走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

自然とペースが上がり飛ぶように走れる「アシックス ダイナフライト 2」

<実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 アシックスが開発した新たなミッドソール素材である「フライトフォーム(FlyteFoam)」。従来からのマテリアル(EVA)と比較して55%の軽量化と、より長持ちするクッション性を確保することでランナーから高い評価を得ることに成功した。

 そんなフライトフォームを使用した「ダイナフライト」がモデルチェンジ。新たなアッパー素材により機能性を向上させている。

ダイナフライト 2(DynaFlyte 2)
メーカー名アシックス
製品名ダイナフライト 2(DynaFlyte 2)
実勢価格14,580円(税込)

 フライトフォームは軽量性と優れたクッション性の両立をテーマに開発したクッショニングシステム。アシックススポーツ工学研究所が300以上もの試作と約3年の歳月を費やして完成させた。

 そんなフライトフォームは「ヌーサFF」や「GEL DSトレーナー22」を始めとしたランニングシューズに使用されていたが、筆者が特に気に入っていたのが「ダイナフライト」。

 見た目よりも軽量で、ゆっくりペースから速めのペースまで対応。“DON’T RUN FLY”がキャッチコピーだったように、自然とペースが上がり、飛ぶような走り心地を提供してくれた。

フライトフォームは素材に繊維を添加する独自の技術で軽量性とクッション性を高次元で追求。耐久性にも優れている

 またミッドソールはそれほど厚くないものの、フライトフォームを搭載していることでクッション性も高レベルにあって、その衝撃吸収性の高さを走行中に感じられるだけでなく、走った翌日の疲労感も他のランニングシューズよりも少ない気がした。

 今回登場した「ダイナフライト2」は基本スペックを継承しつつ、アッパーマテリアルやデザインを変更したマイナーチェンジモデル。特に注目すべきはアッパーの構造。アダプトメッシュと呼ばれるメッシュ構造を採用しており、これはメッシュの内側にフレームパーツが内蔵され、柔軟でフィット感の良い履き心地と通気性の良さを両立しつつ、シューズ内部で足をしっかりと正しい位置に導いてくれる気がした。

アッパーにはアダプトメッシュを採用。柔軟で通気性の高い履き心地に優れたフィット性をプラスすることに成功している

 前作のグレーベースのカラーリングは個人的にあまり気に入らなかったが、今回ラインアップされた3色のなかでブラック/ホワイトは様々なランニングウェアとコーディネートしやすく、カジュアルシーンでも活躍しそうだ。早くもヘビーローテーションで着用している。

 欲をいえばもう少し買いやすいプライスだと嬉しいのだが……。

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。