家電製品ミニレビュー
薄力粉が使えるようになった象印ホームベーカリー「パンくらぶ」
2017年4月12日 07:00
炊飯器とともに我が家になくてはならないもの、それがパンを焼けるホームベーカリー。自分の好みの味や食感をとことん追求できるのに、その操作は炊飯器並みの簡単さというのがホームベーカリーの大きなメリット。とはいっても、自分ですることといえば、材料を量ってパンケースに入れるだけなのです。
そんな私が、以前試用させていただいてから、すっかりファンになったのが、象印のホームベーカリー「パンくらぶ」です。何がいいって、ミミのちぎりやすいふんわりした食パンがいとも簡単に焼けてしまうから。しかも1度食べたら病みつきになるおいしさなのです。
そのパンくらぶに、新たな4コースを搭載した新モデル「パンくらぶ BB-ST10型」(以下、パンくらぶ)が登場しました。
メーカー名 | 象印マホービン |
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製品名 | ホームベーカリー パンくらぶ「BB-ST10型」 |
実勢価格 | 24,800円 |
こだわったパンが作りやすいホームベーカリー
「パンくらぶ」は、パン屋さんの窯を再現しているという底面加熱ダブルヒーターを搭載し、自分好みのこだわりパンが作りやすいというホームベーカリーです。14種類の食パンコースのほかに、本格ニ八そばやパスタ生地が作れるめん生地コース、もちコースなど計26種類のコースがあり、操作パネルでコース番号を選ぶだけの簡単操作で調理できます。
食パン専門店「地蔵家」監修の「プレミアムリッチコース」があるのも特徴の1つですが、ミミまでちぎりやすいほどふんわり柔らかいパンが焼け、しかも発酵時間や焼き時間などを自分の思い通りに設定できるホームメイドコースもあり、こだわったオリジナルの食パンも焼けるというのが大きな特徴となっています。
焼き時間は、標準のコースで3時間45分。早焼きなら2時間20分となっており、コースや焼き色に応じて時間は変わりますが、イーストが少ないコースでも最長4時間45分となっています(天然酵母を除く)。
構造はとてもシンプルで、羽根は1つだけで交換不要。着脱式の「イースト・具入れ容器」により、具もドライイーストも自動投入できるようになっています。また、120種類のメニューを搭載した 別冊「カラーレシピブック」やパン生地やめん生地に使える「樹脂製めん棒」が付属します。
「ハード」「薄力粉」「ゴロゴロ具入りパン」「ハーフ」の4コースを試す
そんな「パンくらぶ」に今回新しく追加された機能は、「ハード」「薄力粉」「ゴロゴロ具入りパン」「ハーフ」の4コース。今回はこの4つを中心に試してみました。
まずは基準として、通常の「ふんわり」コースで焼いてみるとこんな感じです。
まず「ハード」コース。通常のふんわりに比べると、確かにミミがしっかりと厚めに色濃く焼き上がっており、食べ応えがアップしていました。焼き色の調整だけではここまでハードにはできなかったので、ミミ好きにはたまらないと思われます。ふんわりもハードも焼き分けられるようになったことで、どの層にもアピールできる仕様になったと思いました。
続いて「薄力粉」コース。ひとくちに小麦粉といっても、パン作りに使われる強力粉と、お菓子作りで使われる「薄力粉」では弾力のもとになる小麦タンパク質のグルテンの量が違うのです。強力粉のほうが薄力粉よりもグルテン量が多いので、パン作りに向いています。ただし薄力粉のほうが、お値段がリーズナブル。だから「薄力粉ならあるけれど」というときでも気軽に作れる「薄力粉」コースはお得というわけです。
100%薄力粉のパンは、見た目のボリュームは強力粉のパンと変わらず。でも食べてみるといつものパンとは違った、サラッとした独特の風味がありました。スナックのような、でも食べているとクセになりそうな風味です。その味を活かして、あえて薄力粉で作るという選択肢もありそうです。
地味に感動したのがこの「ゴロゴロ具入りパン」モードです。長年愛用しているホームベーカリーでは、コネの間に具が粉砕されてしまい、焼きあがったときには具がとても細かくなってしまうため、使いづらさを感じていたのです。しかし「ゴロゴロ具入りパン」を使うと、具の形をしっかり残したまま焼き上げられます。
今回はベーコンとにんにくペースト、黒胡椒入りの食パンを焼いてみましたが、ベーコンのゴロゴロ感がしっかり残っていて、とても食べ応えがあり、感動しました。もしホームメイドコースで凝ったパンが作れなくても、このモードを使えば具入りのアレンジパンが簡単に作れるので、アレンジビギナーにはとてもおすすめしたいモードです。
ちょっとユニークなのが「ハーフ」コース。これは1斤焼いてもすぐには食べきれないという方に向けて用意された、通常の半分程度のサイズの食パンが焼けるコースです。食べきれないなら冷凍しておけばと思うのですが、できるだけ焼きたての柔らかい状態で味わいたいという方にはぴったり。
このコースで焼いたパンは、ちょっとおしゃれな、カフェ風のサンドイッチ向きのサイズになることがわかりました。サイズはハーフですが、レシピ集をみると、その配合はわりとリッチ。バターやスキムミルクをカットして、素朴さのでる配合にしたり、小麦粉を変えてみると、また違った風味のサンドイッチが作れそう。サンドイッチ用コースとして考えるとさらに活用できそうです。