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タイガーの電気ケトルで景品表示法違反。お湯漏れ防止で優良誤認

電気ケトル「PCK-A080」

消費者庁は8月31日、タイガー魔法瓶に対し同社の電気ケトル「PCK-A080」に係る表示について、消費者庁および公正取引委員会の調査の結果を踏まえ、景品表示法に違反する行為(優良誤認に該当)が認められたことから措置命令を行なった。

対象となる表示は、電気ケトルに関する地上波放送を通じて放送されたテレビコマーシャル(2020年10月5日~11月30日)と、同社ウェブサイト(2020年9月30日~2021年1月20日)にて公開されたもの。

同商品が転倒しても容器内の液体がこぼれない映像と、「もしものとき、熱湯がこぼれないように、設計しています」という音声などが該当する。

しかし、実際は商品が転倒したとき本商品の構造上お湯がこぼれる場合があり、一般消費者に対し実際の商品よりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するという。

実際はお湯がこぼれる場合があるという

措置命令の概要は、以下の3点。

  • 本商品の内容について、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること
  • 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること
  • 今後、同様の表示を行なわないこと

タイガー魔法瓶は措置命令を受け、今後の再発防止に取り組み、消費者からの信頼回復に努めていくという。

なお同商品に関しては、景品表示法に違反するものではあるが、第三者認証機関である一般財団法人日本品質保証機構等の「電気湯沸器(電気ケトル及び電気ポット)の転倒流水対策に係る取り扱い運用」に定める、Sマーク認証基準を満たす性能を有している。転倒時のお湯もれによる事故の未然防止の観点からは十分な安全性を備えているため、今後も安心して使用できるとしている。