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リヴァイ兵長が家の汚れを仕留める! ロボット掃除機Roborock S6 Pureの実力

『Roborock S6 Pure 進撃の巨人 リヴァイ兵長オリジナル音声モデル』を試した

低価格でシンプルなモデルから、機能満載のハイエンドモデルまで、様々なメーカーから多くの機種が登場しているロボット掃除機。初めてお家に迎え入れようとしている人にとってはどれが自分の家にマッチするのか、今や調べれば調べるほど悩みが深まってしまう選択の難しい家電の1つといえるかもしれない。

ただ、フローリングもカーペットも、さらには畳の部屋もある日本の家庭の床掃除を任せるのであれば、近頃のトレンドともなっているゴミ吸引と水拭きの両方に対応したロボット掃除機が理想的。そのなかでも注目の、というか自然と目がいってしまう1台が、今回紹介するRoborockの「S6 Pure」だ。この製品のコラボレーションモデルが、ひかりTVショッピングで6月9日に発売される。価格は69,800円。

リヴァイ兵長がハタキで掃除している姿などが描かれたステッカーが付属。本体に貼り付けて使う

なにしろコラボしているのが『進撃の巨人』のリヴァイ兵長。ご存じの通り作中のリヴァイ兵長は「人類最強」と呼ばれると同時に、きれい好きでも知られる人物だ。あっという間にゴミというゴミがせん滅され、部屋の隅々までピカピカに磨き上げてくれそう!

しかもアニメで声優を務めている神谷浩史さんによるキャラクターボイスで掃除をしてくれるのだから、目だけでなく耳も引きつけられてしまうこと間違いなし。そこで、ロボット掃除機としての性能は確かなものなのか? リヴァイ兵長、もとい「S6 Pure」を実際に家で使って掃除能力を徹底的にチェックしていきたい。

ロボット掃除機メーカー「Roborock」とは?

多くのメーカーがロボット掃除機分野に参入しているので、このRoborockというメーカーを初めて知った人もいるかもしれない。同社はスマートフォンやスマート家電で中国市場を席巻したシャオミのロボット掃除機の開発・製造からスタートした企業で、日本市場に参入したのは2019年だ。

会社の歴史としては長くないものの、ロボット掃除機については多数の品質/耐久試験を行ない、国際的な認証テストを通過していること、これまでに世界40カ国以上で750万台以上販売している実績があることを考えると、技術力の高さ、製品としての信頼性の高さは期待しても良さそうだ。

ベースとなっている「S6 Pure」は、機能・性能としては、Roborockの機種の中ではミドルクラスの位置づけ

日本国内ではこれまでに4機種を発売していて、いずれも吸引と水拭きの両方に対応している。今回のコラボのベースモデルである「S6 Pure」は、Roborockのラインナップのなかでは機能・性能のバランスが取れたミドルクラスの位置付け。高い吸引力、競合と比較しても賢いアルゴリズム、アプリやスマートスピーカーとの容易な連携、といったところが強みとなっている。

それに加えてリヴァイ兵長である。といっても、本体の外観に躍動するリヴァイ兵長が描かれ、さらに動作時の声が本人だからといって、ベースモデルとゴミ/汚れ除去能力が変わるわけではない。けれども、着実に掃除をこなしてくれる姿になんとなく兵長を重ね合わせてしまい、本来の性能以上に頑張ってくれているような気がする……。

躍動するリヴァイ兵長(CV 神谷浩史さん)
付属品は充電ドック、水拭き用モップ、充電時に床面を水分から保護する防湿マット、リヴァイ兵長オリジナル音声案内ガイドブック、本体に貼るオリジナルステッカーなど

「準備」が省ける賢さと水拭きの便利さ。畳部屋にも使える!

リヴァイ兵長のことはさておいても、S6 Pureのロボット掃除機としての機能、性能、使い勝手を純粋に見ていくと、際立っていると感じるのは「賢さ」だ。他社の製品のなかには、同じように「部屋を隅々まで掃除する」とうたいながらも、同じところを何度も往復して時間がかかったり、障害物にぶつかっては方向転換して……を繰り返し、結局奥の方まで掃除するのを諦める、みたいなことがあったりするもの。

モップが装着されたタンクに水を入れ、本体にセット

ところがこのS6 Pure(リヴァイ兵長)、どうやら徹底的に掃除するのが大好きらしく、まず部屋の隅から攻めていく。壁沿いに、障害物沿いに、キワのキワまで攻めながら進み、それが終われば今度は部屋の内側を規則正しく動いて、しらみつぶしにやっつけていく。なんだかすごく綺麗好きなヤツだ。

掃除を開始するとさっそく壁沿いに進み始めた

特に障害物のキワまで攻めるところは、見ていて感心してしまうほど。本来、ロボット掃除機は勝手に自動で掃除させておいて、その間は人が別の仕事をする(または何もせず楽をする)ために導入するものだが、一度はその動きをじっくり目で追ってみてほしい。椅子の脚で入り組んだ狭いスペースにも巧みに侵入し、掃除していく姿を見れば、「さすが兵長」と言わずにはいられないだろう。

ギリギリまで攻めていくリヴァイ兵長

このキワのキワまで攻め、入り組んだ奥の方までしっかり掃除してくれるおかげで、「準備が楽になる」というメリットもあることも見逃せない。当然ながらロボット掃除機は障害物があるとそれを避けて動く。だから、できるだけ隅々まで掃除してもらおうとすれば、動き出す前にあらかじめ人間が障害物を減らしておく、という作業が必要になっていた。

椅子をテーブルの上に上げ、それ以外の障害物になりそうな物もできるだけ床に置かないようにする、といった面倒な手間をかけないと、ロボット掃除機が本来の性能を発揮してくれない。そういう「準備」がロボット掃除機を活用するうえで、文字通り障害の1つにもなっていたのではないだろうか。

ところがS6 Pure(リヴァイ兵長)は、先ほどお伝えした通り、入り組んだ椅子の脚などに遭遇しても、本体の幅ギリギリのスペースさえあれば上手に入って、その奥まできっちり掃除する。だから極端な話、椅子をテーブルの上に上げる手間を省いてしまってもいい。それでも隙間を縫うように動いて、最大限に広い範囲をきれいにしてくれるだろう。

試しにダイニングの椅子をテーブルに上げないまま掃除を開始すると……
椅子の脚を巧みに避けながら奥の奥まで侵入し、きっちりきれいにしてくれた

入り込んだ場所すべてにおいてゴミの吸引と水拭きをしてくれるので、仕上がりは文句なし。水を噴射するのではなく、底面にセットするモップを随時ほどよく湿らせながら拭う構造で、掃除後の床が「不必要に濡れていない」のもポイントだ。フローリングが濡れていると「掃除しているな」という実感はあるものの、あまりに水っぽいと不快さもある。S6 Pure(リヴァイ兵長)ならそれを感じないうえに、水に濡れると傷みやすくなる畳の部屋でも使いやすい、というのは大きなメリットといえる。

畳とフローリングが混在する場所。こういうところでも気にせず吸引&水拭きできるのは利点だ

カーペットを自動で認識して吸引力をアップさせる機能があるほか、反対に掃除させたくないエリアはアプリ上から「バーチャルウォール」もしくは「進入禁止エリア」を設定して制限することも可能。フローリングも、畳も、カーペットも、それぞれに最適な形できれいに掃除できる、オールマイティなロボット掃除機だな、という印象だ。

カーペットであることを自動で判断して、吸引力を高めて掃除してくれる

アプリ連携でさらに賢く、素早く掃除。声で操作するのも簡単

こうしたオールマイティな性能をより活かすために、活用したいのがスマートフォンアプリだ。S6 Pure(リヴァイ兵長)を使いはじめるときは、自宅のLANに本体をWi-Fi接続し、専用のスマートフォンアプリと連携させる。本体のボタンでも掃除を開始できるが、スマートフォンからだと様々な方法で掃除が可能だ。

専用スマートフォンアプリ。「ロボット掃除機を追加」ボタンを押すと、本体がすぐに検出される
宅内LANに接続するだけで設定は完了。設定画面から多数用意されている音声のうち、「進撃の巨人 リヴァイ兵長」を選択して準備OK

初めての掃除となる最初の1回目の稼働で、部屋の間取りをほぼ把握し、マップを作成する。マップはアプリ上で確認でき、掃除した軌跡も見えるようになっているため、部屋のどこを掃除し、どこを掃除していない(障害物を認識した)かがはっきりわかる。

最初の掃除で自宅の2階フロア全体のマップが作成された

一時的に障害物などがあって掃除できなかった場所や、掃除後に部分的に散らかってしまった場所があれば、ピンポイントでそこを掃除するようアプリ上で指示すればいい。まっすぐ目的の場所に向かい、掃除して、再び自動で充電ドックに戻ってくれる。まるで立体機動で現場へ向かい、あっさり巨人を仕留めて帰還するリヴァイ兵長のようだ。

特定のポイントだけではなく矩形のエリアで指定したり、作成されたマップを編集して各エリアを「部屋」として割り当て、その部屋単位で掃除させたりもできる。タイマー設定して任意の時間になったら掃除を開始する、ということも可能で、そこでも部屋単位で稼働できる。たとえば朝の時間帯は寝室を掃除し、夜は使い終わったキッチン付近を掃除する、というような活用方法が考えられるだろう。

マップ内の各エリアを「部屋」として割り当てた
掃除する部屋の順番を決めておくことも可能
障害物があって掃除し残していたエリアを指定したところ、ぱぱっと掃除してくれた
夜の時間帯にキッチンだけを掃除するタイマーを設定したところ

そのほか、S6 Pure(リヴァイ兵長)をスマートフォンのアプリ上から手動で操作する「リモート操作」にも対応する。掃除してほしい場所までリモート操作で移動させ、そこでスポット掃除を開始することなどができる。

「リモート操作」で好きなように操って、掃除したい場所に移動できる

もし、アプリや本体のボタンを操作することすら面倒であれば、スマートスピーカーと連携させて、「掃除して」とだけ言えばOK。「キッチンを掃除して」のように、部屋名と組み合わせた指示であれば、その部屋だけをサクッと掃除してくれたりもする。在宅勤務で自宅が散らかりやすい今、ほとんど手間をかけずに掃除してくれるのは、本当にありがたい。

たとえばGoogleアシスタントで使いたい場合は、Google Homeアプリから「Google と連携させる」でRoborockと連携設定
スマートディスプレイに「キッチンを掃除して」と話しかけると……
画面が切り替わってS6 Pure(リヴァイ兵長)が動き出す
すぐにキッチンに向かい、掃除を始めた

兵長の声で「掃除のお手伝い」が習慣化? 買ってすぐに活躍してくれる

先ほど説明したように、使い始めはアプリ上でWi-Fi接続の設定をするのみ。それさえ完了すればあとは「掃除開始」ボタンを押すだけ。回りくどい前準備は必要ない。自動でマップが作成され、その部屋に最適な形で掃除してくれる。

複数のセンサーによって障害物への衝突や階段下などへの落下を防ぎつつ、2cm程度までの段差なら乗り越えてくれる対応力の高さ、そして3時間の長時間稼働が可能なバッテリーもちの良さは、使ううえでの安心感につながっている。段差で引っかかったり、布を巻き込んだりして動けなくなる、といったトラブルも少なく、留守中に掃除させることにも全く不安はない。

センサーにより落下を防止。きちんとギリギリまで掃除してくれる

リヴァイ兵長の声は、正直言うと緊張するのだけれど、これはある意味標準の優しい声よりも「効果」が高い。たとえば「掃除を開始する」の声とともに動き始めれば、我が家の子供たちは怖がって床に置いてあるおもちゃなり本なりをソッコーで片付け、ソファの上に避難する。自然と子供たちに「掃除のお手伝い」の習慣がつくわけで、親としてはありがたいところ。

一般的にロボット掃除機というと、勝手に掃除してくれて楽ちん、というイメージがある。でも、実際のところはそうでもなかったりする。できるだけ物を床に置かないようにする、落下や動けなくなるトラブルがある、といったような「最低限のルールやクセ」を把握したうえで、それを前提に工夫しながら使うことになるわけだ。

けれどS6 Pure(リヴァイ兵長)はそうした「最低限のルールやクセ」が少ない。あるいはそれらを無視しても買ったその日からすぐに活躍してくれるとっつきやすさも魅力だ。そういう意味でも、初めてロボット掃除機を選ぶ人や、賢くないせいでロボット掃除機を活用しきれていない人、そしてなによりリヴァイ兵長のファンに、S6 Pure(リヴァイ兵長)はぜひともおすすめしたい1台なのである。

メンテナンス性も高い。モップは簡単に取り外して丸洗い可能
ゴミを吸い込むブラシも取り外しは簡単
ベアリング部分も軽い力で脱着できるので、からまりやすい髪の毛を取り除くのも楽
ダストボックスもワンタッチで取り外し。筆者宅の場合、中身を捨てるペースは週1程度

(協力:ひかりTVショッピング)

©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会