やじうまミニレビュー

無印良品「LEDポリカーボネート懐中電灯・小 0.4WハイパワーLED」

~単三電池1本で明るく、ランタンにもなるミニライト
by 小林 樹
無印良品「LEDポリカーボネート懐中電灯・小 0.4WハイパワーLED」

 停電時は、懐中電灯やラジオの電源となる乾電池が必需品だ。都市部の家電量販店の店先でも、「電池売り切れ」と書かれた紙が貼られていた。特に、大きめの懐中電灯に使われる単一、単二電池は、店頭では早々と品薄になったようだ。

 そんな中、単三電池1本で十分な明るさが得られるライトを見つけた。無印良品の「LEDポリカーボネート懐中電灯・小 0.4WハイパワーLED」(以下、ポリカーボネート懐中電灯)である。



メーカー無印良品
製品名LEDポリカーボネート懐中電灯・小 0.4WハイパワーLED
販売価格2,100円
購入場所無印良品ネットストア

 ポリカーボネート懐中電灯の本体サイズは約141×54mm(長さ×直径)で、ハンドベルのような形をしている。重量は約40gで、手に取ると軽い。材質はプラスチックの1種のポリカーボネートで、ツルツルとした質感だ。軽くてコンパクトなので、バッグに入れて持ち歩くのにもちょうどよさそうだ。

単三電池は別売取扱説明書には汚れたら布で乾拭きするように、とある
プラスチックのカバーに覆われたLEDが1個ある電池を入れる部分のフタ。コインやツメを溝に入れて回して開ける重量は約40gと、とても軽い

 ポリカーボネート懐中電灯の1番の特徴は、電源が単三電池1本で済むという点だろう。計画停電がいつまで続くのかわからない状態では、なるべく乾電池の消耗を抑えたい。乾電池の確保に乗り遅れた我が家では、大型懐中電灯に使う単一電池のスペアはないし、中型の懐中電灯では単三電池を一度に4本も使うので、あとがない状態だ。

 だから、単三電池1本で済んでくれるのはありがたい。いざとなったらそこら辺に転がっている使用頻度の低いリモコンから電池を抜けばいいので、心強い。

 では、実際の明るさはどうだろうか。単三電池1本で点灯すると聞くと、ペンライトのような細々とした明るさを想像するかもしれない。だがこのポリカーボネート懐中電灯は、光源がハイパワーLEDで、しっかりした明るさが得られるのだ。

 明るさはHigh/Lowの2段階で調整できる。切替は、本体中央部分のボタンを押して行なう。

照らすときれいな円が描かれた明るい「High」モードのあかりLow



消灯時→High→Lowの2段階の切替の様子
 Highだと暗闇ではまぶしく感じるほど明るい。ただし、注意したいのは、電池寿命だ。Highだとアルカリ乾電池使用時で約7時間、Lowだと約17時間持つという。単三電池1本でハイパワーな明るさが得られ、これだけ持てば、十分と言えるだろう。我が家では、充電して繰り返し使えるニッケル水素充電池を電源として使うことにした。

 キャンドルなどの光と比較すると、この懐中電灯の光は白っぽい色をしている。Highだとかなり明るい。天井や壁、棚のCDなどを照らせば、そこに何があるかはっきりわかる。CDジャケットの背面に書かれている細かな文字もはっきり見てとれる明るさだ。

天井もはっきり明るく照らせる細かい文字も確認できる近づけて光を当てればかなり明るい

 そこで試しに他の懐中電灯と比べてみると、ポリカーボネート懐中電灯の明るさの理由がわかった。以下の画像を見比べていただきたい。

左から、大型懐中電灯、中型懐中電灯、ポリカーボネート懐中電灯、ペンライト
点灯したところ。左から3番目のポリカーボネイド懐中電灯は、シェード全体から光が漏れているので明るく感じる

 ポリカーボネート懐中電灯は、シェード(電球を覆う傘)部分が半透明になっている。このため、シェード部分全体が光って見え、より明るく感じるのだろう。

 懐中電灯として使えるだけでなく、間接照明的な使い方ができるのも、この製品の特徴だ。電球を点灯させていても、シェード部分が熱くならないので、シェード部分を下にして置けば間接照明になる。シェード部分を上にして置くこともできる。

 計画停電が続いているとはいえ、まだまだ体感する余震もある。ろうそくは揺れで倒れる恐れがあるので、なるべくなら使いたくない。その点、熱くならないポリカーボネイド懐中電灯は最適と言えるだろう。

シェード部分を下にして置くこともできるシェード部分を上にして置いたほうが広範囲を照らせる

 シェード部分を上にして置いたほうが、より広範囲を照らすことができた。家族4人の食卓全体を照らすのには薄暗い感じがするかもしれないが、1人で本を読んだり、ちょっと小腹がすいて食べ物をつまむ時などにちょうどいいだろう。

ランプが熱くならないので、食べ物の近くに置いていても安心できる上向きに置いたほうが、皿全体を照らせる
キャンドル類と並べたところ階段の脇に置いておけばいざという時に役立つ玄関のインテリアの雰囲気も損ねないシンプルなデザイン

 部屋のインテリアを損なわないデザインなので、いざという時にすぐ手に取れる目立つ場所に置くにはピッタリだ。念のため、いつもそばに懐中電灯を置いておきたいという人や、懐中電灯としても使える間接照明を探していた人にはおすすめしたい。

 今のような計画停電が続くと、懐中電灯は必需品になってくる。電池の替えが効くもの、とにかく明るくてパワフルなものなど、必要に応じて使い分けていきたい。

 ちなみに、これより一回り大きいライトを以前のレビューで取り上げているので、そちらもぜひ参考にしていただきたい。こちらは単四電池4本で、最長30時間持つようになっている。





2011年4月5日 00:00