ハイアールの洗濯機で火災、約33万台をリコール

 ハイアールジャパンセールスは、同社が輸入・販売した洗濯機について、発煙する火災事故が6件発生したと発表。対象製品について、無償で点検・部品交換をする。

 対象となるのは、ハイアールジャパンセールスが2002年から2006年に輸入・販売した、小容量の洗濯機18機種。2007年に解散した三洋ハイアール社の製品も含まれる。対象台数は合計329,406台。

 経産省が公表した事故内容によると、発煙する火災事故6件のうち3件が、コンデンサーの製造工程において異物が混入したため、内部短絡が生じて絶縁劣化が徐々に進行、その結果コンデンサーが過熱し、発煙に至ったとしている。コンデンサーには、異常があった場合に運転を停止する保安装置が付いていなかったという。

 また、別の1件については原因を調査中だが、コンデンサーに膨張が認められているという。残りの2件については、電気配線の焼損が著しく原因は不明だが、製品に起因して事故が発生したと考えられるという。なおいずれの事故も、人的被害はない。

 ハイアールでは事故の再発防止を図るため、同様の事故が発生する恐れのある18機種について、11月12日より無償点検を実施。対象商品のユーザーに対し、問い合わせ窓口に連絡するよう呼びかけている。対象となる型番、製造番号は、ハイアールのホームページで公開されている。

 部品を交換する場合の作業時間は約1時間。点検はハイアールが提携している三洋電機サービスのサービスマンが訪問する。

無償点検の対象となる洗濯機の型番、製造番号
ハイアールジャパンセールスの製品の場合、型番と製造番号は定格銘板に記されている三洋ハイアールの製品の場合、操作パネルの上に型番が、定格銘板に型番と製造番号が記されている
交換の対象となる洗濯機。写真はHSW-50SJW-Z50BJW-Z20A
JW-K50BJW-K33AJW-Z50A
JW-Z50CJW-Z50DJW-Z45A
JW-Z23A/HSW-23BW-Z20


(正藤 慶一)

2010年11月12日 20:25