ニュース

東芝ライテック、平等院鳳凰堂をLEDでライトアップ

ライトアップされた平等院鳳凰堂
LED投光器

 東芝ライテックは、9月末まで「平成の大改修」を行なっている平等院鳳凰堂のライトアップ照明の照明デザインと、LED照明機器の納入を行なった。10月初旬からLED照明機器によるライトアップを開始予定。

 昼間とは異なる趣でライトアップすることを目的にLED照明器具を開発。丹土(赤茶色の顔料)の柱や屋根の鳳凰を適切に見せる色温度の選定や、左右対称の建築形状が映える輝度分布の検討が行なわれた。

 また、池の中島に建てられた鳳凰堂が、水面に映りこむよう配慮しつつも、堂内の阿弥陀如来が映える照明デザインを施しているという。

 池の対岸に設置されたLED投光器は、景観を損ねないようコンパクトなデザインを採用。システムで制御されており、時間経過とともに各ポイントの明るさを調整することで鳳凰堂の陰影を変化させ、さまざまな表情を演出する。

 今回、同社のLED照明機器が設置されることで、従来使用していた設備に比べ、消費電力を約55%削減できるという。

 なお、平等院鳳凰堂は、藤原頼通が永承7年(1052年)に創建した寺院で、1994年には「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている。2012年9月より平成の大改修が行なわれており、鳳凰堂の屋根葺き替えと塗装などの保存改修が進められている。

中野 信二