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令和元年度の省エネ大賞決定。ダイキンのエアコン「うるさらX」などが受賞
2019年12月25日 11:30
一般社団法人省エネルギーセンターは、「令和元年度 省エネ大賞」の受賞者を発表した。100件以上の応募があり、省エネ事例部門は25件、製品・ビジネスモデル部門は27件、合計52件の受賞が決定した。
省エネ大賞とは、国内の企業・自治体・教育機関等に対して優れた省エネ推進の事例や、省エネ性に優れた製品およびビジネスモデルを表彰するもの。学識経験者やエネルギーの専門家などからなる審査委員会の審査で決定する。
製品・ビジネスモデル部門における家庭用家電製品の表彰種別と受賞者、テーマ名、受賞概要は以下の通り。
経済産業大臣賞
資源エネルギー庁長官賞
コロナ/長谷工コーポレーション
【エアコン付ヒートポンプ床暖房「コロナエコ暖クールエアコン」】
1つのヒートポンプ室外機で、エアコンと温水床暖房がエアコンのリモコンのみで連動し、エアコンの速暖性と床暖房の快適性を両立できる、高い環境性と省エネ性を実現した床暖房機器。
エアコンと床暖房の連動運転、配管密集度の高い床暖房パネルの採用、熱交換器のプレートパターンの薄肉化などを特徴としている。
省エネルギーセンター会長賞
アースクリーン東北
【再生エネルギー併用型デシカントメガクール空調機】
40~60℃の低い温度で再生が可能なデシカント式除湿技術と、間接気化冷却技術を統合した、住宅用の空調システム。デシカント式除湿では、通常100℃以上の熱源が必要とされるが、同社で開発した除湿剤「スポンジ酸化チタン」は、40~60℃の低い温度で再生を可能。
除湿後に空気の温度が上昇してしまう問題については、極少量の水と送風のみで空気を冷却するメガクール技術で適温程度に冷却するという。また空気流路制御などにより、除湿冷房、加湿暖房も可能な空調機だという。
ダイキン工業
【省エネ住宅対応型ルームエアコン「うるさらX、Aシリーズ、DXシリーズ」】
断熱性能の高い省エネ住宅向けのエアコン。断熱性能を高めた省エネ住宅では、冷房や暖房の効きが良くなるといったメリットがある反面、「ムシムシする、設定温度を下げると冷えすぎる」など、適切な温度設定が難しいという問題があった。
冷媒流量の極小化による新ハイブリッド除湿、面的な気流制御等の技術開発を行ない、一次エネルギー消費量を最大で13%削減するという。
関連記事:ダイキン「うるるとさらら」、高級エアコンに加えて"中級エアコン"と"除加湿空気清浄機"を発表 ~20周年を機にシリーズ化
パナソニック アプライアンス社/ノーリツ/ガスター
【家庭用PEFC型燃料電池「エネファーム」】
「省エネと快適で安心な住環境の実現」をコンセプトに開発された家庭用燃料電池。機器からの放熱ロス削減を行ない総合効率を向上した点や、床暖房に排熱を利用できる「プレミアムヒーティング」などが特徴。家庭用燃料電池として、業界最高の総合効率97%を達成しているという。
パナソニック ホームズ
【住宅用全館空調システム「エアロハス」】
省エネで快適な空気環境を実現する、住宅用全館空調。家全体を高性能断熱材で包み込んだ優れた断熱性能と、基礎断熱構造により1年中温度が安定している床下の空気を、地熱として空調と換気に利用することで省エネ性を向上。断熱性(UA値0.48)と床下地熱利用等により、消費電力を従来の半分以下に抑えられる。
日立ジョンソンコントロールズ空調
【凍結洗浄搭載型ルームエアコン「白くまくん」】
熱交換器と室外機を自動で掃除できる、凍結洗浄技術を搭載した家庭用エアコン。幅800mm以下のコンパクト設計で、冷房定格能力2.2~9.0kWのAPF(通年エネルギー消費効率)で、全能力業界トップクラスの省エネ性を達成したという。
室外機の熱交換器を自動で掃除することにより、能力低下を抑え、ムダな電気を抑制する。
三菱電機
【新しい気流制御を搭載したエアコン「霧ヶ峰 FZシリーズ」】
室内の家具配置による気流影響を制御することができる家庭用エアコン。複雑な間取りや家具配置などの影響で、特定の場所へ温風や冷風が到達しにくいという問題に対し、サーマルダイオード方式の赤外線センサーを搭載し、気流の到達先の微小な温度変化を検知することで、自動で最適な気流に調整するAI気流を開発。これまで気流が到達しにくかった場所の快適性を向上させることで、消費電力を8.6%削減するという。