事業仕分けで省エネ大賞が“廃止”と判断


省エネ大賞のロゴ
 内閣府の行政刷新会議は、20日に行なわれた事業仕分けにて、省エネ性能が優れた家電製品などを表彰する「省エネ大賞」について、“廃止”と判断した。

 「省エネ大賞」は、経済産業省所管の財団法人省エネルギーセンターによる、省エネ産業と省エネ型社会の発展と構築に寄与することを目的とした製品などに贈られる賞。1989年度より20回開催されている。最高位に贈られる「経済産業大臣賞」には、2009年度は三菱電機のエアコン「霧ヶ峰 ムーブアイNavi」が、2008年度には日立のドラム式洗濯乾燥機「風アイロン ビッグドラム」、2007年度にはパナソニック(当時はナショナル)の温水洗浄便座「ビューティー・トワレ DL-GZ」が、いずれも家庭用部門で選出されている。

 また、経産省所管の財団法人新エネルギー財団が主催する、新エネルギーに関する先進的な機器やサービスを表彰する「新エネルギー大賞」についても、廃止と判断された。

 行政刷新会議はこの2つの大賞について、「地球環境大賞」「エコプロダクツ大賞」といった類似の事業が行なわれていること、国費を投入して“省エネ”の広報を実施するフェーズは終わっていることなどを指摘している。

 省エネ大賞に係る予算額は4,992万円、新エネルギー大賞の予算額は5,000万円(金額はいずれも平成22年度のもの)。

 事業仕分けは、予算の無駄を洗い出すことを目的とし、必要な事業であるか否かを議論、判断するための議論の場。


(正藤 慶一)

2010年5月20日 16:34