やじうまミニレビュー
三菱鉛筆「ユニボール シグノRT1」
~進化した流線型ボディのゲルインクボールペン
by 小林 樹(2013/4/26 00:00)
三菱鉛筆の「ユニボール シグノ RT1」は、今年1月に発売されたゲルインクボールペンだ。ペン先までラバーに覆われた独特の形状と、使い心地の良さから、既に私の仕事用ステーショナリーの新定番となっている。今回はこのユニボール シグノ RT1について、レポートしたい。
メーカー | 三菱鉛筆 |
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製品名 | ユニボール シグノRT1 |
希望小売価格 | 157円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 142円 |
ユニボール シグノ RT1は、滑らかなゲルインクを搭載したノック式のボールペン。希望小売価格は157円で、コンビニや文房具店で販売されている100円前後のボールペンの中では、高級モデルになるだろう。
ボール径は0.28mm、0.38mm、0.5mmの3種類を揃える。インクのカラーは赤、ベビーピンク、オレンジ、グリーン、ライムグリーン、ブルーブラック、青、ライトブルー、バイオレット、黒の10色。今回はインク色が黒で、ボール径が0.28mm、0.38mm、0.5mmの3本を購入した。
本体外観は、ボディからグリップ部まで、インク色に合わせたブラックで統一されている。ボディのフォルムは、スリムで凹凸の少ない、流線型だ。デザインにこだわっている感じがする。
サイズは11×142mm(直径×長さ)、重量は11g。ボディはプラスチック製で、グリップ部はラバーが覆っている。手に取ってみると、指にラバーの柔らかい感触が伝わってくる。
1つ目の特徴は、ラバーの覆う部分が広く、ペン先2mmまで、幅48mmに渡っていること。先のほうでペンを握る人や、尾端寄りで握る人など、幅広いユーザーに対応してくれる。
2つ目の特徴は、尾端の形状だ。尾端は、ペン先を繰り出す際にノックする部分。この尾端に付属するクリップとノック部が一体化しているのだ。
このため、尾端の垂直方向だけでなく、クリップの付け根のあたりから斜めにノックしても、ペン先を出すことができ、ノックしやすくなっている。
3つ目の特徴は、とても細かい話なのだが、ペン先に、角のない「エッジレスチップ」を採用したことだ。旧モデルでは、ペン先に角があったのだが、この部分に丸みを持たせたことで、筆記時に紙とペン先の間に生じる摩擦抵抗を抑えたという。
書き心地滑らかで、発色良し!
さっそく文字を書いてみると、書き味は滑らかで、インクの発色は良い。「エッジレスチップ」だからだろうか、確かにペン先が紙にカリッとひっかかるような感じはしない。文字を次から次へと書いていくシーンでは、それを体感できる。
0.28mmはミシン糸のように細い。そのぶんインク流量が少なく、ちょっと文字が薄く見える。文字を書くときに紙にひっかかるような感触もあるが、これは好み次第だろう。インクは全く滲まない。スケジュール帳などの細かいところに書き込むにはピッタリだ。
0.38mmは、ベーシックな太さだ。筆記線は細すぎず、インク流量も程よく、手紙や、伝票の宛名書き、取材メモなど、仕事中に一番活躍しているのがコレ。
0.5mmの筆記線は、かなり濃くて太い印象。上の2本に比べるとインクの乾きは遅く、走り書きすると、筆記線に色ムラが出るが、インク流量の多いペンが好きな方にはオススメ。発色も良く、文字がハッキリと読める。
インクも進化している。正直、従来の「ユニボール シグノ RT」は、どうも発色が薄い気がしていた。だから同じノック式のゲルインクボールペンだと、ZEBRAの「SARASA CRIP」シリーズのほうが発色が良く、愛用してきた。だが新製品のインクの滑らかさや書き心地の良さは、「SARASA CRIP」に全くひけを取らない。力を入れなくても、はっきり、見やすい線が引ける。加えて、「ユニボール シグノ RT1」は前述したようにノックしやすいので、「SARASA」シリーズよりも今はこっちがお気に入りだ。
インクは水にも滲みにくい。試しに水をこぼして、ふきとってみたところ、文字はややヨレるものの、十分に読める。大事な書類を書くときにも、安心して使えるだろう。
このほか便利だったのは、一体型のクリップだ。ボディがシンプルなデザインなので、取材先に持っていくノートや、メモ帳だけでなく、ジャケットの胸ポケットなどいろいろな場所に挟んでおける。
進化したシグノシリーズ
最後にユニボール シグノ RT1のメリットをまとめておこう。まず、書き心地が滑らかで、ラバーの肌触りも良い。ノートに長い文章を筆記していても、手が疲れにくかった。ボディはノックしやすく、デザインはシンプル。さらに、用途に合わせてボール径の太さを選べる。
これまで文具店の売り場を覗くと、同じ三菱鉛筆の油性ボールペン「ジェットストリーム」シリーズや、華やかなデザインのゲルインクボールペン「スタイルフィット」シリーズばかりが目立っていて、シグノシリーズは影の薄い印象だった。このたび外見もすっかりイメチェンして、インクや構造なども進化している。毎日使うボールペンだからこそ、インクや外観にはこだわりのある1本を選んでみてはいかがだろうか。