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シャープの全自動洗濯機、発火の恐れで約73万台を無償点検

 シャープは、同社が製造した全自動洗濯機において、稀に発煙・発火する恐れがあると発表。当該製品を無償で点検・改修する。

 リコールの対象となるのは、同社が1999年8月から2006年12月まで製造した、全自動洗濯機「ES-AG70D」など全42機種。対象台数は729,116台。

 事故の原因は、洗い・すすぎ運転と脱水運転の動力を切り替える電子部品「クラッチソレノイド」のリード線と、リード線を固定する結束バンドが、振動などさまざまな要因が重なって擦れ合ったこと。これによりリード線の保護チューブが破損、露出したリード線の被覆が破れて断線したことで、断線部に放電が発生した際、稀に発火し、水槽へ燃え広がることがあるという。これまでに人的被害は発生していないが、洗濯機が損傷する事故は3件起きている。

 シャープでは対象製品のユーザーに対し、無償で点検、修理を行なう。点検では、ユーザー宅を訪問し、当該洗濯機のクラッチソレノイドのリード線に難燃性のビニールテープ、難燃フェルトを巻きつけ、水槽に結束処理を行なう。また、リード線に断線等の異常が見られるものは、クラッチソレノイドを交換する。

 同社は現在、専用フリーダイヤルとホームページにて、対象製品ユーザーからの点検・修理の申し出を受け付けている。

無償点検の対象となった全自動洗濯機のひとつ「ES-AG70D」
シャープのホームページで公開された、無償点検の対象機種
これまでに3件の事故が発生している。人的被害はなし

正藤 慶一