富士工業、焼肉や鍋の煙を吸い込む照明器具「クーキレイ」

~料理の油や臭いをフィルターで捕集
「クーキレイ C-LC501-W」

 富士工業は、調理中に発生する煙や油を吸い取るダイニング照明「クーキレイ」3機種を、9月6日より順次発売する。価格は、77,700円~94,500円。

 セードと蛍光灯、換気機能が一体となった、ダイニング用のペンダント(天吊式)照明。部屋を照らしながら、煙や油を効率よく吸い取る換気機能を採用した点が特徴。

 換気機能では、脱煙、脱油、脱臭を行なうために、本体内に独自の4層フィルターを搭載した。本体下部の吸気口から吸い込まれた空気は、油を捕獲する樹脂素材の「プレフィルター」、さらに細かい油を吸着する不織布素材の「脱脂フィルター」、煙を除去する準HEPA素材の「脱煙フィルター」、臭いを除去する活性炭素材の「脱臭フィルター」の順に通過し、本体上部のファンからクリーンな空気となって放出される。テーブルの真上で煙を吸い込むため、部屋を汚さず、油煙が染み付かないという。

照明と換気構造、セードが一体化している「プレフィルター」、「脱脂フィルター」、「脱煙フィルター」、「脱臭フィルター」で油や煙を取り除くキッチン換気扇よりも消費電力は低いが、運転音は大きいようだ

 また、煙の吸込口となる照明カバーの面積を大きくとり、少ない風量でも煙を逃さないようにした。これらにより、煙の捕集効率は90%、油の補集効率は95%、脱臭効率は80%となったという。同社では、焼肉や鍋などの食卓調理に最適としている。

会場では、実際に焼肉を焼いて、煙を吸い込む様子を確認した脱煙効果をテスト。クーキレイが無いと油煙が部屋に漂っていくが、クーキレイがあると、油煙は真上に吸い込まれていく調理後の脱煙効果も確認。空気中の煙や油の粒を軽減したという
脱臭効果も確認。焼肉を調理した後の臭いを軽減したという結果が出ている卓上調理では、部屋に臭いが付くことや、煙が充満したり、油が飛び散ることがデメリットとして挙げられているが、クーキレイではこれらのデメリットを解消したというリモコンでは、照明と換気機能のON/OFFやモード選択ができる

 換気機能では、省エネ性の高いDCモーターを採用した。運転モードは、弱/強/急速モードの3段階で、それぞれ風量は120立方m/h、170立方m/h、200立方m/h。運転音は順に38dB、44dB、47dB、消費電力は順に6W、11W、14W。また、1時間あたりの電気代はそれぞれ0.1円、0.2円、0.3円となっている。

 光源には、インバーター式サークル形スリム蛍光灯(41形)を採用しており、あらかじめ電球色タイプが備え付けられている。点灯モードは「全灯/半灯」を切り替えられる。消費電力は全灯で58W、半灯で44W。

 設置は、引掛けシーリングや引掛けローゼットを使用し、既存の照明に置き換えて取り付けられる。ダクト配管工事は不要。

プレフィルターは、気になった時に拭き掃除する

 メンテナンスは、プレフィルターは交換不要で、脱油フィルターは焼肉2回程度で交換、脱煙フィルターは1年に1回、脱臭フィルターは2年に1回を推奨している。なお、脱煙フィルターと脱臭フィルターは、月1回焼肉した場合。

 別売りの交換用脱油フィルターと脱煙フィルター、脱臭フィルターの希望小売価格はそれぞれ、1,680円、2,940円、3,780円。

 デザインは、シンプルな「LBタイプ」、モダンな「LCタイプ」、和室にも合う「LDタイプ」の3機種。LDタイプでは、シェードの素材として「ホワイト」と「麻入り和紙」が選べる。

C-LC501-WC-LD501-HWC-LB501-W

 C-LB501-Wの本体サイズは最大500×500×750mm。本体重量は4.9kg。操作用のリモコンとリモコンホルダー、交換用脱油フィルター5枚が付属する。

今後は、LED光源タイプも投入する予定

富士工業専務取締役 営業本部 奥山雅士 本部長

 富士工業は、これまでキッチン用換気扇のOEM販売を行なってきたが、今回初めてオリジナルブランド「innoinno(イーノ・イーノ)」を立ち上げた。富士工業専務取締役 営業本部 奥山雅士 本部長は、クーキレイについて「油や煙を気にせずに一家団欒の卓上調理を楽しんでいただきたい。今後は、LEDを使用した省エネタイプなど、順次ラインナップを拡大していく」とコメントした。






(小林 樹)

2012年9月7日 00:00