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不織布マスクで紫外線は防げない! 花王がすすめる日焼け止めの効果的な塗り方
2021年6月18日 06:30
花王は、マスク着用時の日焼け止めに関し、効果的な塗り方という「らせん&一方向塗り」について6月10日に発表した。
この提案は、同社のBRCC(ビューティーリサーチ&クリエーションセンター)とスキンケア研究所が行なった調査に基づくもの。
BRCCとスキンケア研究所は、紫外線を浴びると肌が紫色に変わる人形を使い、日焼け止めを塗布せずに一般的な不織布マスクを着用。顔全体に紫外線をあてた時、顔のどの部分に紫外線があたっているかを調べた。
その結果、マスクで隠れない部分はもちろん、マスクで覆われた頬や顎部分も紫色に変化。肌に紫外線が到達していることを確認したという。さらに、サングラスや帽子を着用してもすき間から紫外線の侵入があるとのこと。
同調査では、顔の半分に適量の日焼け止めをムラなく塗布し、一般的な不織布のマスクを着用して顔全体に紫外線を照射。すると、日焼け止めを塗布した部分は、紫外線の肌への到達を防いでいることが確認された。
マスク着用時の日焼け止めの状態を可視化
花王では独自の解析方法で、マスク着用時における日焼け止めの塗布状態の経時変化を確認。時間の経過とともに日焼け止めがマスクに付着していることが分かった。
3時間後には鼻筋、頬、マスクの紐部分に顕著に擦れがみられたほか、マスクで擦れやすい部分では、塗布した日焼け止めがほとんどとれていたという。
このことから、マスク着用時でも肌への紫外線の影響を防ぐためには、マスクで覆われている部分にも日焼け止めをムラ無く塗ること、さらにマスクで擦れやすい部分は他より対策が必要だとしている。
「らせん&一方向塗り」を提案
同社が提案する、日焼け止めをムラなく塗る方法は「らせん&一方向塗り」。これはくるくるとらせん状に塗る方法と、一方向に塗る方法を組み合わせたものだ。
クリームタイプの日焼け止めの場合、顔の数カ所に日焼け止めを置き、小さならせん塗りをする。その後、隙間を埋めるように一方向に短く伸ばすのがよいとのこと。
ミルクタイプの場合は、額/鼻/顎/両頬に置き、大きならせんを描きながら塗布した後、さらに大きく一方向に伸ばして馴染ませる方法を紹介。顔全体にムラなく均一に塗れるとしている。
擦れやすい部分には重ね塗りを
このほか同社では、擦れに強い日焼け止めの使用も推奨。さらに、日焼け止めのあとにファンデーションを塗らない場合にはパウダーを塗布すると、日焼け止めとマスクが直接擦れることを防げ、日焼け止めだけを塗布した場合と比較して長時間保持できるとする。
マスク着用時の日焼け止めの塗り方のコツとしては、マスクが直接触れる鼻筋や頬の高い部分などに、らせん塗りと一方向塗りを行なう。その上で、指の腹を使って細かくクロスを描くように「重ね塗り」すると効果的だとしている。
花王では、今回提案した日焼け止めの塗り方を参考に、マスク着用時もこまめに塗り直し、しっかりと紫外線対策を行なうよう呼びかけている。