走るライター南井正弘のコレはホントにスグレモノ!

走るほどに自然とスピードアップさせてくれる「ナイキ エア ズーム ペガサス34」

<実際に履いて使って走ってから書く、ライターの南井正弘が「コレはホントにスグレモノ!」と太鼓判を押すスポーツアイテムを、毎週レコメンド!

 ナイキの「ペガサス」シリーズといえばナイキを代表するロングセラー。1982年の初代モデルが登場して以来、多くのランナーの足元を飾ってきた。

 そんなペガサスシリーズの最新作が第34弾モデルとなる「ナイキ エア ズーム ペガサス34」。前作から確実にスペックアップすることで、早くも注目を集めることに成功している。

ナイキ エア ズーム ペガサス34
メーカー名ナイキ
製品名ナイキ エアズーム ペガサス34
価格12,960円

 「ペガサス」シリーズは、ナイキの中価格帯ランニングシューズの1つ。一時期は同ブランド内のライバルである、「ルナグライド」や「ストラクチャー」といったプロダクトに、同価格帯の主役の座を譲ったこともあった。だが、ここ数シーズンはペガサスが、トップとして君臨している。

 「ナイキ エア ズーム ペガサス34」は、アッパーに軽量で縫い目のないフライメッシュを使用することで優れた通気性を発揮。高温多湿の日本の夏においてもシューズ内部の蒸れを防止し、冷涼で快適な履き心地をキープしてくれる。またソールユニットのクシュロンフォームとズームエアの組み合わせは反発力と弾力性に優れる。

 実際に走ってみると、まず感じるのがシューズのフィット感の高さ。履き口部分、前足部ほかにおいてシューズと足が一体化するようにフィットしていたので、脚力をロスしにくい。

 次にクシュロンフォームとズームエアのコンビネーションによるソールユニットは衝撃吸収性に優れるだけでなく、着地時の衝撃を効率的に前方への推進力へと変換してくれた。そのこともあり、走り始めはkm/6分程度だったのが、走り終えるころにはkm/5分20秒ほどまで、自然とスピードアップしていたのが印象的であった。

ソールユニットはクシュロンフォームとズームエアのコンビネーション。衝撃吸収性に優れるだけでなく、着地時の衝撃を効率的に前方への推進力へと変換してくれる

 このモデルは一般ランナーだけでなく、リオ五輪の男子10,000m金メダリストのモー・ファラーや、大迫 傑といったトップアスリートが着用していることでも知られている。シューズのポテンシャルの高さを、象徴しているということがいえよう。

 ちなみに筆者はこのモデルをアメリカで入手しており、レギュラーラスト(木型)だが、日本では、このウルフグレー/レーサーブルー/ディープロイヤルというカラーリングはエクストラワイドという幅広の足のランナー向けのみの展開となっているので、注意が必要だ。

アウトソールは耐摩耗性に優れ、オンロードだけでなく、土や芝生といった路面でも高いグリップ性を発揮する

南井 正弘

フリーライター、『ランナーズパルス』編集長。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆している。主な著書に『スニーカースタイル』『NIKE AIR BOOK』などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間56分09秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。