LED電球、どれを買う?

東芝「E-CORE ミニクリプトン形 光が広がるタイプ LDA6L-G-E17/S」

~大きさで選ぶならコレ。ミニクリプトン電球サイズで光が広がる

コンパクト性にこだわったE17口金のLED電球。広配光で断熱材施工器具にも対応

東芝ライテック「E-CORE (イー・コア) LED電球 ミニクリプトン形 5.6W 光が広がるタイプ LDA6L-G-E17/S」。明るさを示す全光束は380lmで、日本電球工業会の基準で、小型電球25W形相当となる

 E26口金のLED電球では、白熱電球のように光が広がる「全配光タイプ」が数多く出ているが、2012年からはE17口金のミニクリプトン電球形(小型電球形)においても、全配光タイプが登場するようになった。

 その中でも、特にミニクリプトン電球の大きさにこだわっているのが、東芝ライテックの「E-CORE (イー・コア) LED電球 ミニクリプトン形 5.6W 光が広がるタイプ LDA6L-G-E17/S」。小型ダウンライトにもすんなり収まるコンパクトさが特徴だ。

波紋形プリズムが光を広げる(東芝ライテックHPより抜粋)

 光の広がりは約180度で、東芝の光拡散技術「マルチ拡散グローブ」を台形にし、グローブの内側に「波紋形プリズム」を設けて光の拡散効率を向上させているという。さらに、密閉器具、断熱材施工器具、防湿・防雨形にも対応しているので、室内、室外を問わず様々な器具に取り付けられる。今回は、このLED電球の実力を探ってみよう。

 なお、明るさを表す数値「全光束」は380lm。日本電球工業会のガイドラインでは「小型電球25W形相当(230lm 以上)」となる。

メーカー名東芝ライテック
シリーズ名・品番E-CORE (イー・コア) LDA6L-G-E17/S
全光束380lm
定格消費電力5.6W
口金タイプE17
光色電球色
小型電球と比較した明るさ25W形相当(ランプ単体)
定格寿命40,000時間
調光器対応-
密閉器具対応
防湿・防雨型器具対応
断熱材施工器具
配光角度約180度
実売価格2,830円(yodobashi.com)

※ミニクリプトン電球はパナソニックの「LDS100V54WWK」「LDS100V36WWK」(いずれも250円で購入)を使用
※比較用の電球形蛍光灯は、NECライティング「コスモボール・ミニ」を使用
※E26口金の照明器具では、E17口金の変換アダプタを使用

【基本スペック編】

サイズ比較

 実測したサイズは77×34mm(高さ×直径)だった。ミニクリプトン電球(E17口金の小型電球)よりも背は10mm高く、直径は1mm小さい。10mmというとかなり大きいように思えるが、前回紹介したパナソニックの光が広がるE17口金のLED電球が88×45mm(同)だったことを考えれば、LED電球としては小さい部類に入る。あまり大きさを感じさせないデザインだ。

 グローブが台形のため、上半分は電球とはかなり見た目が異なる。その一方で、放熱部は口金に向かってスッキリと細くなっており、下半分は電球らしさを感じる。

 重量は実測で58gだった。小型電球形としてはそれなりに重いが、実際の器具に取り付けて、器具が傾くような事は全く起こらなかった。この程度では、取り立てて重さを心配するほどではなさそうだ。

台形のグローブが特徴的だ(中央)。高さは77mmで、ミニクリプトン電球よりも10mm背が高いが、口金付近の径は18mmと、ミニクリプトンよりも1mm細い。重量は58gと、小型LED電球全体の中では重め
直径は34mm(中央)で、ミニクリプトン電球よりも1mm小さかった。真上からはアルミダイカスト製の放熱部が見えるが、白色なのでさほど気にならない。LEDを覆うカバーはポリカーボネート樹脂

器具に取り付けたようす

 シェード(笠)が深いタイプの器具に取り付けた場合、器具内部にきちんと収まった。台形のグローブも、取り付けてしまえばさほど気にはならない。

【ミニクリプトン電球:40W】

電球の球体部が見える角度から撮影した
【小型電球形蛍光灯】
らせん状の蛍光管がかなり目立つが、器具内には収まっている
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
ミニクリプトン電球と見た目は異なるが、電球は器具内に収まっている。放熱部は白色なのでそれほど気にならない

 電球をほぼ横向きに取り付ける、小さめのダウンライト(75×80mm[開口部の幅×深さ])にもちゃんと収まった。これまでレビューしたE17口金のLED電球は、アダプターを使わなければ取り付けられなかったので、これはうれしい。放熱部は白色でツルリとしているので、横向きでも縦向きでもさほど気にならない。小型電球用のほとんどの器具に取り付けられそうだ。

【ミニクリプトン電球:40W】
小型のダウンライト(開口部の直径は75mm、深さは80mm)にミニクリプトン電球を取り付けた様子。電球はほとんど横向きになる
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
ミニクリプトン電球よりも10mm背が高いが、問題なく取り付けられた

光の広がりかたと配光性

ミニクリプトン電球(左)とE-CORE LDA6L-G-E17/S(右)を並べた画像。強くは無いものの、全配光タイプらしく、ソケット方向にも光が届いている

 約180度の全般配光形だけに、光は光源部を中心に、横、上方向へフラットに広がる印象だった。床方向への光は強くはないものの、ちゃんと届いている。さらにいえば、真上、斜め上方向へは遠くまで届く印象もあった。

【ミニクリプトン電球】
ソケットぎりぎりまで明るい。電球を中心に床面に近いところから光が広がっている
【小型電球形蛍光灯】
ソケット付近にもかなり光が届いている。しかし遠くまでは光が届かない印象だ
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
光源部を中心に広範囲に光が拡散している。床へはミニクリプトン電球ほどではないが、ソケット方向にも光が届いている

 電気スタンド型の器具にも取り付けるのも悪くない。下方向へ強い光は届かないものの、器具の印象はまずまず引き出していると言って良いだろう。シェードに違和感を覚えてしまうような強い光のムラもできないので、インテリア照明として十分活用できるだろう。

【ミニクリプトン電球】
シェードは中心からまんべんなく光り、シェードの上下からほぼ同じ明るさの光が漏れる
【小型電球形蛍光灯】
ミニクリプトン電球と遜色なく、シェードのほぼ中心からまんべんなく光る。シェードの上下からもほぼ同じ明るさの光が漏れる
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
光は上方へ強く放たれるが、下方へも光が届いている。器具のシェードは2/3以上が明るく輝いている

 小型のペンダント型の器具にも取り付けてみた。口金具金は暗くなるが、器具全体が輝き、器具の雰囲気をしっかり引き出している。光色が電球に近いため、とても自然な雰囲気が楽しめる。

【ミニクリプトン電球】
乳白ガラス製のペンダントの上方に光が偏る
【小型電球形蛍光灯】
ミニクリプトンと同様に、笠の上に明るさが偏る
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
口金付近は少し暗いものの、光のムラが目立たず、器具全体が均一に輝く印象になった

明るさ(55cm直下の照度)

 直下照度は404lxだった(点灯15分後)。40W形ミニクリプトン電球の直下照度は467lxだったので、数値に着目すると幾分落ちる。しかし、見た目の印象はそれほど変わらず、横方向はむしろ明るく感じるほどだ。日本電球工業会の基準で、「小型電球25W形相当の明るさ」と規定されているが、40W形ミニクリプトン電球の取り替えもアリだろう。

 なお点灯中は、電球からジーという雑音がすることもなく、ラジオにノイズが乗ることもなかった。

【ミニクリプトン電球:40W 467lx】
光源を550mm上方にセットし、直下照度を計測した
【電球形蛍光灯 328lx】
【E-CORE E17 LDA6LGE17S:404lx(点灯15分後)】
直下の値は40W形ミニクリプトン電球よりも少し劣るが、光がたっぷり広がるので暗くなったという印象にならない。なお、点灯直後は422lxだった

 使用前は台形のグローブが気になったが、コンパクトさを活かして小型器具にもスッキリと収まった。光の広がりは十分にあり、40W形クラスの明るさも感じられるので、全体照明にも利用できるほどの実力がありそうだ。

【実使用編】

 ここからは実際の生活シーンに取り付けて、よりリアルな使用での実力を探って行く。密閉器具にも対応しているので、浴室や密閉型のインテリアライトにも使用した。

 なお、本製品は先ほどご紹介したとおり、横向きのダウンライトにもちゃんと収まったが、以降の写真では比較基準をそろえるために、斜め取り付け器具用の可変式ソケットを利用したようすも撮影している。小型電球蛍光灯は横向きのダウンライトに大きすぎて取り付けられないため、可変式ソケットを使う必要があるからだ。

小型電球形蛍光灯と比較するため、ダウンライトには斜め付けダウンライト用可変式ソケット「RITEX E17LED電球専用 可変式ソケット DS17-10」を取り付けて撮影している
可変ソケットを取り付けた電球の様子。左からミニクリプトン、小型電球形蛍光灯、東芝E-CORE LDA6L-G-E17/S

玄関

 浴室は40W形ミニクリプトンを玄関で使っているならば、取り替えてもまったく不満は見当たらないだろう。細かいことを言えば、光の広がり方の違いはあるが、全体的な明るさは大きく変わらず、暖かみのある光色がとても電球らしい。親しみのある玄関が演出できるだろう。

 なお、電球を横向きに取りつけた場合は、可変ソケット装着時よりもほんの少し暗くなるものの、実用的な明るさがあった。問題なく使えるだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
玄関としては少し抑え目だが、まだまだ明るい
【小型電球形蛍光灯】
40W形のミニクリプトン電球とほぼ同じ明るさが感じられるが演色性はイマイチ
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
ミニクリプトン電球とほぼ変わらない明るさだった。光色の印象もほとんど変わらず、電球らしい雰囲気が演出できた
可変ソケットを使用せず、ダウンライトに電球を直接取り付けた様子。縦と同様に問題なく使えるが、明るさは少し落ちる印象だ。なお、小型電球形蛍光灯は取り付けられなかった

浴室

 浴室はまずまずだった。細かく見れば、浴室の上下方向は若干明るさが落ちる。それでも、浴室の隅々まで光が行き渡っており、全体的な明るさの印象は大きく変わらない。40W形電球形蛍光灯よりも明るく、演色性も良い。もし、現在40W形小型電球をお使いならば、浴室用のLED電球として、十分に交換に値するだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
煌々とした明るさにはならないが、十分に明るい
【小型電球形蛍光灯】
蛍光灯は器具に閉じ込めると明るさが落ちる印象だ
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
密閉器具に電球が完全に覆われても明るさは保たれた。電球は横向きに取り付けられる器具だが、光は浴室の隅々まで届き、床面も明るい

※浴室で使用する場合は、器具が防滴構造であることが条件となります

トイレ

 トイレには全く申し分ない。明るさは40W形小型電球と交換しても変わらない印象で、壁面はむしろミニクリプトン電球よりも明るく感じるほどだった。光は床面までしっかり届いており、快適で、清潔感のあるトイレが演出できるはずだ。これは横向きに器具を取り付けても同じだった。

 なお、トイレは点滅頻度が高いため、点滅回数が寿命に影響する電球形蛍光灯の写真は割愛する。

【ミニクリプトン電球:40W】
狭い空間のトイレならば、40W形で十分な明るさを感じる
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
狭い空間のトイレの場合、40W形小型電球よりもむしろ明るい印象だ。清潔感が感じられる
可変ソケットを使用せず、ダウンライトに電球を直接取り付けた様子。LDA6L-G-E17/Sを横向きに取り付けると、狭い空間でもミニクリプトン電球より少し暗くなる(右)

テーブルランプ

 テーブルランプも、取り替えて全く申し分ないだろう。40W形ミニクリプトン電球と遜色ない明るさ、自然な色合いの電球色、高い拡散性が実感できた。さらに、演色性が良いため、テーブルの木肌、本の紙の色がとても自然に見えた。おまけに、器具が顔の近くにあっても、熱が感じられず快適。取り替えてがっかりする、なんてことはまずないだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
十分に明るく、細かな文字もしっかり読める
【小型電球形蛍光灯】
蛍光灯も明るさは十分。ただし、色味はミニクリプトン電球と比べ全体的に劣る
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
ミニクリプトン電球の印象とほとんど変わらない明るさと光色。並べて比較しても、わからないほど自然な印象だ

リビングルーム

 リビングルームの全体照明としても使用した。透過タイプの器具との相性は非常に良い。床面はミニクリプトン電球と変わらない明るさで、器具はほぼムラなく輝くことで、器具もキレイに見える。口金方向へは強い光が届かないため、天井付近が明るくない点はマイナスだが、全体的には心地良い雰囲気が演出できる。

【ミニクリプトン電球:40W×2 透過タイプのシェード】
光が部屋全体に行き渡り、くつろぎの空間に十分な明るさがある
【小型電球形蛍光灯×2 透過タイプのシェード】
ミニクリプトン電球のようには明るさが広がらず、明るさが一段抑えられた印象になってしまう。色被り(余計な色が加わること)も起こり全体的にくすんで見えてしまう
【E-CORE E17 LDA6LGE17S ×2 透過タイプのシェード】
天井方向の明るさは落ちるが、下方向は十分明るい。リビングルームにふさわしい自然な電球色で、暖かみと落ち着きのある空間が演出できる

 どちらかというと、非透過タイプの器具の器具の方が向いているかもしれない。透過タイプと同様、天井へ漏れる光は控えめだが、かえって部屋の上下の光のコントラストが際立つため、落ち着きのある空間が演出できた。なお、床方向への明るさは、ミニクリプトン電球と変わらない。

【ミニクリプトン電球:40W×2 透過タイプのシェード】
光のコントラストが小気味良い。十分な明るさもあり、テレビ画面に照明が当たらず見やすい
【電球形蛍光灯×2 非透過タイプのシェード】
白熱電球のように上部へも光が広がるが、透過タイプと同様、色がいまひとつ
【E-CORE E17 LDA6LGE17S ×2 非透過タイプのシェード】
床面の明るさはミニクリプトン電球と変わらない。天井面は暗くなる分、光と影のコントラストがが小気味良い
【E-CORE E17 LDA6LGE17S ×2 インテリアライト2台】
自然な電球色が部屋全体に柔らかく広がり、くつろぎ感や落ち着きがより一層演出できる。器具もムラ無く輝き、しかもさほど眩しくない。電球らしいやさしい雰囲気が楽しめる

 複数の局所照明を組み合わせた使い方もお勧めだ。部屋全体は自然な電球色の光に包まれ、奥行き感のある開放的な雰囲気が演出できる。器具からある程度離れていれば、眩しさもさほど感じず快適だ。

リビングルーム(インテリア照明)

 密閉型のインテリア照明にも適している。器具に光のムラはほとんど浮かばず、ミニクリプトン電球と全く遜色ない印象だった。ただし、器具が顔の近い場合は眩しさを感じてしまうので、距離を置いて、部屋全体を照らす局所照明の1つとして利用するのがいいだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
40W形はかなり明るい。直視するには不快な眩しさを感じてしまう
【小型電球形蛍光灯】
明るさの印象はミニクリプトンよりも落ちるが、やはり眩しい
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
器具はほぼムラなく輝き、器具が持つ雰囲気を引き出している。直視には眩しいので、目に触れる距離を置き、全体照明の1つとして活用するのが良いだろう

食事の風景

 食事のシーンには抜群に良かった。自然な光色の電球色は、全てを色鮮やかに照らし出した。それぞれの色がくすまず、食事全体がとてもおいしそうに映える。食器の材質による白さの違い、ランチョンマットの本来の色合いも再現されていた。テーブルと器具の距離は80cmだったが、1灯で十分に明るかった。

【ミニクリプトン電球:40W】
全体的においしそうに見える。しかし、モスグリーンのランチョンマットは茶色っぽく見えてしまっている
【小型電球形蛍光灯】
光色の良さに定評のあるNECの電球形蛍光灯だが、ミニクリプトン電球と並べると全体的に発色が悪く見えてしまう
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
自然な電球色なだけでなく、演色性が良い。白熱電球に照らされたかのような、自然な色合いがとても魅力的。食べ物はおいしそうに映え、微妙な色合いの違いもくすみ無く、しっかり再現されている

40W形ミニクリプトン電球と交換で、元が取れるのは【1年3カ月】

 カタログ上の消費電力は5.6Wだが、実測では4Wだった。40W形ミニクリプトン電球にとても近い明るさで、消費電力は1/9と大幅な節約ができる。初期費用はかかっても、約1年3カ月使っているうちに回収でき、さらには10年以上使い続けられる。

 電球形蛍光灯からの交換も現実的だろう。3個目の蛍光灯に取り替える5年7カ月目で、ランニングコストが逆転する試算となるため、電球の交換の手間を省くメリットもある。明るさ、光色、演色性において、蛍光灯を確実に上回り、点灯回数による寿命への影響も受けず、点灯直後から明るい。取り替えれば、節電以上のアドバンテージを感じるだろう。

【ミニクリプトン電球:40W】
消費電力35W。消費電力1Wあたりの発光効率は14lm/Wになる
【小型電球形蛍光灯】
消費電力7W。発光効率は46lm/W
【E-CORE E17 LDA6LGE17S】
消費電力は4W。公表されている全光束値と消費電力で換算すると、発光効率は67.9lm/Wになる
【従来の光源と比較した“いつになったら元が取れるか”試算】

光源実測
消費
電力
1カ月3カ月半年9カ月1年1年
3カ月
2年5年
7カ月
E-CORE E17 LDA6LGE17S4W2,851円2,894円2,958円3,022円3,086円3,149円3,341円4,256円
ミニクリプトン
電球 40W
35W436円807円1,363円2,170円2,727円3,469円5,203円14,681円
小型電球型
蛍光灯 40W
7W817円890円999円1,109円1,218円1,364円1,656円4,786円
※表中の金額は、電球代と電気代をプラスした「維持費」
※1日の使用時間は8時間と仮定
※ミニクリプトン電球は、8カ月ごとに電球代を加算する (切れた電球代の購入費として)
※電気代は1kWh=22円で計算

コンパクトな本体に明るさと色の良さが詰まっている

 本製品の特徴は、明るさと自然な電球色の色の良さを、このコンパクトなデザインに収めている点だ。小型電球用の小さな器具でもすんなり取り付けられるので、スムーズな取り替えができる。光の拡散性を向上させる台形のグローブに多少戸惑いはあるかもしれないが、実際に点灯してしまえば、形の違いはまず気にならないだろう。

 器具との相性が良ければ、40W形クラスの明るさながら、ミニクリプトン電球よりも電気代が1/9に抑えられ、光もしっかり広がる。電球形蛍光灯と比べても、消費電力を半分近くに抑えながら、明るさも増す。かつ、白熱電球に近い自然な光色で演色性も高い。25W相当の明るさで実売3,000円弱とやや高価ではあるが、そのコンパクトなサイズに加え、明かりの質(明るさ・拡散性・演色性)が揃っているため、価格に十分見合っていると言えるだろう。

 使用シーンとしては、玄関やトイレなどの小型のダウンライトや、高い演色性が求められる食卓のペンダントライトにふさわしい。その自然な電球色を活かして、雰囲気を大切にしたいリビングルームの明かりにも向いている。40W形小型電球の取り替えに、トータルバランスの良い本製品を大いにお勧めしたい。

【東芝「E-CORE 光が広がるタイプ LDA6L-G-E17/S」はこんなLED電球】

・とにかくコンパクト。しかも光が広がる。明るいので40W形との交換にも
・白熱電球と印象が変わらない、自然な電球色
・密閉器具、屋外の防湿・防雨型器具、防湿・防湿防雨形にも対応
・40W形ミニクリプトン電球と交換した場合、1年3月で電球代が回収できる(1日8時間使用)

藤原 大蔵