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パナソニックが航空機向けナノイーや、新たな換気システム。CES 2021オンラインで開催

オンラインで開催されたパナソニックのCES 2021プレスカンファレンス

世界最大規模のテクノロジーイベント「CES 2021」が、米国時間の1月11日に開幕。例年はラスベガスで行なわれているこのイベントが、2021年は1月14日までの4日間、完全デジタルで開催される。主催は全米民生技術協会(Consumer Technology Association/CTA)。

出展企業は1,800社以上で、100以上のプレスカンファレンスを予定。基調講演には、VerizonのHans Vestberg CEOや、General MotorsのMary Barra CEO、AMDのCEO Dr. Lisa Su氏らが登壇する。

パナソニックは、12日からの一般公開に先駆けて行なわれるメディアデーに合わせて、出展内容を会見で発表。この中で、新しい生活様式に向けた換気システムや、航空機向けの空気清浄、“未来のカデン”に向けたサービスなど、様々な取り組みを紹介した。昨年のCES 2020で披露した有機EL(OLED)VRグラスの進化版も披露する。

換気システムや空気清浄など、ニューノーマルの新技術とサービス

CESにおける主な出展内容として、「換気統合制御システム cosmos」を紹介。統合コントロールアプリ、全熱交換器、送風システムなどを組み合わせにより、自宅内の空調を清潔に管理するという。

また、耐久性や耐熱性、省エネ性の高い真空断熱ガラスを、住宅向けや冷蔵ショーケース向けに展開する。また、リチウムイオン電池の先進技術などについても展示する。

ウェルネス分野では、「人体センシングデバイス群」を発表。これはセンサーやデバイスが1つの空間に搭載され、人が快適な時間を過ごせるようにするというもの。

アビオニクス(航空機向け電子機器)関連では「ナノイー」を使った飛行機内の空気清浄や、画面をタッチレスで操作できるエンタメシステム、機内誌の電子化など、ニューノーマルに対応した旅行体験を紹介する。

また、「aura meditation(オーラ可視化システム)」は、気分や体調、表情の3要素を解析して、一人一人の状態を全288通りの“オーラ”で見える化するインスタレーションとなっている。

ナノイー技術などを紹介

“未来のカデン”や農業支援。VRグラス進化版も登場

新規事業関連では、“未来のカデン”を作り出す新組織GCC(Game Changer Catapult)から生まれた、置き型オフィスコンビニ「totteMEAL」や、狭小/省人の次世代型飲食店ソリューションを提供する「OniRobot」を紹介。そのほか、農業をテクノロジーで支援する「栽培ナビ」、コーヒーの焙煎を軸に様々なサービスを展開する「The Roast」などについても展示を行なう。

機能強化された「VRグラス」は、解像度が4Kを超える5.2Kで、新たにHDR(ハイダイナミックレンジ)にも対応。さらに、テクニクス(Technics)のオーディオ技術も採用し、映像/音響ともに向上した。5Gスマホと連携して、どこでも映像視聴やVR体験ができるという。

OLEDのVRグラス
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