イベントレポート
太陽電池
「東京ホタル ひかりのシンフォニー」レポート
~ソーラー充電されたLEDライトボールを放流
(2013/5/27 12:16)
パナソニックが特別協賛するライトアップイベント「東京ホタル ひかりのシンフォニー」が、25日に東京・隅田川河畔で行なわれた。主催は東京ホタル実行委員会。共催は東京都。
「東京ホタル ひかりのシンフォニー」は、東京スカイツリーをライトアップするとともに、スカイツリーに近い隅田川に太陽光蓄電LED「いのり星」を約10万個放流するライトアップイベント。今年で2回目となる。
いのり星は、樹脂製のボールで、パナソニック製のLEDチップ、充電式電池「EVOLTA」、太陽光パネルを搭載している。太陽光でEVOLTAを充電し、水に触れるとLEDが発光する再生可能エネルギーの仕組みを取り入れた。
テーマとして「もし、隅田川にホタルがいたなら」という思いを込め、自然の人との共生を掲げており、イベント名を「東京ホタル」としている。
今回は、いのり星を放流できる観覧チケットが販売されていたため、取材向けの席ではなく、一般チケットを購入して参加してみた。
東京ホタルは、隅田川の桜橋付近から放流が始まり、約1.2kmほど下流の吾妻橋付近で回収される。
水際から、これを観覧できる遊歩道の部分への入場は有料チケットが必要となっている。有料部分は、東岸の台東区側と、西岸の墨田区側に設けられており、通常チケットが1,000円、テラス席付が3,000円。
東岸の良い位置からは、ライトアップされた東京スカイツリーを背景にして、スカイツリーといのり星とのツーショットというイベントのイメージ画像に近い状態で観覧ができる。残念ながら今回は西岸の上流にあたる位置のチケットしか入手できなかった。それでも、この日に合わせて、特別なライトアップが行なわれたスカイツリーは、浅草周辺からよく見えた。
有料観覧エリアに入場する際に、いのり星とルミカブレスレットが一人につき1個ずつ渡される。いのり星は片手で持てる大きさで、思っていたよりも軽い。底面には太陽電池が装備されている。スイッチ類はなく、手に持った状態では発光せず、水面に着水することで、光るようになっている。
岸辺から、いのり星を軽く投げると、着水してすぐに光りはじめる。この時間の隅田川は、下流への流れが強いので、岸辺から近い場所でも、ちゃんと下流目指して流れていく。
昨年のように放流された、いのり星を眺めるだけではなく、自分で放流することでそこに参加しているという感覚が芽生えて、面白い経験だった。周囲の人も、放流を楽しんでいた。
8時を廻り、夜が深くなってくると、いのり星の輝きが一層目立つ。船からは、常にいのり星が放流されており、それが水面を流れていく様子は、ホタルというよりは、天の川のようだ。周囲の人もほとんど黙って、水面を眺めている。
有料ブロックを抜けると、どの場所も多くの人で一杯だった。特に、橋の上で立ち止まって見物しようとする人が多く、大変混雑していた。橋の上については、もう少し警備にあたる人を増やし、隅田川の花火大会並に規制を行なった方が良いと思う。
それだけ人目を引くイベントであり、集客力があるという証でもある。なお、来場者数は279,140人(主催者発表)、当日分のチケットは売り切れだった。来年も開催されることを期待したい。