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家電製品ミニレビュー

ラブロス「マジックバルブ」

〜普段はLED電球、いざという時には懐中電灯に変身
by 藤原 大蔵
ラブロス「Magic Bulb (マジック バルブ) リチャージャブルLED Light Bulb」

 停電時など、いざという時に活躍するのが懐中電灯。しかし、使おうと思っても「どこかに置き忘れて見つからなかった」や「電池切れを起こしていた」という経験は誰しもあることだろう。

 今回紹介するのは、普段、家庭用照明として使っている電球なのに、イザという時には器具から取り外して懐中電灯として利用できるアイテム「Magic Bulb (マジック バルブ) リチャージャブルLED Light Bulb(以下、マジック バルブ)」だ。

 


メーカー ラブロス
製品名 Magic Bulb (マジック バルブ)
リチャージャブルLED Light Bulb
希望小売価格 3,900円
購入場所 ラブロス・ダイレクトショップ
購入価格 3,900円

 マジック バルブは、基本的にはE26口金に取り付けられるLED電球なのだが、照明から取り外せば懐中電灯として使える“LED電球兼懐中電灯”だ。電球内部には充電池が入っており、ソケットに接続しておくだけで充電もできてしまうという。点灯時間は約3時間だ。

 今回は、このマジックバルブについて、電球として、懐中電灯として果たしてちゃんと機能するのかどうかを見ていこう。なお、光色は電球色と白色(冷白色)の2タイプが用意されるが、今回はリビングや食卓でのシーンも見てみたいため、電球色を選択した。

 

電球内には充電池を内蔵。器具から取り外せば、写真のように懐中電灯になる 懐中電灯として使用する場合、持ちやすいように口金部分が伸ばせる
 

一般的な器具に取り付けられる

 まずは本体サイズから見ていくと、マジックバルブの本体サイズは、実測で105×68mm(高さ×直径)。直径は白熱電球より大きめだが、背は11mm高い程度。LED電球に見られる放熱部やヒートシンクは見当たらず、全体がツルリとしたプラスチックで覆われている。口金部は27mmと細いため、多くの器具に取り付けられそうだ。

 実測した重量は150g。充電池のリチウムイオン電池が内蔵されているため、LED電球の中では重い部類になる。しかし、もっと重いLED電球もあるため、電池込みでこの重量は軽めと見た方が良いかもしれない。

高さは105mm(中央)。40W形白熱電球(左)より11mm背が高い程度。重量は充電池内蔵で150gとLED電球として重めでも、実用範囲内だ 直径は68mm(中央)で、白熱電球より13mm太い。光源部は半透明な樹脂製だが、LEDチップが透けて見える

 器具に取り付けた場合、光源の部分がフラットに近いため、見た目の印象は白熱電球とは異なるが、器具に問題なく収まるので、バランスは悪くない。電球の直径に問題がなければ、ペンダントやアームライトなどにも取り付けられるだろう。

【白熱電球】
器具につけたところの比較。電球の端が少し覗いている程度の角度から撮影した
【マジックバルブ】
光源部がほぼ平らで白熱電球と見た目の印象は異なるが、器具への収まりは良い


電球として使用しながら充電できる

 次に、使い方をみていこう。マジックバルブにはスイッチが付いており、これでLED電球として使うか、懐中電灯として使うかを設定する。スイッチポジションは、光源側、口金側、そしてその中間という3つ。なお、本体を器具に取り付けて通電すれば、どのポジションでも自動的に充電される。

 LED電球として使用する時は、スイッチを口金方向にスライドさせておく。ソケットに差し込んで通電すると、普通の電球のように、自動的に電球が点灯する。このポジションは、懐中電灯の使用時のOFFになる。

 懐中電灯として使用する場合は、スイッチポジションを光源側にする。その中間のスイッチポジションは、充電専用。通電すると充電が開始されるが、電球は点灯しない。

【スイッチポジションが口金側:LED電球として】
通電すれば点灯し充電も始まる。懐中電灯の時は灯りがOFFとなる
【スイッチポジションが光源側:懐中電灯として】
懐中電灯として点灯する時はこのポジション。この状態で通電すれば、充電もできる
【スイッチポジション:中間→充電だけ】
スイッチが中間の時、通電すれば充電だけを行う。点灯しないで充電だけしたいならこのポジション
充電中はスイッチの上にあるインジケーターが赤く光る(写真左)。満充電になった時、緑色に変わる

 充電中はインジケーターが赤く光り、満充電になると緑色に変わる。約4〜5時間で満充電になり、懐中電灯として連続3時間使用できるという。普通にLED電球として使用している間に、無意識的に充電ができてしまうのは便利だ。



レフ形電球のような集光型の光。直下は60W形白熱電球並みに明るい

 次に、マジックバルブの光の質について見ていこう。メーカーのホームページには「白熱電球40W相当」とあるが、器具全体の光の総量を表す「全光束」は250lmで、日本電球工業会の基準では、ランプ全体の明るさは“20W形白熱電球”相当になる。

 まずは光の拡散性だが、レフ形電球に近い指向性の強い光で、あまり広がらない印象だ。それもそのはず、マジックバルブの配光角度は60度で、一般的なLED電球の半分ほど。したがって、光を拡散させるような照明器具では、光が偏り、うまく広がってくれないだろう。

 明るさは、直下に限って言えば875lxととても明るく、直下中心部から30cm離れると160lxまで落ちる。直下では、部分的とは言え60W形白熱電球の明るさを超えた。正直、ここまでの明るさが得られるとは思っていなかった。この明るさは、器具から外して懐中電灯として使用した時でもほとんど変らなかった。電球を下向きに取り付けて、直下だけを照らすような照明器具には向いているだろう。

【白熱電球】
ソケットぎりぎりまで明るい。電球を中心に床面に近いところから光が広がっている
【マジックバルブ】
配光角度は60°で、光はレフ形電球のように集光型に近い広がりになる。電球の横方向、ソケット付近への光の回り込みは弱いが、光は遠くまで届いている

電球を下向きに取り付ける器具なら問題なく使用できるだろう。ただし、光が透過する器具の雰囲気はあまり活かせない マジックバルブの光源部は50個のLEDチップで構成されている
【白熱電球:40W形 467lx】 【電球形蛍光灯 475lx】 【マジックバルブ:875lx】
直下に限って言えば、800lxの60W形白熱電球を超える。だが、直下中心部より30cmもずれると明るさは160lxに落ちる

トイレやデスクライトに使用可。懐中電灯は明るい

筆者の仕事用デスクで使用した。手元付近、キーボードは問題なく明るく照らされ、ディスプレーよりもしっかり明るい

 スペックを確認したところで、実際の生活の中でマジックバルブを使ってみよう。まずは、LED電球として使ってみた。

 良かった例としては、机のアームライトに取り付けたケースが挙げられる。デスクワークに十分な明るさが得られた。キーボートを打つ、資料を読む、メモをとるのにも、なんら不自由しなかった。光がまぶしすぎるということもなかったので、枕元の読書灯にも向いているだろう。

 トイレの灯りとしても実用的だった。40W形白熱電球よりは暗くなってしまうが、必要最低限の明るさはしっかり確保されており、不便は全く感じない。ランプ直下部は十分な明るさが感じられ、また狭い空間なので壁面からの反射光も得られた。


【白熱電球:40W形】
少し暗いが、トイレのような狭い空間なら十分に明るい
【マジックバルブ】
全体的には40W形白熱電球よりも暗くなる。しかし、便座付近は100lx以上あるので、使用には問題ない

 ただし、玄関のようにやや広めの空間では、明るさは心もとなかった。単に空間を照らすだけならばアリだが、玄関は扉を開けて来訪者と顔を向きあわせる場であることを考えると、相手の顔をハッキリと映すだけの明るさが欲しい。

【白熱電球:40W形】
玄関としては、もうすこし明るさが欲しいか
【マジックバルブ】
トイレよりも広い玄関では拡散性があまり期待できないため、明るさに物足りなさを感じる

 光色については、悪くはなかった。食卓に並ぶ朝食をマジックバルブで照らしたところ、食べ物の色はあまりくすまず、食材や食器類の微妙な色合いの違いもちゃんと再現されており、蛍光灯よりも演色性は良かった。

【白熱電球:60W形】
食事は全体的においしそうに見える。ただし赤みが強いため、モスグリーンのランチョンマットが茶色に見える
【電球形蛍光灯】
色味のバランスが崩れ、食卓全体がくすんだ印象になってしまう
【マジックバルブ】
色被りは少なく、演色性は悪くなかった。少なくとも色に関しては、蛍光灯より良い印象だ
約80cmの距離から、手持ちのマジックバルブで新聞を照らした様子。新聞全面が難なく読め、その周りにも光が届いていた

 続いて懐中電灯として使ってみたが、光はかなり明るい。充電池とはいえ、電球時と明るさはほとんど変わらない。80cmの距離でも、新聞の全面が普通に読めるほどだった。60度という拡散性の狭さが全く気にならないほど、十分な範囲を照らしてくれる。イザという時は、頼りになるだろう。

 ただし、満充電時でも連続点灯できる時間は約3時間。メインの懐中電灯としては少々心もとないかもしれない。日常的に使うというよりも、イザという時の備えとして、というのが正しい用法かもしれない。

 なお、ランプ本体の熱さについてだが、LED電球として点灯している場合、懐中電灯として使用している場合、 いずれも素手で問題なく扱えた。熱くてやけどしてしまうことはないだろう。

【マジックバルブ】
デスクの奥にある、LANの配線を入れ替える際に使用してみた。細かなものもスッキリと白熱電球のように明るく照らし出すので、細かな作業に重宝する
【一般的な懐中電灯】
一般的な懐中電灯でも照らしたが、暗く、光のムラも目立ち、手元がクリアに見えない

消費電力はたったの3W。充電が終われば2Wに

 最後に、本製品の消費電力についても紹介しよう。LED電球として使用した場合の消費電力は3Wで、LED電球の中でもとりわけ低い。多少明るさを我慢するとして、40W形白熱電球から取り替えたなら、消費電力は1/12以上節電できる計算となる。これが満充電になれば、点灯中の消費電力はさらに下がり、たったの2Wしか電力を使わない。

 ちなみに、内蔵するリチウムイオン電池の充放電は500回が目安で、バッテリーの交換はできない。だが、LED電球の寿命は20,000時間と長く、もしバッテリーがダメになったとしても、通常のLED電球として使い続けられる。

【白熱電球:40W形】
消費電力37W。消費電力1Wあたりの発光効率は、13.1lm/Wになる
【マジックバルブ】
点灯プラス充電中の消費電力は3W。発光効率は、85.3lm/W。なお、充電が終わると消費電力は2Wで、発光効率は125lm/Wと、さらに効率が上がる


意外と使える! 備えておくと便利なLED電球/明るい懐中電灯

 使った率直な感想は「なかなか使える!」だ。普段はLED電球として、デスクスタンドなどの手元の灯り、トイレのような狭い空間の照明に実用的なうえ、懐中電灯としても、充電池だけでLED電球の時とほぼ変わらぬ明るさが得られた。さらに充電は、LED電球として使用している間に無意識的にできてしまうので、手間要らずなのが嬉しい。

 もし、緊急用の懐中電灯として備えておくなら、手元に近い器具での使用が望ましいだろう。天井に取り付けた場合、停電時の真っ暗闇の中で高所のマジックバルブを取り外すのは危険だからだ。

 3,900円という価格は、低価格化が進んでいるLED電球市場では必ずしも安くはないが、イザという時に、確実に使える明るい懐中電灯が近くにあると、心強い存在になりうる。すでに懐中電灯を持っている方にも、2台目の懐中電灯としてオススメしたいアイテムだ。






2011年5月31日 00:00