パナソニック電工、電気カーペット116万台をリコール


 パナソニック電工は、同社が販売した電気カーペットについて、2006年から2009年までに火災事故が8件発生したと発表。ユーザーに対して使用の中止を呼びかけるとともに、当該製品を無償で交換する。

回収の対象となった電気カーペット「ホットカーペ ゆかピタ フローリング調 DR3007」同じく、回収の対象となっている「ホットカーペ ゆかピタ DR214」

 交換の対象となるのは、同社が松下電工時代に1992年から2005年まで製造し、ナショナルブランドで販売していた電気カーペット「ホットカーペ」「ホッと畳」シリーズなど90品番。生活協同組合のコープこうべ及び大阪北生活協同組合から販売していた5品番も含まれる。対象台数は合計1,161,681台。

 事故内容は、製品のコントローラ部のヒーター温度調節用部分から熱が発生、発煙や焦げのほか、コントローラーケースに穴が開いたりするというもの。発火の原因は温度コントローラーのリレー接点回路。当該製品には寿命を延ばすために接点の溶着を防ぐ回路が内蔵されていたが、何度も開閉を重ねることにより金属粉が回路内部に堆積、湿気の影響を受けてショートし、焼損したものという。当該製品には温度ヒューズが搭載されているものの、回路部とは離れているためヒューズは動作しなかったという。

 このことからパナソニック電工では、接点溶着防止回路を搭載し、かつヒューズと回路が離れている1992~2005年の製品について、今後も事故が発生する可能性があるとして、代替品と無償で交換する。同社では対象製品のユーザーに直ちに使用を中止し、同社の問い合わせ窓口へ電話連絡するよう呼びかけている。また、ホームページでも問い合わせを受け付けている。

交換の対象となる、ナショナルブランドで発売していた電気カーペットの品番
生活協同組合のコープブランドで販売していた製品も交換対象となる

品番はコントローラーの裏側に書かれている



(正藤 慶一)

2010年1月26日 00:14