10月の家電出荷額、4カ月連続のマイナス

~エアコンと冷蔵庫が大きく昨年を下回る

 社団法人日本電機工業会(JEMA)は、2011年10月の家電出荷額を発表。国内出荷額は1,498億円で、前年同月比10.8%減と4カ月連続のマイナスとなった。

 JEMAではこの結果について、昨年10月度は、家電エコポイント制度変更の影響による駆け込み需要によって、国内出荷額が大幅に増加していた点を指摘。今年10月度の国内出荷額は、前年を下回ってはいるものの、過去10年の同月度の国内出荷額に比べれば、平年並みの出荷額に落ち着いているという。

 製品別では、エアコンと冷蔵庫が昨年の反動から落ち込みが激しく、いずれも前年同月比で2桁マイナスを記録した。掃除機、電子レンジ、炊飯器も、それぞれ金額と台数ともに昨年同月を下回る結果となった。

 エアコンは金額ベースで同比30.9%減の238億円、台数ベースで同比26.9%減の28万5千台で、金額と台数でともに4カ月連続のマイナスとなった。ただし過去10年の平均出荷台数に比べると、若干上回っているという。

 冷蔵庫は、金額ベースで同比22.6%減の305億円、台数ベースで同比11.2%減の30万4千台。金額で4カ月連続のマイナス、台数で3カ月連続のマイナスとなった。容量別では、冷蔵庫全体の約半数を占める「401L以上」の大型タイプが、台数ベースで9.3%減だったが、「141-300L以下」の小型タイプは、台数ベースで7.7%増と好調を保っている。

 いっぽう好調だったのが洗濯機で、出荷台数は前年比7.9%増の38万8千台と、7カ月連続のプラスとなった。特に、乾燥機能付きの洗濯乾燥機の出荷台数は、前年比12.4%増の12万台で、2カ月連続の2桁増を記録している。

2011年10月の家電出荷額





(小林 樹)

2011年11月29日 12:54