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やじうまミニレビュー

三洋の新型eneloop充電器2製品を試す

〜見た目はそっくりだが、中身は意外と違う
by 正藤 慶一

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです



三洋電機「eneloop」ブランドの新しい充電器。左が「N-TGR03AS」、右が「N-TGR01AS」。よく似たパッケージだが、何がどう違うのか
 11月14日、三洋電機のニッケル水素電池「eneloop(エネループ)」に、約1,500回の繰り返し充放電ができる新モデルが発売。それに伴って、充電器も新モデルが登場した。

 家電Watchでも新モデルのeneloopと充電器を購入しようと、電気屋さんへ足を運んだが、ここで困ったことが起きた。パッケージがとても似ている充電器が2つあり、どっちがどう違うのか、外観だけでは良く分からなかったのだ。その製品とは、eneloopブランドの「N-TGR01AS(以下、TGR01)」と、「N-TGR03AS(以下、TGR03)」である。

メーカー 三洋電機
品番 N-TGR01AS N-TGR03AS
希望小売価格 オープンプライス
購入場所 ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
購入価格 3,980円 4,980円


 今回のeneloop充電器は全部で5製品がラインナップされており、3色のイルミネーション付きの「N-TGC01AS」、持ち運びやすいコンパクトサイズの「N-TGR02AS」、スライドカバー付きの「N-TGN01AS」などは、見た目でも違いが分かりやすい。しかし、TGR01とTGR03は、いずれも単三型、単四型に対応しており、しかも3〜4個時の充電時間は同じ約4時間。そのくせ、千円の価格差がある。店頭では違いが分かりにくいこの2製品、一体どこが違うのだろうか。

 結論を言ってしまうと、機能面では明確な差があった。以下にその違いを表にした。

【N-TGR01ASとN-TGR03ASの同じ点、違う点】
品番 同じ点 違う点
N-TGR01AS ・単三型が4本投入可
・本体サイズ
・充電池4本の充電時間(単三、220分)
・充電中、本体にランプが点灯(色は異なる)
・単四型が4本投入可
・倍速、3倍速充電が可能
・実売価格は安い
N-TGR03AS ・単四型は2本投入
・3倍速充電はなし(倍速のみ)
・ニカド(カドニカ)電池が充電可
・残量チェック機能
・実売価格は高い


本体もそっくりで、いずれもまったく同じサイズ。左が「N-TGR03AS」で、右が「N-TGR01AS」
 パッケージもそっくりだが、本体自体も、白い本体に「eneloop」のロゴ、65×105×28mm(幅×奥行き×高さ)という共通したサイズなど、かなり似ている。パッと見では、TGR03には充電中を知らせるランプが確認できるが、実はTGR01にも通電ランプはあり、充電中は青い光が点灯する。見た目ではこのほか、TGR01では本体に光沢があるが、TGR03は光沢のないマット加工という違いがあるくらいか。

 もう少し目を凝らせば、投入口の形状が違っているのも分かるだろう。単三型が4本投入できる点は同じだが、単四型は、TGR01は4本、TGR03は2本となる。つまり、単四型のeneloopを多く使う人には、TGR01の方がお勧め、というのがまずは言えそうだ。

こちらは「N-TGR01AS」。本体はツルツルと光沢があり、蛍光灯の光を反射している こちらは「N-TGR03AS」。本体はマット加工のため、光が反射していない

充電中に、本体のランプが点灯する点も同じ。細かいことを言うと、青ランプがeneloop充電池と合っているため、N-TGR01AS(左)の方が見栄えが良いか

大きく異なる点は、単四型がセットできる数。N-TGR01ASは、ご覧のとおり4本 N-TGR03ASは、中央に2本だけ。単四型を多く使う人は、この時点でN-TGR01ASの方が有利と分かる

N-TGR01ASの取扱説明書に書かれている、充電時間。3倍速充電を使えば、約1時間15分で充電できる
 説明書に目を通すと、また新たな違いが分かった。TGR01には「3倍速充電」という機能がある。

 意外と知られていない機能だが、充電器の中には、充電池を外側のスロットに1〜2個だけ投入すると、通常よりも早く充電できる「倍速充電」という機能を備えているものがある。この倍速充電は、TGR03にも搭載されているが、TGR01の場合、倍速充電に加えて、1本だけ充電すると倍速よりも早い3倍速で充電できるのだ。3倍速での充電時間は約1時間15分。通常では約3時間40分、倍速では約1時間50分なのだから、圧倒的に早い(時間はいずれも単三型の場合)。しかも、単三でも単四でも利用可能だ。

 1本だけという制約はあるが、より早く充電したい人にはTGR01がお勧め、ということになる。

3倍速充電を使用する際は、両端のいずれかのスロットに電池を投入する。単三でも単四でも使用可能だ 倍速充電の際は、両端のスロットに電池を投入する。写真のように、単三、単四の組み合わせも大丈夫 N-TGR03ARでは、倍速充電のみ。端のスロットに1個だけ投入しても自動的に倍速になる。また、単四型は倍速充電はできない

 これだけだと、TGR01の方が良さそうに見えてしまうが、TGR03にも独自の機能がある。それが、「電池残量チェック機能」だ。これは、TGR03の左から2番目のスロットにeneloop充電池を入れることで、電池の残量を本体のカラーLEDで示すというもの。電池残量は傍目からはまったく分からないが、この機能を使えば、大事な時に電池切れ、なんてことも防げるだろう。というわけで、電池残量をあらかじめ知りたい人にはTGR03が良いだろう。

電池残量チェック機能を使っているようす。チェック結果は、残量が多い順に緑/オレンジ/赤の3色で示される。動画前半では満充電のeneloop、後半では容量が少なくなったeneloopを使っている

 もう一度説明書を読み返すと、説明書の表紙で大事なことが書かれていたことに気付いた。TGR03の製品名のところに、「ニッケル水素電池 カドニカ電池専用充電器」とあったのだ。

 ニッケル水素電池とはeneloop充電池のことだが、カドニカ電池とは、ニッケル水素電池よりも昔からあった充電池「ニカド(ニッカド)電池」のこと。つまり、TGR03は、古い充電池にも対応しているのだ。

 このニカド電池、および旧いニッケル水素電池では、電池残量がある状態で継ぎ足し充電すると、充電容量が減少してしまう「メモリー効果」が発生する問題点がある。TGR03では、このメモリー効果を解消するためのリフレッシュ機能(一度完全放電した後で改めて充電する機能)も備えている。とはいっても、メモリー効果の発生しにくいeneloopではそれほど問題でもないし、そもそもニカド電池自体を最近は見かけない。ニカド電池を現在も使用している人にはTGR03は向くだろうが、それ以外の人にはあまり関係のない機能だ。そういった意味でTGR03は、電池に詳しい“上級者”向けの充電器と言えそうだ。

「N-TGR03AS」の説明書(下)には、「カドニカ(ニカド)電池」にも使える旨が書かれていた N-TGR03ASには、メモリー効果を防ぐリフレッシュ機能も備える(写真はリフレッシュ充電中であることを示すランプ)。ニカド電池を充電する際に使うが、eneloopはメモリー効果が少ないため、使う機会は少なそうだ

 というわけで、eneloopを前提に使うには、実売価格も安い「N-TGR01AS」でなんら問題がない。電池チェックやニカド電池の充電など、よりこだわった使い方をする場合には「N-TGR03AS」ということになりそうだ。

付属する電池はもちろん新モデルだ
 なお、今回購入した充電器には、1,500回の繰り返し充放電に対応した新eneloopも付属するが、既にeneloop充電池をたくさん持っているという人は、電池なしで充電器単体の「NC-TGR01」「NC-TGR03」でも十分だろう。

 家電量販店で「あれ、どっちがどっち?」と悩んだ際には、この記事のことを思い出していただければ幸いである。


【お詫びと訂正】初出時、品番について表記の誤りがありました。お詫びして訂正するとともに、読者のご教示に感謝いたします


2009年 11月 30日   00:00

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