やじうまミニレビュー

アッシュコンセプト「leaf(リーフ)」

~葉っぱの色が適温を知らせる、ナチュラルイメージの温度計

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

冷暖房は適温ですか

leafの表面は葉っぱに見える印刷だ

 東日本大震災があった2年前の夏は暑かった。気温も高かったが、逼迫した電力のために、冷房が必要最低限に制限されていたからだ。

 しかし、日が経つにつれ、冷暖房の設定温度が以前のように戻ってきている。しかし、いま使っている電気の大半は、石炭やガスや油を燃やして作られている。もちろん、関西電力の原発や水力や太陽光や風力もあるが、ほとんどの電気は火力発電所が担っているのだ。

 それを考えると、たとえ電気は足りていても、やはり節電を心がけたい。これから暖かくなるにつれて、エアコンを我慢して熱中症で倒れるようでは困るが、冷やし過ぎて重ね着をしているようでは困る。

 というわけで、夏の冷やし過ぎをチェックするためのアイテムとして、アッシュコンセプトの「leaf」を紹介しよう。

メーカーアッシュコンセプト
製品名leaf(Lサイズ)
希望小売価格840円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格840円

アナログな表現で温度を感じる

 leafは葉っぱを印刷した紙製の温度計だ。温度が適温(20℃~25℃)のときは、健康的な緑色。暑い時は落ち葉のような黄色、寒い時は濃い緑色になる。

パッケージは銀色で封筒型になっている
背面にコンセプトや取り扱い方法が書かれている
機能説明。「色で感じる温度計」という説明が分かりやすい

 この製品のデザイナーである熊谷英之氏(T3 DESIGN)は、コンセプトについて「冬には温め過ぎ、夏には冷やし過ぎの室内。実はそこまで空調を使わなくてもよいのかもしれません。温度計のように数値で温度を測るのではなく、もっと感覚的に、季節の移ろいのように自然に温度を感じることができれば、普段使いすぎているエネルギーに気付くことができるんじゃないかなと考えました」とパッケージに書いている。

 つまり、数字じゃなくても、もうちょっとアナログな表現で適温が分かるようにしようというわけだ。

背面は白で、再剥離紙が付いている
丸い再剥離紙
再剥離紙についた紙を剥いでから貼る

 leafの背面は白で、小さな丸い再剥離紙が付いている。付箋のように、壁や家具などに貼れるし、貼り直すこともできる。再剥離紙は小さいので、leafの隅が壁面から少し浮いて、葉っぱらしい感じが出る。

 温度による色の変化はとても敏感だ。表面を軽く指で押すだけで、すぐに黄色に変化する。また、冷蔵庫を使って冷やすと、すぐに色が変化するし、冷蔵庫から取り出すのに手で持っただけで、すでに色が変わりかけている。

 もちろん、leafを貼る部屋によっても温度が異なるので、貼った場所によって、微妙に緑の濃さが異なる。

壁面に貼ってみた
再剥離紙が小さいので、葉っぱが浮いた感じになってカッコイイ
温度変化が速く、指でちょっと押しただけで黄色い丸の部分ができる
暑い場所に置くと落ち葉のような黄色になる
冷たい場所に置くと緑が濃くなる
左から、冷たい場所、通常の室内、暑い場所に置いたときの色

 なお、今回はLサイズにしたが、これは5枚組。Sサイズは同じ値段で8枚組になる。パッケージに入っている枚数が多いので、自宅や勤務先など自分の立ち回り先に貼ることができる。葉っぱの大きさはLサイズが65×167mm(幅×長さ)、Sサイズが75×120mm(同)だ。

Lサイズは5枚組
下に置いた15cm定規と同じぐらいの大きさ

温度の好みには個人差がある

ロッカーなど金属製の冷たいものに貼ると、それだけで緑色が濃くなる

 適温というのは個人によって違う。私の部屋は冬期は暖房中でも18℃が適温なので、leafは濃い緑色になっていることが多かった。まぁ、自分の好みの温度の時は、こういう色なんだなぁと覚えれば良いのだろう。

 また、熱伝導率が良い、金属製のロッカーに貼ると、実際の温度よりも緑色が濃くなる。液晶ディスプレイも意外と本体が熱くなっているので、貼ると一部が黄色くなる。leafを貼る場所は、いろいろな影響を受けにくい場所を良く選んでほしい。

 自分用以外のleafの使い方として、冷暖房温度を勝手に変えてしまう困ったちゃんの居場所に貼ることを考えている。例えば、夏は21℃、冬は28℃と、周囲とはかけ離れた温度に変えちゃう人が、家庭やオフィスにいる人も多いだろう。

 そういう人に、「あんたの席は、いま~℃だから、適温でしょう。勝手に変えないで」と数字をたてにとるのは不和を招くようで言えないが、「ほら、葉っぱの色が適温だから、いまの設定のままでおねがいします」とアナログな表現で柔らかく言えば分かってくれるような気がする。今年の夏は試してみようと思っている。

伊達 浩二