読者投稿

TRIO「FMチューナー KT-9700」

「わたしの思い出家電」は、自宅にある、もしくはあった懐かしい家電製品を、それにまつわる思い出とともに紹介する読者投稿コーナーです(編集部)
TRIO「FMチューナー KT-9700」

メーカー・製品名
TRIO「FMチューナー KT-9700」

投稿者
福岡県 大林さん

購入時期
1976~7年頃

購入時の金額
15万円くらい

思い出

 今流行りのネットワークオーディオの世界に一歩を踏み込むことにした。この年齢(昭和30年代生まれ)になってもまだ子育て中なので、かつてのオーディオブームの時のように「底なし沼」にのめり込むことは出来ない。先ずは手軽な「ネットワークレシーバー+SP(スピーカー)」を検討することに。

 当初は Marantz M-CR611が気になっていたが、当該機は不具合が多いと聞き、AVアンプ Marantz NR1608を購入した。NR1608は通常のAVアンプではなく、いろんな機器を接続してそれらを融合して便利に使う「マルチコントロールセンター」をコンセプトにした製品。今流行りのインターネットラジオは勿論、通常のFM放送も,ワイドFMも楽しめる。当然、良好なFM受信のためにはFMアンテナが必要で、電気屋に頼んで立てた。

 試聴してみると、受信状態が全体的に良くない。昔のFMチューナーのように「シグナルメーター」が装備されておらず、受信状態が確認できない。

 そこで物置の中から41年前のバリコン式FMチューナーを蔵出しした。

 学生時代に使っていたTRIO KT-9700がそれで、KENWOODのサービスセンターで点検整備を受け、「火入れ」をすると……、柔らかめながらも、低域も高域も綺麗に音色を奏でる、「これがFM放送か!?」と思うほどの優れた音質だった。

 周波数特性は15kHzどまりなのに全く狭さを感じさせない音作り。改めて当時のTRIOの音創りに感心させられる。

 当時はオーディオ全盛期、恐らくアルバイトのお金をつぎ込んで、自分好みのコンポーネントをくみ上げていたと思う。FM福岡が開局したばかりで、日下武氏の「あいつ」、城達也氏の「ジェットストリーム」を毎晩聴いていた。今はKT-9700をピンチヒッターではなく、メインに据えて再びFM放送を楽しみたいと思っている。

投稿募集

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