やじうまミニレビュー
ビクセン「フレキシブルルーペ ARH90」
~クリップで固定、両手が自由に使えるルーペ
ビクセン「フレキシブルルーペ ARH90」 |
手作業に使うルーペである以上、できれば手が塞がらないタイプのものがほしい。探したところ、大きめのレンズを供えたクリップ式のもので、値段も手ごろなものが見つかった。ルーペにクリップがついているビクセンの「フレキシブルルーペ ARH90」だ。
メーカー | ビクセン |
製品名 | フレキシブルルーペ ARH90 |
希望小売価格 | 4,095円 |
購入店 | ヨドバシカメラ |
購入価格 | 2.835円 |
ARH90の1つ目の特徴は、ルーペとクリップの間に、フレキシブルに動かせるアームがついている点だ。このアームを自在に曲げ伸ばしし、ルーペを見やすい角度、見たい位置に調整できる。アームは若干硬めだが、そのぶんルーペを止めたい位置できっちり止まってくれる。何度もアームを曲げ伸ばししても、「クキクキッ」という音が出るほど、しっかりとしている。
アーム部はクリップがレンズに接するほど、折り曲げられる。動きは硬めだが、固定したいところできっちり止まる | フレキシブルアームをまっすぐにすると、アームの長さは約125mm。調整するのに十分な長さがある |
もう1つの特徴は、大きなレンズ(直径88mm、厚み10mm)を採用しながら、本体を入れても実測で77gと軽いこと。レンズが軽いアクリル製なので、レンズが大きいにも関わらず、手にした時に重みを感じない。一方、筆者が既に持っている直径75mmのガラス製のレンズのルーペは100gを軽く超えており、手にすると意外とずっしりとくる。たった数十gの違いで大げさかもしれないが、確かな違いを感じた。
実際に使うシーンを想定して、我が家にある電気スタンド、キャップ、マグライトに挟みこんでみた。
上の写真のように、いずれも問題なく固定し、使用できた。スタンドのシェードもキャップのつばも華奢だが、ARH90自体が軽いので問題ない。また、円柱形のマグライトへの取り付けも、クリップがしっかり挟み込んでいるので、ずり落ちたりする気配もなかった。
取り付けやすさについては分かったが、ルーペとしての実力も備えている。まずレンズの口径だが、88mmと大きく、広範囲を両目で一度に見ることができる。また、非球面タイプのレンズを採用しているため、歪みはさほど気にならない。無色透明なアクリル製のレンズは、対象物が自然に明るく見られる。なお、ルーペの倍率は2.3倍となっている。
1マス5mmの方眼用紙を拡大した。約25平方cmの範囲を一度に拡大して見られる。非球面レンズの採用で、レンズの外周もそれほど歪まずにすっきりと見えている | 英語の辞書を拡大。ルーペを動かすことなく読み進められるので、作業時にも手元の広い範囲が見られる |
さらにいえば、手持ちした場合でも一般的なルーペより手に馴染みやすいのもうれしい。レンズとアームの接合部がとても指に馴染みやすい形状をしており、自然にルーペが持てる。アームを折り曲げて手に絡めるようにすれば、もっと安定してルーペを持ち続ける事ができるのだ。
レンズとアームの接合部はしっかりと指で挟める「持ち手」となっている。アームの調節やレンズ面の調節をする際には、この部分をしっかりと持って行なえるので、レンズ面に指が触れず汚れにくい | 手に馴染むようにアームを折り曲げると、親指を離しても手からすべり落ちないほど安定して持てる。これなら長時間の手持ちを続けても疲れないだろう |
ARH90の購入前までは、針に糸を通したり、小さなドライバーを回したりする時など、それまでの「勘」に頼りつつ、何度も失敗してイライラしていた。 ARH90を使い始めてからは、手元がしっかり見え、確実に手早くできるようになった。細かな作業もストレス無くできるようになったのは本当に嬉しいことだ。
ルーペというものは、毎日頻繁に使うアイテムではないかもしれない。しかし、細かな作業が発生した場合、手元を拡大しながら両手が自由に使え、ストレスを感じることなく作業が捗りやはり便利。ましてこのARH90は、手で持っても、思いのほか手に馴染みやすく、普通の柄のついたタイプのルーペよりも使いやすい印象を得た。
そろそろ老眼が始まってしまった人はもちろん、細かな作業が必要な趣味、仕事をお持ちの方にも是非お薦めしたい一品だ。補足だが、ビニール製のレンズカバーも同梱されているので、屋外へも気軽に持ち出し、大いに活用しようと思う。
2009年 6月 23日 00:00
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