「最新の冷蔵庫は10年前と比べ約43%省エネ」、JEMA調査

~家庭にて消費電力量を実測。容量も約16%アップ

 JEMA(日本電気工業会)は、最新の冷蔵庫と約10年前の冷蔵庫について、実際の家庭にて省エネ効果に関するモニタリングを実施。その結果、最新機種は約10年前の機種と比べて、年間消費電力量を平均で約43%削減できたという調査結果を発表した。

 モニタリングの内容は、約10年前の冷蔵庫を使用している30軒の家庭において、従来の冷蔵庫を12日間使った後、最新の冷蔵庫を12日間使用し、消費電力量を実測するというもの。この実測値を基に、推定の年間消費電力量を算出、新旧の機種における年間消費電力量の平均を比較する。

 計測期間は2008年10月から12月まで。従来の冷蔵庫の平均製造年は1997年で、最新の冷蔵庫の平均製造年は2008年。なお、新しい冷蔵庫は各家庭が希望する機種に買い換えてもらったという。30家庭の1世帯あたりの平均人数は4.2人。

データの取得条件。消費電力量の計測器に加え、ドアの開閉数をカウントするセンサーも取り付けたという

 この結果、測定の不備があった3家庭を除く27家庭の平均の推定年間消費電力量は、従来機種が819kWh、最新機種が462kWhと、買い換えることで約43%の電気代が削減できるという結果になった。

 また内容量では、従来機種の平均が413Lだったのに対し、最新機種の平均では479Lと、平均で約16%容量が増えたという。

 この結果を受けJEMAでは、「新しい冷蔵庫に買い換えることで、収納スペースが増え、しかも省エネになっているということがわかりました」としている。

調査にて取得したデータ。年間消費電力量は平均で約43%減少したという結果になった


 JEMAではまた、今回の調査において、省エネ効果が約11%しかなかった家庭や約61%もあった家庭もあった点を挙げ、設置条件や使用法によっては本来の省エネ効果が得られないことを指摘。冷蔵庫の周囲に隙間を設けたり、食品の詰め込み過ぎを防ぐなど、冷蔵庫を上手に使うことが大切としている。


(正藤 慶一)

2009年5月25日 00:00