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トレック、国内初となるe-MTB・2車種を遂に発表!! ~フルカーボンのフルサス「Rail 9.7」とハードテイルの「Powerfly 5」

 トレック・ジャパンは、以前からアナウンスされていた国内初のe-MTB・2車種を遂に発表した。両モデルとも新開発のフレームと、ボッシュの新型ドライブユニットである「Performance Line CX」を組み合わせた最先端のe-MTBだという。カーボンフレームのフルサスe-MTB「Rail 9.7(レイル)」とハードテイルe-MTB「Powerfly 5(パワーフライ)」で、価格は順に790,000円、460,000円(いずれも税抜)。

フルサスe-MTB「Rail 9.7」
ハードテイルe-MTB「Powerfly 5」

両モデルともボッシュの新型ドライブユニット&大容量バッテリー搭載

 ヨーロッパで大ブームとなっているe-bikeだが、e-MTBという新しいカテゴリーを生み出したのが、2015年に登場したボッシュ製ドライブユニットのハイエンドモデル「Performance Line CX」といわれている。そして、両モデルともフルモデルチェンジした新型Performance Line CXを搭載する。

ヨーロッパでe-MTBのカテゴリーを生み出したのがボッシュ製ドライブユニット「Performance Line CX」

 Performance Line CXは、マグネシウム材の使用と内部機構の新設計で25%の軽量化、48%の小型化に成功。重量は約2.9kgで、日本で展開されているドライブユニットではかなり軽量の部類に入る。コンパクトなサイズでありながら、内蔵される複数のセンサーで機敏かつ圧倒的な最大出力75Nmを実現している。

2車種ともボッシュ製の新型ドライブユニット「Performance Line CX」を搭載

 バッテリーは大容量500Whのボッシュ製「PowerTube」を採用。バッテリーをフレームに内蔵して保護し、工具不要で簡単に出し入れできるトレック独自の着脱式一体型バッテリーシステムを採用。e-bikeとは思えないほど、コンパクトでスタイリッシュなデザインとなっている。

2車種ともバッテリーは大容量500Whのボッシュ製「PowerTube」

 ディスプレイは日本初上陸となる「Purion(ピュリオン)」(関連記事)を採用。日常の街乗りからe-MTBまで、幅広いライダーから支持を得ているディスプレイとスイッチの一体型となっている。アシストモードは「Eco」「Tour」「eMTB」「Turbo」が用意され、eMTBモードはライダーの踏み込み力に応じた最適なアシストを瞬時に提供するという。例えば、濡れた土の上などでの発進時は弱めに踏み込みスリップを抑えたり、狭いスペースで強く踏み込んでターンをしたり、レベルに応じて意のままに操作できるという。

日本初上陸となる「Purion」はディスプレイとスイッチの一体型

カーボンフレーム&カーボンホイールのフルサスe-MTB「Rail 9.7」

 「Rail 9.7」は、フルカーボンフレームとカーボンホイールを採用し、本格トレイルバイクの血統を受け継いだフルサスe-MTB。サイズはS・M・Lで、車体重量は22kg、カラーはSlate/Trek Black。価格は780,000円(税抜)。

カラーはSlate/Trek Black

 コンポーネントはSRAM(スラム)のMTB用「NX Eagle」。160mmフォークと150mmのリアトラベルを備え、荒れた路面での走破性をさらに高めるThru Shaft仕様のRE:aktivショックを搭載する。トレイルやMTBパークでのダウンヒルを前提としたパーツがチョイスされており、トレックが誇る最高のMTBテクノロジーを採用し、どんなに荒れた路面でも走り抜けるという。

リアサスペンション
油圧式ディスクブレーキ

 e-bikeジャーナリストの難波 賢二氏が、実際にドイツで「Rail 9.7」を試乗した際に「e-MTBである以前にトレイルバイクとして完成度が高く、理想的なトレイルジオメトリーが心地良い。“e-bikeだから上りが楽”以上の走りを、上り返しやダウンヒルで楽しめる。トレックの約30年間のフルサスMTB開発の最新世代で頂点だ」と現地で語ったそうだ。

[TREK WORLD2020で展示された「Rail 9.7」]

ハードテイルe-MTB「Powerfly 5」

 ハードテイルe-MTB「Powerfly 5」は、サイズはS・M・Lで、カラーはTrek Black/Viper Red。価格は460,000円(税抜)。

カラーはTrek Black/Viper Red

 新型のアルミフレームとチューブレスレディホイールを採用し、コンポーネントはSRAM(スラム)のMTB用「Eagle」を搭載する。高い走破性を誇り、より遠くまで走ってみたいオフロードライダーに向けて、走破性と楽しさをさらに高めているという。

 効率的にペダリングできるフレーム設計に加えて、120mmトラベルのフロントフォークを組み合わせ、比較的難易度の低いトレイルライド、街乗りや通勤まで幅広く1台でこなせる、e-bike界のSUVバイク的存在だとしている。

トレイルライドはもちろん、街乗りや通勤まで幅広く活躍

 「Rail 9.7」と「Powerfly 5」は、全国のトレック販売店のうち、ボッシュによる技術講習を受講した販売店で販売される。本日より予約受付を開始しており、年末頃から出荷開始の見込み。また「Rail 9.7」は、兵庫県豊岡市に7月にオープンした「UP MTB PARK IN KANNABE」で常設のレンタルバイク設置予定だという。