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2013年の家電は好調。冷蔵庫や洗濯機で大型化が進む

 GfK Japanは、2013年の家電市場動向のレポートを発表した。ここでは、生活家電(白物家電)分野の動向をまとめる。

冷蔵庫は2010年以来の好調

 冷蔵庫の販売台数は対前年比で3%増の510万台に達した。500万台を超えたのは、エコポイント制度の駆け込み需要があった2010年以来、3年ぶり。

 容量別の出荷比率は、200L以下の小容量が35%、201L~400Lの中容量が22%、401L以上の大容量が43%を占めた。大容量機種では、500L~600Lクラスへの移行が進んでいるという。

 今年はデザインや機能に優れたプレミアムモデルの拡大などにより高価格帯の製品が好調で、2010年以来下落が続いていた平均価格も4年ぶりに上昇に転じた。

冷蔵庫の販売量推移。小容量モデルも好調だ

縦型の大容量モデルが好調な洗濯機

 洗濯機は、対前年比1%増の527万台。形式別の台数では、ドラム式が4%減少したが、縦型は2%増加した。数量構成比では、縦型が83%、ドラム式が13%、二槽式が4%を占めている。

 平均価格は59,000円で、前年をわずかに上回った。ドラム式のヒートポンプ乾燥搭載モデルや、縦型の大容量モデルなど、高価格帯のモデルが好調だったという。

 容量別の出荷比率では、5kg以下の小容量が25%、6~7kgの中容量が37%、8kg以上の大容量が38%となった。大容量モデルの比率は4%増えており、とくに縦型の大容量モデルが増えているという。

洗濯機の販売量推移。縦型の比率がじりじり増えている

ハンディ形やスティック形が好調な掃除機

 掃除機は、対前年比9%増の877万台で、4年連続で市場が拡大している。

 しかし、主力であるシリンダ形(キャニスター形)は5%減で、前年を下回った。それを補っているのが、ハンディ形、スティック形、ロボット形で、それぞれ、56%増、22%増、27%増と好調だった。ハンディ形はふとん用クリーナーが、スティック形は充電式のコードレスタイプが市場を牽引した。

 タイプ別の数量構成比は、シリンダ形が57%、ハンディ形が20%、スティック形が16%、ロボット型が5%となっている。

掃除機の販売量推移。シリンダ形の減少を、他のタイプが補っている

猛暑で好調だったエアコン

 エアコンは、対前年比5%増の915万台と好調だった。過去5年間でも、エコポイント制度の需要があった2010年に次ぐ販売量だったという。

 能力別では、小部屋用からリビング用までの各クラスで前年を上回った。

市場が広がるコーヒーメーカー

 調理家電ではコーヒーメーカーが好調で、対前年比6%増の220万台と、2年連続でプラスだった。ポーションタイプに代表される本格的な味を手軽に楽しめる製品や、新たに登場した紅茶専用製品などが需要を拡大したという。

伊達 浩二