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ダイソン創業者が選考する、学生~若手エンジニア対象の国際アワード応募開始、賞金は約450万円

 ジェームズダイソン財団は、「問題解決のアイデア」をテーマにした、学生~若手エンジニア向けの国際エンジニアリングアワード「ジェームズ ダイソン アワード 2019」(James Dyson Award、以下JDA)の募集を開始した。締切は、日本時間7月12日(金)8時59分。

国際エンジニアリングアワード「ジェームズ ダイソン アワード 2019」応募開始

 JDAは、エンジニアリングやプロダクトデザインなどを専攻している18歳以上の学生(専門学校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院)、または卒業後4年以内の人を対象にした、国際エンジニアリングアワード。今年で15回目の開催となり、日本国内選考においては、始めて経済産業省が後援する。

 テーマは前回と同じく「問題解決のアイデア」。過去の受賞者が取り組んだのは、食料廃棄や水質汚染、発展途上国における医療課題など。2018年の受賞作品には、ビル風を応用した都市型風力タービン「O-wind Turbine」(国際最優秀賞、イギリス・ランカスター大学の学生2名)、車椅子を使う人の飛行機利用の負担を軽減するイス「Air Chair」(国際準優秀賞、アラブ首長国連邦・シャルジャアメリカン大学の学生2名)などがある。

2018年の国際最優秀賞はイギリス・ランカスター大学の学生2名が受賞
2018年の日本国内最優秀賞は、赤ちゃんの脱水状態を検知して親のスマートフォンに通知する、スマートおしゃぶり「YourPacifier」。大阪大学の学生を中心とした6名が開発

 選考フローはまず、JDAホームページにてユーザー登録後、必要提出物を所定フォーマットに入力して応募。第1審査となる国内審査では、国内審査員が最大3作品を選出。その中の1作品が国内最優秀賞として発表され、賞金が送られる。国内最優秀賞の賞金は2,000ポンド(約30万円)。

 日本国内の審査員は、デザインエンジニア/Takramディレクター・緒方 壽人氏、デザインジャーナリスト・川上 典李子氏、デザインエンジニア/Bsize代表取締役・八木 啓太氏の3名。

 第2審査となる国際審査では、ダイソンのエンジニアが第1審査通過作品を審査し、国際TOP20を選出。最終審査では、ダイソン創業者であるジェームズ・ダイソン氏自身が、国際TOP20作品から国際最優秀賞1作品、準優秀賞2作品を選出する。

 賞金は、国際最優秀賞が30,000ポンド(約450万円)で、在籍・卒業の学部・選考に寄付金5,000ポンド(約75万円)。国際準優秀賞には、賞金5,000ポンドが、各チームに送られる。

国内審査、および最終審査の受賞者に賞金が送られる

 審査基準は、「1.問題を解決する」「2.開発のプロセスが描けている」「3.持続可能で現実的なアイデア」「4.製品化への実現性」。常識にとらわれない他とは違う考え方で、試行錯誤を繰り返したより良い機能を持つ作品を求めているとする。

 参加対象国は、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、インド、アイルランド、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、フィリピン、ロシア、シンガポール、韓国、台湾、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アラブ首長国連邦、米国(ABC順)の計27の国と地域。