やじうまミニレビュー
スマホユーザーの8割にオススメ! 超薄くて軽いモバイルバッテリー
2017年9月4日 07:00
現在売れているモバイルバッテリーは、10,000mAhクラスの大容量。価格も5千円以下で買え、イザというときにスマホを2、3回充電できるから便利ということで、大容量タイプに人気が集まっている。とくに初心者は必要以上に大容量バッテリーを購入しがちだ。でも今回はそこにアンチテーゼを唱えたい!
最近ではタブレットも普及してきたため、10,000mAh以上もざらにあり、20,000 mAhや30,000mAhなんて超大容量も。デカ過ぎだって!
メーカー名 | 日立マクセル | |
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製品名 | 軽薄「MPC-RT3000」 | |
価格(編集部調べ) | 2,840円(税抜) |
左が今回紹介する日立マクセルのモバイルバッテリー「軽薄(かるうす)」。容量3,000mAhで重さ83.5g。右は今まで使っていた7,500mAhある大容量バッテリーで重さは250g。
でも実際に持ち歩いてみると10,000mAhクラスのモバイルバッテリーは、重量が300g程度あり、缶コーラ1本を常に持ち歩いている感じになる。リュックサックやビジネスバッグに入れて持ち歩く分には、それほど重くは感じないだろう。
しかしポケットやハンドバッグに入れると、どうだろう? かなり重さを感じたという人が多いはず。なにより大容量モバイルバッテリーをポケットに入れていると、急いでいるとき走れない! だってポケットが破れそうになるんだもん!
今回はフツーのスマホを1日1回充電するか、しないかという人に、超オススメする「極薄」のモバイルバッテリーだ。
大容量のバッテリーを買ってしまった人は、旅行や出張用にとっておき、普段使いは薄くて軽くてコード一体型のコイツを軽快に持ち歩こう!
フツーにスマホを使う8割以上のフツーの人が超手軽に使える
このバッテリーの凄さは、なんと言ってもその薄さと軽さだ。厚みは4.8mmなので、スマホよりも断然薄い。一般的な音楽CDのケースよりも薄い。最近は薄型のDVDやCDのケースがあるが、ちょうどアレと同じぐらいの薄さで、サイズはケースの半分ぐらいだ。
iPhone 6とピッタリ重なり合うサイズで、本体と重ねて充電できるのがポイント。もちろんAndroidにも重ねやすいサイズで、機種によっては本体よりもモバイルバッテリーの方が一回り小さい場合すらある。
重さも85gと超軽量。4本入りのカロリーメイトを持っている程度なので、重さのうちに入らないといっていいほどだ。
とにかく薄く軽いので、ハンドバッグのポケットにはもちろん、Yシャツのポケットにも入れておける。ベルトに通すスマホホルダーなどを使っている人は、スマホと一緒に重ねて入れておけるだろう。しかも大容量モバイルバッテリーと違って、走れるほど軽い!
そして昔から日立マクセルがこだわっているのが、コード一体型という点。この写真のモバイルバッテリーは、Android用のMicroUSBコネクタ(Bタイプ)となっているが、iPhone用のLightningコネクタ版も用意されている。
え? どこにコネクタがあるの!? という方に見て欲しいのが、次の写真だ。
コネクタ部分には、溝が掘られているのでスライドして差し込むと、ぴったりコネクタとコードがバッテリーと一体化する。だからカバンの中に入れておいたら、コードが外れて絡んだり、何かに押されて断線してしまうこともない。なおiPhone用はコネクタがLightningになっているだけで、Android版と同じだ。
バッテリー容量は3,000mAh。しかし内部のロスなどもあるので、全部を充電することはできない。筆者が独自に調べたところ、およそ1,940mAhほどがスマホの充電にあてられるようだ。つまり内蔵バッテリー容量が1,700mAh程度のiPhone 6/7なら、バッテリー残量が0%になってから充電してもフル充電OK!
バッテリーが2,800mAhと大容量のiPhone Plus系なら、バッテリー残量30%から充電すれば、ほぼ100%まで充電できるという計算だ。残量が0%になるまで使う人は滅多にいないので、Android含めて、大容量バッテリー内蔵を謳うほとんどのスマホを、100%まで充電できるといっていい。
ここまで読んでいただけたら、10,000mAh以上のモバイルバッテリーがどれだけオーバースペックかというのがお分かりいただけただろう。フツーのスマホを、フツーに使っていれば、10,000mAhのバッテリーより1/4軽く、圧倒的に小さくコンパクトな3,000mAhで十分なのだ。
スマホと重ねてポケットに入れて充電してもスッキリ!
スマホを充電するときは、LightningまたはMicroUSB(タイプB)のコネクタを本体から引っ張り出して、スマホのコネクタに差し込むだけ。コレで自動的に電源が入りスマホの充電がはじまる。9割のスマホはこれでOK。
充電中はスマホと重ねても一般的なモバイルバッテリーよりも薄いので、男性ならYシャツのポケットに入れたまま充電できる。デザイン性に優れたバッテリーなので、重ねて手で持ってランチに行くなんてシーンも十分にありだ。
しかしそれ以外の特殊コネクタの場合や、ガラケーや携帯ゲーム機、カメラを充電する場合は、付属のY字コードを使う。このコードを本体のMicroUSBコネクタ(メス)に差し込むと、USBコネクタのオスとメスのコネクタが利用できる。
※Y字コードが添付されているのは、MicroUSBコネクタ版のみ。Lightningコネクタ版の方は、通常のUSB-MicroUSBコードが付属する
そこで特殊なUSBコネクタを利用する場合は、USBコネクタのメスに、専用コネクタの付いたコードを差し込んでスマホと接続する。たとえばガラケーや携帯ゲーム機、カメラなどの充電だ。
注意して欲しいのは、2017年春以降のAndroid系のスマホのうち、大容量のバッテリーが内蔵されている機種での使用。これらのスマホの充電は、これまでと同じMicroUSBなのだが、タイプCというコネクタが採用されている。従来のタイプBというコネクタは、差し込める向きが決まっていて、最大1.5Aまでの電流で充電ができた(最大値は1.5Aだが、実際には1.3A程度まで)。
しかしどちら向きにも差し込めるタイプCのコネクタの場合は、最大3Aで急速充電するため本機を使うと、バッテリーが異常に発熱したり、保護回路が働いて充電できない恐れがある。これらのスマホ用に変換コネクタやコードなどが販売されているが、問題がまだ解消されずに出回っているコネクタが多々あるので注意が必要だ。
よって、次の機種には、本バッテリーを使わないように喚起したい。
スマホの充電コネクタが、どちら向きにも差し込めるタイプでは、利用禁止。
なおモバイルバッテリーを充電するには、バッテリーにY字コードを差し込んだ状態で、USBコネクタのオスを充電器に接続すればいい。充電器は同梱されていないが、スマホに付属するものをそのまま流用できる。1A以上のアダプタを使うと急速充電できるが、0.5A(500mA)の場合でも低速で充電可能ということだ。
なお急速充電の時間は、マニュアルによれば80%の状態までだと2.5時間、フル充電にする場合は3.5時間とある。筆者が独自に計測した感じだと、ピッタリ3時間でフル充電できる。
またバッテリー残量は、100%〜10%は緑の点灯でお知らせ、10%を切ると緑の点滅になる。かなり大雑把な残量表示だが、スマホを1回充電するバッテリーとしては十分だろう。
繰り返し利用の目安は、およそ500回。毎日スマホを1回充電したとしても、1年半は繰り返し使える。とはいえ、フツーの人がフツーに使っていれば、実際には毎日充電するということもないので、3年は持つと見てもいいだろう。ちょうどスマホの機種変更するあたりで買い替えというタイミングだ。
かさばる大容量バッテリーへのアンチテーゼ! みんなコレでいいじゃん!
「もしかすると1日に2、3度充電するときがあるかもしれない」という気持ちから10,000mAhのモバイルバッテリーを選びたくなくなるが、フツーの人がフツーのスマホを、フツーに使っている場合は「捕らぬ狸の皮算用」。
道に不慣れな営業職で、常にナビを動かしては客先に向かったり、スマホで会社のシステムに接続して客先で見積もりや提案をしたりといったことでもなければ、1日に何回もスマホを充電することはない。あるとすれば、ゲームをやりこんでいるか、スマホが古く内蔵電池がヘタっているときぐらいだ。
そんなとき、大容量モバイルバッテリーの1/4の薄さと重さ、サイズにいたっては超コンパクトな、本バッテリーを多くの人にオススメしたい。
Android用のMicroUSBコネクタ(タイプB)モデル(MPC-RT3000)は、ブラックとシャンパンゴールドの2色が用意されている。iPhone用のLightnigコネクタモデル(MPC-RTL3000)は、この2色に加えてシルバーとピンクもある。
モバイルバッテリーは重くてかさばると感じている方は、ぜひ買い替えを検討してみてはいかがだろう。