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パナソニック、「ベビーモニター」や「テレビドアホン」「留守番電話機」などで家族を守るための機能を強化
2019年5月22日 17:36
パナソニックは、5月下旬に発売される「ベビーモニター」、「テレビドアホン」、「電話機・ファックス」など、家族を見守るための新製品を紹介する、プレス向けセミナー兼体験会を開催した。
ベビーモニター「KX-HC705-W」は既報の通り、カメラ部とモニター部とで構成された、赤ちゃん向けの見守りカメラ。5月23日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は17,000円前後(税抜)。
カメラに映る赤ちゃんの様子を、モニターで見られるというデバイスで、カメラ部とモニター部は、購入後に箱から出して電源を入れれば、自動で接続される。同機はJ-DECT規格で接続されるため、Wi-Fiのような使用前の接続設定が不要だ。
カメラ部は、音/動作/温度センサーとスピーカー/マイクを内蔵。赤ちゃんが泣いたり動いたりするとセンサーが反応し、モニター部のLEDが点灯しつつ、お知らせ音が鳴る。これにより、キッチンで料理をしていたり、洗濯などをしていても、赤ちゃんの変化に気づきやすくなるという。
赤ちゃんが起きて泣き始めたりした場合には、親の手元にあるモニター部の音と光で知らせるだけでなく、設定によっては、赤ちゃん側のカメラ部から「おやすみ音」を再生できる。
「おやすみ音」は、カメラ側に搭載された、一般的に赤ちゃんが泣き止みやすいと言われる音。同機には、胎内音/心音/ホワイトノイズ/波の音/雨音の5種類がある。
カメラ部は2倍ズームに対応するほか、モニター部からの操作でカメラの首を左右に振らせられる。
また内蔵の赤外線LEDを使って、暗闇でも赤ちゃんの様子を撮影・確認できる「ナイトモード」を備えている。明るい時にはカラー映像で、暗くなると自動で「ナイトモード」に変更し、モノクロ映像で見守れる。
なお本製品は、同社ホームネットワーク システムブランド「スマ@ホーム システム」として発売されるが、シリーズの他デバイスと連携できず、単独での利用が想定されている。
子育ての“ワンオペ”をラクにする工夫が必要
体験会では、グループライズ代表の斉藤 哲氏が登壇。「地域(活用)」と「ツール」を活用した、楽しんで子育てする新たなスタイルを紹介した。
なお同氏は、4歳と7歳の2児の父親であり、仕事をしつつ子育てもする兼業主夫。「パパの子育てをもっと楽しく」をコンセプトとしたWebメディア「すいっち」の編集長を務めつつ、子育て世代向けのサービス、メーカーのWebマーケティングの支援などを行なっている。
斎藤氏は、以前と比べてパパの意識はかなり変わりつつあるとする。特にイクメンという言葉が出始めてからの変化はいちじるしく、新たに社会人となり父親となった世代は、男性が育休を取ることも自然だと考えているという。
だが男性の育休取得率は5.14%にとどまり、その育休取得期間も5日未満が56.9%で1カ月未満が全体の8割なのが現実だという(いずれも2017年度 厚生労働省調べ)。こうした現実を踏まえて、ワンオペ育児では、“地域”と“ツール”を積極的に活用することも、必要ではないかと語る。
「地域というのは、地域で子育てするということです。神戸在住の小笠原 舞さんの場合は、拡大家族という考え方で子育てをしています。同じ地域に住む、いわゆる“ワンオペ”の母親を募り、ともに協力しながら子育てしています。例えば、ほかの親が自宅に来る時には子どもを連れてきてもらいます。そうして子ども同士で遊んだり、親たちが世話をすることで、自身の子育てへの負担を減らしているのです」
こうした、母親が自分だけで子育てしようとするのではなく、地域を巻き込んで、みんなで子育てするという動きもあるという。
「そうした“地域”だけでなく、“ツール”もあります。具体的には、例えば赤ちゃんの泣き声をAIで診断する『パパっと育児@赤ちゃん手帳』といったアプリもあります。またLINEなどのコミュニケーションツールで、同じ立場の親たちとつながるのも有用です」
子育てのツールには、パナソニックの「ベビーモニター」も含まれるとする。
「2児のお母さんに使ってもらい、感想を聞いたところ、今までのようにイラつくことがなくなり、精神的な負担が軽くなったと言っています」
斎藤氏は、こうした地域やツールなど、いろんなものに頼っていくことで、少しでも心のゆとりを作ることがワンオペ育児には有効だという。
「生真面目な女性ほど、自分自身で頑張らなければいけないと感じ、悩むことが多くなりがちですので、これまでの子育ての常識に縛られないことが重要です。まずはネットなどにあふれる情報に振り回されないこと。一人で抱え込まないこと。育児は楽しむものという意識が重要だと思います」
家族を守る「テレビドアホン」や「電話機・ファックス」
同セミナーでは、“家族を守る”というコンセプトで共通する機能を搭載した、「テレビドアホン」や「電話機・ファックス」の新機種も紹介された。
まず「テレビドアホン VL-SZ35KF」は、同社のミドルクラスに相当するモデル。発売は6月13日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は25,000円前後(税抜)。ドアホンに応対する前に、名前と用件を言うよう来訪者に音声で促す「あんしん応答」機能を搭載する。
来訪者がカメラ玄関の子機を押すと「あんしん応答モードです。お名前とご用件をお話しください」というメッセージが流れ、相手の映像と音声が記録される。
知らない人が来訪したときも、自身が応答するより前に、ドアホンが自動で、相手の名前と用件を確認してくれる点が特徴。留守中の来訪者も録画・録音されるため、帰宅後に誰が来たかを確認できる。
同社のドアホン担当者は、「子どもに留守番させる時などに、安心応答モードに設定しておけば、『誰かが来ても、応対しなくてもいいからね』と言っておくことができて、より安心できます」という。
また、従来は上位機種にのみ搭載されていた録音機能を、ミドルクラスの同機にも搭載したという。本体に内蔵するメモリーのほか、SDカードを差し込み、録画や録音データを記録できる。なお、SDカードを使った場合、録画と同時に録音する場合でも、30秒の動画と3秒の音声を最大3,000件、記録できるという。
振り込め詐欺など迷惑防止機能をアップグレードした電話機
電話機については、新たにSDカードに対応し、全通話内容を録音できる「VE-GD77DL/DW」が紹介された。発売は5月23日。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は子機1台付属の「VE-GD77DL」が21,000円前後、同2台の「VE-GD77DW」が31,000円前後(いずれも税抜)。
新製品では、昨今、社会問題化している振り込め詐欺や特殊詐欺のうち、固定電話を介した犯罪を、電話で抑制するための「迷惑防止機能」を強化。
3段階で迷惑電話を抑止してくれる点がポイント。まずは着信前に「通話を録音する」と、かけてきた相手に牽制メッセージを自動で伝えてくれる。次に着信中は、電話に出る前に、利用者に対して「迷惑電話にご注意ください」と注意を喚起する。さらに電話に出た時には、通話内容を自動で録音する。
特に通話中の録音機能については、別売のSDカードを本体側面のSDカードスロットに差し込めば、通話全体の録音を可能にしている。