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洗濯タグ表示に新マーク アイロン上限温度の変更も

新しい洗濯表示の早見表(出典:経済産業省、消費者庁)

消費者庁は20日、衣服など繊維製品の洗濯表示に関する日本産業規格(JIS)改正に伴い、繊維製品品質表示規程の改正を行なったと発表した。改正内容には洗濯記号の追加や意味の変更、デザインの微修正が含まれており、1年間の経過措置期間が設けられる。

衣服のタグなどに記載される新たな洗濯表示では、「液温30℃での手洗い処理」の記号と「低温(120℃まで)でスチームなしのアイロン仕上げ」の記号の2点が追加される。

新しく追加される2つの記号(出典:消費者庁 報道資料)

このほか、アイロンの底面温度の上限を3種類変更した。アイロンがけを示すマークでは、黒い点の数がアイロンの上限温度を表す。変更後の温度は、黒丸3点が従来の200℃から210℃、黒丸2点が従来の150℃から160℃、黒丸1点が従来の「底面110℃を限度としてスチームなしでアイロン仕上げができる」という意味から「底面温度120℃を限度としてアイロン仕上げができる」と、変更した。

クリーニング表示では、クリーニング処理に使用できる溶剤が追加。また記号の微修正も行ない、「手洗い洗濯表示記号」の手の形状や波線の太さ、禁止を示す×の位置を微修正した。

今回のJIS改正は、2023年12月に洗濯表示に関する国際規格(ISO 3758)が変更されたことに伴い、これと整合させるために行なわれた。

今回の改正に際し、経済産業省は「メーカーや販売・流通業者は、貿易・流通における表示の切替えが不要になり、流通の円滑化及び市場の拡大が期待される。また消費者やクリーニング業者にとっても、表示が統一されることで利便性が向上し、繊維製品の適切な取り扱いにつながることが期待される」としている。