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大容量でも本体小さめ、高コスパな半固体電池ポータブル電源「ダブソン2000L」家でも使いやすい

サイズと重量のバランスが取れた半固体電池のポータブル電源「Dabbsson 2000L」を使ってみた

安全面に期待できる半固体電池。Dabbssonが展開する新シリーズ

Dabbsson(ダブソン)は2012年創業のハイテク企業で、EV(電気自動車)用バッテリーで知られていたメーカーだ。半固体電池の量産をいち早く開始し、日本には2023年にポータブル電源「DBSシリーズ」で展開を始めている。

そんなDabbssonが2024年から展開し始めたのが、「Lシリーズ」。現在の主流である、液体電解質の電池に比べて安全とされる「半固体電池」採用の特徴はそのままに、機能をシンプルにまとめて実用性と価格のバランスを取ったシリーズだ。

これまでLシリーズは、600L、1000L、2000L、3000Lがリリースされていて、今回は余裕のある大容量ながら本体サイズと重量ともに扱いやすい「Dabbsson 2000Lをお借りして使ってみた。通常価格169,800円のところ、現在セール期間中により、公式サイトにて89,000円で購入することができる。容量2,048Whという中型製品が8万円台というのは、かなりのインパクトだ。

今や多くのメーカーが参入するポータブル電源の中で、半固体電池は安全性など技術面で期待が大きい一方で、まだ製品数は多くないのが現状。今回のDabbsson 2000Lはどんな時に役立ってくれそうなのか、実際の使い勝手を試してみた。

縦長に変更されたデザイン。軽量になって持ち運びやすく

DBSシリーズが横長のデザインであったのに対し、新しいLシリーズは縦長のデザインとなった。各メーカーとも縦型もあれば横型もあり、どちらが使いやすいかは、置き場所や使い方によって選ぶといいだろう。

Lシリーズは縦型のデザインとなった

Dabbsson 2000Lは、コネクタ類と吸気/排気口を縦のラインにすべてまとめたことで、長手方向の側面が全く何もない。これはデザイン的にすっきりするという点もメリットだが、側面を壁や家具にぴったり付けられるため、収納性が上がるという利点が大きい。吸気/排気口は取っ手の出っ張りによってスペースが確保されているので、誤って塞いでしまうことがないよう配慮されている。

両側面には端子類も何もない
吸気/排気口はハンドルでスペースが確保されている

バッテリー容量は2,048Whと、中型機の中でも中堅モデルという位置づけ。サイズは226×465.62×284.5mm(幅×奥行き×高さ)で、一般的なリン酸鉄リチウムイオン型ポータブルバッテリーと比較すると、1,024Whクラスのサイズだ。つまり同サイズで容量は2倍、ということになる。

Dabbssonの半固体電池も、系統で言えばリン酸鉄リチウムイオン型だが、液添加型という方法を取っている。これは固体の活物質に少量の電解液を染み込ませたものを使用するため、熱安定性が高く、高温環境でも使用しやすいという特徴がある。

重量も18.6kgと、ほぼ同容量のDBS2100 Proが24.5kgであったことを考えれば、かなり軽い。

ここまで小型軽量化できた最大の要因は、DBSシリーズと違って別売拡張バッテリーによる容量アップ機能を省いたことだ。DBSはある意味なんでもできるシリーズなのだが、今回のLシリーズは単体でできることに集中して機能をまとめたことで、同時にコストダウンも図ったというわけだ。それでも基本性能は安心できるスペックで、1日1回使って約10年間、約4,000回使用した後でも、工場出荷時に比べて80%の電池残量を維持するとのこと。

AC出力は6系統もあるので、テーブルタップを使う必要がないのは助かる。定格出力2,200Wは容量からすれば妥当なところで、PowerBoost機能により最大3,300Wまでの電化製品を一時的に駆動でき、さらに瞬間最大出力で4,400W出せるため、起動電力が大きいルームエアコンなどを非常時に動かしたい際に役立つだろう。なおAC入力パススルーからバッテリー出力に切り替わるタイムラグは、15ミリ秒となっている。

消費電力の大きな家電も余裕で稼働できた
AC出力は余裕の6系統

USB-Cポートは出力違いで2系統ある。片側は100W出せるので、MacBook Proなどの大入力PC相手にも高速充電できる。USBだけで4ポートあるので、4人家族のスマホを同時充電することも可能だ。

出力容量違いで2系統のUSB-Cポートがある

DC5521端子は何に使うのかわからない人も多いだろうが、これはDC出力としては汎用性が高い端子で、いわゆるACアダプタで動くDC12V機器なら、AC-DC変換ロスなく動かせる。動かしたい機器の端子形状を調べて、いざという時に使えるよう専用ケーブルを買っておくといいだろう。

ACとDCの出力はそれぞれグループ化されており、出力のON/OFFスイッチでまとめられている。AC出力は何もつないでなくても変換だけで電力を食うので、使わない場合はOFFにしておくべきだろう。

本体を充電するためのAC入力は最大1,500Wだが、アプリを使って50Wから1,500Wまでマニュアルで設定できる。充電スピードは、バッテリー80%まで約1.5時間。ソーラー発電も併用すれば1.3時間に短縮できるが、これはソーラーパネルの能力次第である。

ソーラー入力はXT60端子が1系統だが、最大800W入力はなかなか大きい。最近流行りのオルターネータチャージャーを使用して車内充電を行なう場合は、この端子が利用できる。シガーソケットからの充電にも対応するが、ここから充電するにはあまりにも2000Lの容量が大きすぎるので、あくまでも予備的な用途になるだろう。

背面の入力端子
接続端子の一覧と最大入力/出力
入力ポートと最大入力
AC入力 100V (50/60Hz), 1,500Wソーラー入力 12-75V 最大20A, 最大800Wシガー入力 12V/24V,定格値 8A
出力ポートと最大出力
AC出力×6 2,200W(瞬間 4,400W)USB-A×2 5V 3A,最大15WUSB-C×1 5/9/12/15V 3A,20V 5A,最大100WUSB-C×1 5/9V 3A,12V 2.5A,15V 2A,最大30WDC5521x1 12.6V 10A, 最大126Wシガー出力×1 12.6V 10A, 最大126W

正面にはLEDライトも用意されている。室内ではあまり使う機会はないかもしれないが、屋外の夜間では光源はいくらあっても困らない。電源接続時に手元が見えないと、ありえないところに突っ込んでしまう可能性もあるので、安全のためには欠かせない機能である。

正面にLEDライト

アプリの細かいコントロールで、電気を効率的に使える

実際の利用はただケーブルをつなぐだけなのだが、アプリで管理するとより電力利用状況を可視化できる。

標準UIでは、入出力のワット数ほか、残時間が表示される。一方エネルギーフローUIでは、入力系統や出力系統が図式化される。このUIでは残時間が表示されないが、バッテリー図の右横の小さい上下アイコンをタップすると、残時間が確認できる。また「電池>」のところをタップするとバッテリーの健康状態や充放電サイクルも確認できる。

入出力ほか残時間が一目で確認できる「標準UI」
入出力の流れが把握しやすい「エネルギーフローUI」
バッテリーの健康状態や充電サイクルも確認できる

AC入力はかなり柔軟に変更できた。通常モードでは50Wから1,500Wまでマニュアルで設定できるほか、急速充電では最大の1,500W、静音モードでは400W固定となる。このうち静音モードでは、同時にAC出力ができないという制限がある。夜間に寝室でDC出力を利用しながら充電するといった場合に便利だろう。

入力ワット数は柔軟に変更できた

アプリでコントロールできる項目としては、時間管理がかなり優秀だ。ONタイマー、オフタイマーは本機を稼働する時間帯が設定でき、それ以外の時間はスタンバイとなる。

タイマー入力はAC入力から充電する時間をセットできる。毎日深夜に充電したり、あるいはテンポラリ的に電気が安い時間帯に充電するなど、柔軟な運用が可能だ。

タイマー関係の機能が充実

出力タイマー設定では、ACとDCの出力時間帯をセットできる。特定の時間にだけ、自動で機器を動かしたい場合に便利だ。

また省エネモードでは、シャットダウンを自動化することで、待機電力を最小化できる。具体的には、ACなら20W未満、DCなら2W未満の時、自動的にシャットダウンする。

シャットダウンも自動化できる「省エネモード」

筆者は普段、仕事用のPCとディスプレイ替わりの40インチ4Kテレビをポータブルバッテリーで動かしている。電源ソースはソーラーパネルとACで、天気のいい日は使用電力以上にソーラーパネルが発電するので、仕事中の電気代はほぼタダである。

こうした日常使いにも2000Lは、十分な容量があるので心強い。日暮れまでに50%ぐらい残量があれば夜まで仕事が伸びても平気だし、PCをスタンバイモードで待機させても、朝まで余裕がある。

ソーラー発電用にバッテリーの空き容量を確保するリザーブ機能はないが、元々ソーラーとACの両方をつないだらソーラー側が優先される仕様になっている。せっかく晴れているのにソーラーは無視してACからガンガン充電されてしまうということがないあたりは、よく考えられている。

試しに8畳用ルームエアコンを起動させてみたが、余裕で動作させることができた。以前夏の台風で昼間に停電してしまった時、スマホの充電などよりも死活問題だったのは、エアコンが使えないことだった。夏場なので室温はどんどん上がるが、暴風雨なので窓も開けられない。その時は幸い30分程度で復旧したが、今後もそれぐらいで復旧するとは限らない。

エアコンを非常時にも使えることは安心感にもつながる。なお、手持ちのエアコンのコンセントの形状は確認しておきたい

2000Lの公式サイトには、家電の消費電力を入力すれば何時間動かせるか、シミュレーションできる機能がある。仮にエアコンの安定消費電力が850Wだった場合、容量的には約2時間動かせる。

筆者宅のエアコンの場合、温度が安定していれば350W程度で連続運転できるので、だいたい5時間ぐらい動かせることになる。他にも電力を使ったとしても、3〜4時間は耐えられるだろう。

停電といえば、緊急時にもすぐポータブル電源からの給電に自動で切り替わるEPS機能も備える。小型の冷蔵庫やデスクトップパソコンなど、電気を止めたくない家電や機器には接続しておけば普段はパススルーで家のコンセントから電気を使い、もし停電しても15ミリ秒以内でポータブル電源から給電を始めるため、途切れず使える安心感がある。

パソコンの接続

ポイントはやはり、2,000Whクラスの電源が約18kgしかないということだ。室内程度の距離であれば、大人1人で十分運べる。コンセントが届くところまで1人で移動させられるのは強い。マンションを階段で降りて車までバッテリーを運ぶとなると、屈強な男性なら1人でも行けるかもしれない。筆者のような腰が悪いオジサンでも、2人いれば十分運べる。

安心/安定を実感。アプリも使いやすい

今回DabbssonのLシリーズを初めて使ってみたが、アプリを非常に念入りに仕上げてきたなという印象だ。中でも2000Lは、2,000Whクラスの容量ながらサイズや重量を大幅に抑えた。屋外持ち出しはもちろんのこと、家庭据え置きでも使いやすいポータブルバッテリーだ。外出先からでもスマホアプリで遠隔から入力・出力ともにコントロールでき、タイマーで自動運用にも対応する。

拡張バッテリーによる容量拡張機能はないものの、本体容量が十分あるので、まず困ることはないだろう。むしろ1台にまとまっていて、移動も楽にできるという方にメリットがある。

USB-Cポートは片側が100W出力あるので、考えてうまく活用したい。USBポートは合計4つなので、126Wも出せるDC5521端子も活用したいところである。

2週間ほど試用させていただいた限りでは、動作も非常に安定しており、待機電力も小さく抑えられている。日常使いで予想外に「残量がない!」といった事態に遭遇することはまずないだろう。

海外メーカーということで気になるサポートやアフターサービスについては、日本法人のDABBSSON JAPANが対応し、5年保証に加えて無料回収サービスも実施。日本国内で修理や交換に応じてくれるのはうれしい。

難燃性に優れた半固体電池採用のDabbsson製品は、災害への備えとしても安心できる。セールのタイミングを逃さず、ゲットしてほしい。

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(提供:Dabbsson)