走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

走りたくない日にもランナーにやる気を与えてくれる「クリフトン4」

<実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 視覚的にもインパクト充分な厚底構造による衝撃吸収性を武器に、スポーツシューズ業界で急速にシェアを伸ばしている「HOKA ONE ONE(ホカ オネオネ)」。そんな急成長ブランドにおける、ベストセラーのひとつがクリフトンシリーズ。今回紹介する「CLIFTON 4(クリフトン4)」は、一般的なランニングシューズと、代表的なホカ オネオネのシューズの中間程度のミッドソールの厚さなので、初めて同ブランドのシューズを履くランナーにもオススメの1足だ。

ホカ オネオネ「クリフトン4」
メーカー名ホカ オネオネ
製品名クリフトン4
実売価格18,360円

 筆者はクリフトンシリーズの第2弾と第3弾であるクリフトン2とクリフトン3も着用。その優れた衝撃吸収性と推進力を、高い軽量性で実現したスペックを体感し、それ以来両モデルはヘビーローテーションで着用するお気に入りモデルとなった。クリフトン4はそんな高機能モデルの最新バージョンだ。

 前述の高い機能性をキープしつつ、アッパー前足部のフィット性が向上しているという。ランナーは自分の脚力を、より効率的にシューズに伝えることができるはずだ。まず足を入れて立ってみると、ボリュームのある見た目とはギャップのある軽量性を感じられ、それに加えてこのブランド独自のフワフワした感触が脚全体に伝わってくる。

 ブランド側が強調するように前足部のフィット感は前作、前々作であるクリフトン2とクリフトン3から比較すると確かに向上している。つま先部分の見た目はシャープなフォルムとなっているが、決してキツイということはない。

クリフトン4のアウトソールは、アスファルトやコンクリートといったオンロードで最高なグリップ性を発揮。軽量化の追求のため、ラバー製アウトソールの使用は必要最小限に留めた。ちなみに濡れた路面はあまり得意ではない

 実際に走ってみると、ロッカー(ゆりかご)状のソールは着地から蹴り出しまでの体重移動もスムーズ。ヒールストライク(かかと着地)のランナー、ミッドフット着地、前足部から着地するランナーのいずれにも対応してくれる。そしてクッション性の高さは特筆すべきレベル。前日の疲労が残っているような、「あまり走りたくない……」というような日でも、クリフトン4を履いたら、思わず駆け出してしまいそうだ。

 それほどこのシューズは履き心地と走り心地が快適なので、ランナーに「やる気」というか「モチベーション」のようなものを与えてくれる。また「走りたいがヒザや腰が痛くなるのだけは避けたい……」というように、足の保護性を第一に考えるランナーにもオススメだ。

 クリフトン4には、これまでも人気だったブラックカラーを始めとして、豊富なカラーバリエーションが揃えられている。ニューカラーとして登場した落ち着いたグレーのカラーリングは、ランからカジュアルシーンまで幅広く対応してくれる点が嬉しい。

抜群の衝撃吸収性を誇るが、他のホカ オネオネのシューズと比較するとそこまでミッドソールの厚みはないので、一般的なランニングシューズからの履き替えもスムーズなはず

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。