ニュース

全自動電気炊飯土鍋と伝統工芸品を詰め合わせた「とくべつなかまどさん電気」

 シロカは、全自動電気炊飯土鍋「かまどさん電気」の特別版「とくべつなかまどさん電気」を100台限定で10月30日に発売する。価格は110,000円(税込)。現在、Amazon.co.jp内のシロカ公式オンラインストアにて、予約が可能。

「とくべつなかまどさん電気」

 「かまどさん電気」は、シロカが伊賀焼窯元・長谷園(ながたにえん)と、共同開発した土鍋電気炊飯器だ。2018年の発売時は土鍋で炊いたごはんの美味しさを、ボタン1つで再現するとして話題となった。容量は最大3合。今回発売されるのは、「かまどさん電気」と、こだわりの工芸品をセットにした限定モデル。

 シロカは、「伝統工芸と融合したかまどさん電気を通して、日本の手工芸品の素晴らしさを、少しでも世の中に広めるお手伝いをしたい」とし、土鍋、本体、付属品の一つひとつを日本各地の職人たちと作り上げ、「とくべつなかまどさん電気」として販売するという。

米カップ、しゃもじなど、職人の手仕事を感じるセット品

 「かまどさん電気」のボトムパーツには、「けやき工芸 谷口」の技術を生かし、無垢の木材から削り出した「くるみ」の木の装飾を施した。合板や突き板ではなく、無垢材を使用しているため、自然木の力強さや木目の美しさをそのまま感じることができるという。天然の木材を使用しているため、既製品にはない、経年による風合いを楽しめるとする。

 しゃもじは「かまどさん」のために作られた特別なもの。米離れのよい栗の木を採用し、ごはんを返しやすく、取り分けやすい形状にした。「よそう」という所作が美しく見えるような佇まいに仕上げたという。

 特別なしゃもじを入れるため、「しゃもじ入れ」にもこだわった。「かまどさん電気」の土鍋の作り手である長谷園が手掛けたオリジナルのしゃもじ入れは、しゃもじ入れとしてだけでなく、酒器のほか水差しとして日常的に使えるよう考えられている。伊賀焼が発祥といわれている茶器を思わせる釉薬の景色や、伊賀焼独特の風合いが特徴とする。

 米カップは、無垢材を削り出してつくられたもの。伝統的な山中漆器の高い技術を活かした「拭漆」という技法を用いて仕上げた。米の軽量に最適だとする。

 ガラス製の水カップは、繊細で優しい仕上がりの「うすはりガラス」を用いてつくられたもの。目盛りを一つひとつ職人がいれ、炊飯に重要な水量を正しく図るのに適してているという。

 便利な手ぬぐいは2柄用意した。一般的な手ぬぐいに比べて生地巾が広く丈夫なので、土鍋を扱う以外にも日常的に様々な用途で使いやすいとする。伝統的な絵柄である「関東縞」と「四辺絣」を採用。染色は、梨園染の特色といえる「注染」という伝統工芸に指定された染色方法で行なった。熟練の職人たちの手染めによる色合いの美しさ、風合いの良さが特徴だという。

 炊き上げた土鍋を置く「なべしき」は、ワラを編みこんで仕上げた柔らかいものを採用。中央に穴のある鍋敷きなので、土鍋のがたつきを抑え土鍋の表面やテーブルを傷つけずに土鍋を卓上で使用可能とする。天然素材のため、使い込むほど茶褐色に変化する味わいを楽しめるという。

 かまどさん電気の本体サイズは、300×261mm(直径×高さ)で、重量は約7.6kg。消費電力は1,300W。価格は86,184円(税込)。

ボトムパーツを仕上げた「けやき工芸 谷口」は、1947年、石川県にて木製品製造業として創業。いつも「木」とともにあり、「木」を通してお客様の豊かで楽しい生活の一助となるよう努めている。丁寧なものもの造りをベースに「シンプルで美しい商品」を発信する
しゃもじは「大久保ハウス木工舎」のもの。長野県松本市を拠点とし、木の生活道具を制作。「人の手で使う生活道具を、人の手で作る」という信条のもと、削って仕上げる手法で調理道具を中心とした木工品をつくる
米カップは「我戸幹男商店」のもの。明治41年創業の同社は、木地師の意思を受け継ぎ、天然の素材が生み出すうつくしい木目・木地を重んじ、素材の良さを豪快かつ繊細に見せる木工が特徴
水カップは「木村硝子店」の「うすはりグラス」で仕上げたもの。電球の球を吹く技術を受け継ぎ、職人によってひとつひとつ丹精こめて作られている
しゃもじ入れの制作は「長谷園」は天保3年(1832)三重県伊賀に築窯。伊賀焼の伝統と技術を継承し、「作り手は真の使い手であれ!」の精神のもと、文明とともに進化するライフスタイルを体に感じながら、常に時代を見据えたものづくりに専念する
手ぬぐいは「戸田屋商店」から。創業140余年、東京日本橋・戸田屋商店。伝統文化を守りつつ新しいものを作る、梨園すなわち歌舞伎好みの商品を届ける。"梨園染"は手ぬぐいとゆかたの製造卸である戸田屋商店のメインブランド
鍋敷きを手掛けたのは「本間数勇商店」。昭和25年に新潟県佐渡島で創業した。ひとつひとつ職人の手で、昔ながらの手法や地元の素材を使った風合いのある製品が特徴ワラの鍋敷きや竹のザルなど、暮らしに根づいた道具の卸製造販売を行う