三菱電機、非常時のライフライン機能を強化したエコキュート
三菱エコキュートHPシリーズ |
三菱電機は、非常時のライフライン機能を強化したエコキュート「三菱エコキュートHPシリーズ」を10月21日から発売する。シリーズは、スタンダードタイプと省エネ性の高いプレミアムタイプの2種類が用意される。希望小売価格は、タンク容量370Lのプレミアムタイプ「SRT-HP37W6」が845,250円、タンク容量370Lのスタンダードタイプ「SRT-HP37WUX6」が792,750円。
280kPaの高圧力で給湯する、ハイパワー給湯タイプのエコキュート。1分あたりのシャワー出湯量は約16Lとなる。
新製品では、非常時のライフライン機能を強化した点が特徴。停電時でも蛇口からお湯が出るよう、本体内蔵の給湯用混合弁を、未使用時でも設定温度近辺で給湯できる状態に常に保つ構造とした。
また、断水時に貯湯タンクユニットのお湯を生活用水として使えるようにするため、「非常用取水栓」を装備。栓を開くことで、自力で水を取り出すことができる。さらに、耐震性を強化するため、貯湯ユニットの前脚に固定用金具「T字座金」を装着。アンカーボルトが抜けるのを防ぐ。
さらに省エネ性の高いプレミアムタイプでは、「わかす・ためる・つかう」という3つの過程で省エネ技術を採用している。「わかす」省エネでは、ファンの形状の見直し、熱交換器の大型化により、消費電力を約5%抑えた。2つ目の「ためる」省エネでは、断熱効果の高い真空断熱材を貯湯ユニット内に採用し、従来よりも保温性能を40%向上させたという。3つ目の「つかう」省エネでは、風呂の湯はり時に沸かしたお湯を効率よく使えるよう、ヒートポンプユニットで沸かした低温のお湯を貯湯せずに使うことで、お湯の活用効率を約20%高めた。また、お風呂を保温する際にも、ヒートポンプユニットで沸かしたお湯を直接活用して無駄を抑える。
スタンダードタイプでは、これまでのタンク容量370L/460Lタイプに加えて、550Lを追加した。寒冷地向けのモデルで、容量550Lタイプを発売するのは“業界初”としている。外気温がマイナス25℃でも、最高80℃までの沸上げ運転ができるという。
機能面では全機種において、快適性を追求した「らく楽アシスト」機能を搭載。風呂の配管内を細かい泡で掃除する「バブルおそうじ」や、1週間ごとのCO2削減量や推奨モードなどを表示する「ECO チェック」などの機能を備える。また、別売りの「スマートリモコン」にも対応する。
さらに、施工性を高めるため、基礎から貯湯ユニット配管接続部までの高さを、従来より100mm高い500mmにしている。付属の部品や取付けネジを減らし、作業効率を大幅に向上させたという。
プレミアムタイプの「SRT-HP37WUXP6」のサイズは、貯湯ユニットが630×760×1,830mm(幅×奥行き×高さ)、ヒートポンプユニットが809×300×715mm(同)。年間給湯効率は3.1。風呂機能はフルオートで、湯はりのほか、追い炊きまで設定できる。機種数は、プレミアムタイプが4機種、スタンダードタイプが13機種。
このほかスタンダードタイプでは、高圧力給湯型も同時に発売する。給湯圧力は170kPa。タンク容量は、370Lから550Lまで全51機種を揃える。タンク容量370L「SRT-HP37W6」の希望小売価格は630,000円。
(小林 樹)
2011年8月29日 14:47