やじうまミニレビュー

コダック「Solar Charger KS100-C」

~持ち運びできるソーラーパネル付きモバイルバッテリー
by 林 佑樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


コダック「Solar Charger KS100-C」

 携帯可能なモバイル機器が進化するとともに、それらの電源となるバッテリーも進化を続けている。エネループを初めとするニッケル水素電池から、リチウムイオン電池に燃料電池など、バリエーションも多種多様だ。

 そこで今回は、ソーラーパネル(太陽電池)を使ったモバイルバッテリー、コダックの「Kodak Solar Charger(ソーラーチャージャー) KS100-C」を紹介しよう。


メーカーコダック
製品名Solar Charger
(ソーラーチャージャー)
品番KS100-C
購入場所SHOPPING KODAK(直販サイト)
購入価格3,980円


 この製品、ソーラーパネルから発電した電力を、本体内のニッケル水素電池に溜め、USBで出力するというもの。似たような製品としては、三洋電機の「eneloop solar charger(エネループ ソーラーチャージャー)」というものがあるが、本製品はソーラー充電器としてはコンパクトな点が特徴。サイズは110×55×25mm(縦×横×奥行)と、カバンにも入るサイズとなっている。

本体に加えて、単三形ニッケル水素充電バッテリー(2,100mAh)×2本とUSBケーブル(30cm)が付属操作するのは、側面にある入力モードの“IN”、出力モードの“OUT”だけ。またランプで動作状況の確認が可能だ


 電源となるニッケル水素電池は、同梱されている単三形が2本。1本当たりの容量は2,100mAhで、カタログによると、デジカメなら300枚分、MP3プレイヤーなら33時間、ケータイなら1.5時間、使用時間が延びるとある。ケータイについては待機時間か通話時間かは未記載だが、容量を考えれば通話時間のことだと思われる。

 ソーラーパネルでの充電は、本体側面にあるスイッチをINにしておくだけで、充電モードとなる。当然といえば当然だが、充電は晴れ間限定のようで、曇りの状態では充電中を示す赤色ランプは点灯せず。ただ蛍光灯に近づけておけばランプがうっすらと点灯したので、曇りの日でも窓辺に置いておけばある程度は充電してくれそうだ。

 また本体背面には脚があり、傾斜をつけた状態にできるため、窓など光が多く差し込むところに設置しやすい。本体上部には幅広のハンドルがあるため、ストラップなどでカバンにセットしておくのもよさそうだ。

収納式のスタンドがあり、傾斜がつくため、窓際などで効率よくソーラーパネルに太陽光を当てられる実際に充電してみたところ。やはりスタンドのおかげで太陽の方向をとりあえず向けておけばよいと簡単太陽光で充電中やUSBケーブル経由での充電時には、赤色のランプが点灯する

 太陽電池以外にも、USBケーブル経由での充電にも対応する。手順は、本体側面のスイッチ横にあるUSB端子から付属のUSBケーブルをパソコンなどにつなぎ、スイッチをINにするだけとこちらも簡単。もちろん、ニッケル水素電池に対応した充電器があれば、電池だけ取り出して充電器で充電するといった使い方も可能だ。

 普段使いの場合には、このUSB充電がメインとなってくるだろう。というのも、ソーラーパネルの場合の充電時間は28時間と、1日をゆうにオーバーするほど長い。一方のUSBはその半分となる14時間。晴れているときには太陽光で充電し、曇りの日や充電し切れなかった分はUSBで充電する、といったのが賢い使い方だろう。

 充電したバッテリーから給電するときは、側面のスイッチをOUTに設定するだけ。ランプが緑色であれば充電するに十分なバッテリー残量がある状態となる。出力は5.0V 300mAh。ケータイやDS、PSPなどの充電になんら問題がないスペックだ。筆者が試したところ、スマートフォンでもiPhoneでも問題なく充電できた。

 充電後も問題なく使用できた。iPhoneでチェックしてみたところ、頻繁にインターネットやアプリのダウンロードしながらでも余裕をもって1日を過ごすことができた。接続する機種によって使用可能時間は異なるだろうが、充電池2本で4,200mAhというスタミナはありがたい。

充電に対してシビアなiPhone 3GSの充電も難なくできたLED10灯のUSBライトもばっちり点灯する

 気になる点は、「eneloop mobile booster」など一般的なモバイルバッテリーと比べると、ふたまわりほど大きいところ。冒頭で「コンパクト」と表現したが、それはあくまでソーラー形充電器の範囲内での話だ。ただし、厚さはそれほどないため、バッグの隙間に入れておける。 また、長めのUSBケーブルを用意しておけば、本体をカバンの中に入れたまま使用できるため、それほど邪魔にはならなかった。小さいモバイルバッテリーと比べれば大きいかもしれないが、これでも十分にコンパクトで、使えるレベルにある、ということは確かだ。

 太陽光で充電できるという“エコ”に加えて、パソコンなど汎用のUSBポートでも充電できるという“実用性”、持ち運びできるサイズという“携帯性”も兼ね備えている。旅行時に持っていったり、災害時用に備えておいたり、自宅で普通に使ったり……など、活躍するシーンの多いソーラーバッテリーといえそうだ。


2010年 2月 12日   00:00