新潟県、「ピークカット15%大作戦」でピークシフトに成功

~第1回トライアルで電力消費を最大9%削減【訂正版】

 新潟県は、電力消費を抑える「ピークカット15%大作戦」運動を提唱し、4月13日に1回目のトライアルを行なった。

 このトライアルは県内全域を対象としている。具体的には、電力需要のピークとなる17時~19時の間に、県民に節電行動をおこなってもらう。昨年の同じ日やトライアル前日との差を測定するすることで、節電の効果を検証する。

 【お詫びと訂正】初出時に、トライアルの時間帯を誤って記載しておりました。お詫びして訂正させていただきます。

 具体的な節電行動としては、次のものが提案されていた。

・不要な照明は消灯し、必要最小限にする
・洗濯機/乾燥機、掃除機、電子レンジ、ヘアドライヤー等の大量の電力を消費する電気機器を使わない
・工場/オフィスのピーク時の操業停止や操業時間の変更
・エレベーター稼働の一部停止
・暖房(冷房)の設定温度を1度下げる(上げる)

 13日に行なわれた第1回トライアルの結果は14日に発表されており、昨年同日はもちろん前日に比べても明確な効果が出ている。新潟県の分析によれば、トライアル当日の電力使用量を前日と比較すると、15~16時にはマイナス1%だったが、18~19時にはマイナス9%に拡大した。 また、夕方の時間帯における前年のピーク時間は18~19時だったが、トライアル当日のピーク時間は15~16時となり、ピーク時間がシフトした。

 2回目のトライアルは、4月27日の18時~20時に予定されている。

「ピークカット15%大作戦」第1回トライアルの結果

 新潟県は東北電力の管内であり、東北電力では計画停電を計画したものの実施には至っていない。しかし、震災の影響で火力発電所の復旧が遅れており、今夏には100~180万kWの電力不足が見込まれている。このため、計画停電の実施に追い込まれる可能性が残っており、経産省が中心となって節電への働きかけが行なわれている。






(伊達 浩二)

2011年4月15日 00:00