やじうまミニレビュー

キングジム「iコロコロ」

~転がすだけでタブレットのタッチパネルが掃除できるコロコロクリーナー
by 片岡 義明


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


キングジム「iコロコロ」

 タブレット端末を使っていて気になるのが画面に付いた汚れだ。せっかくの美しいディスプレイも埃や皮脂汚れだらけだと台無しである。とくに画面にこびりついた指紋などの皮脂汚れはタッチUIデバイスの宿命で避けようがなく、頑固で落ちにくいその汚れに苦労している人も多いと思う。

 今回紹介するのは、このようなタッチパネルの汚れを簡単に掃除できるクリーナー「iコロコロ」だ。ローラー式の粘着テープを使ったクリーナーで、カーペットクリーナーを小さくしたようなその形はまさに「コロコロ」そのもの。ディスプレイの上をコロコロと転がせば、簡単に汚れを取り除けるというものだ。

 


発売元キングジム
製品名iコロコロ(アイコロコロ)
希望小売価格1,260円
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格1,260円

 全体のサイズは96×32×152mm(幅×奥行き×高さ)。本体のほかに専用ケースが付いており、ケースを閉じればローラーの粘着部分が露出しない。購入時にはローラーが透明の剥離フィルムに包まれているので、これを剥がした上で使用する。粘着力が落ちてきたら、カーペットクリーナーと同様、ローラーのテープを1枚剥がせば新たな粘着部分を使えるようになる。

カーペットクリーナーのような形の本体ケースを開けると粘着テープが露出する
粘着テープには転がす方向を示す矢印が描かれている粘着力が落ちたらテープを剥がせば新たな粘着面が現れる
写真のように手前から奥へと転がして使う。

 テープ部分の寸法は75×23mm(幅×外径)。第3世代iPadのディスプレイの短辺が実測で約146mmなので、その半分以下のサイズだ。10インチクラスのタブレット端末を掃除する場合は、エリアを分けて何回か転がすことになる。

 グリップは細身だが握りやすく、転がす際に力を入れやすい。パッケージ裏の説明書によると、ローラーは手前から奥に向けて転がすように書いてある。ローラーには転がす方向を示す矢印がプリントされており、逆回転が起きないように配慮されている。

 ところで本製品は、保護フィルムを貼ったタッチパネルには使用できない。パッケージの目立つ部分にもその旨が書かれている。パッケージ裏の説明書にも「フィルムが貼られたパネルでご使用になるとフィルムが剥がれてしまいます。絶対にご使用にならないでください」と記載されている。

 筆者の手持ちのiPadにも、保護フィルムを貼りつけている。以前から新しいフィルムに張り替えたいと思っていたので、まずは試しにフィルムを貼ったまま使ってみた。最初の2~3回は保護フィルムが剥がれず、表面の汚れだけきれいに掃除できたが、何回かローラーをかけるうちにローラーに保護フィルムが張り付いて浮き上がってしまった。

保護フィルムを貼ったタッチパネルには使用できない。パッケージにもその旨が記載されている保護フィルム付きのタブレットに使うとフィルムが剥がれてしまう

 というのも、このiコロコロは意外と粘着力が強い。感覚としては市販のセロテープと同じくらいで、指で触れるとけっこうベタベタする。この粘着力の強さにより保護フィルムが剥がれてしまうのだ。

 今度は保護フィルムを取り除いてしばらく操作し、汚れが溜まったところで改めてiコロコロを使ってみた。すると、埃や指紋の跡がみるみるうちに取れていく。今までしつこい皮脂汚れに悩まされていたが、これはかなりの快感だ。クリーニング後のディスプレイ表面はとてもツルツルで、鏡のように周りの景色が映り込んでいる。

iコロコロでクリーニングする前のiPadのタッチパネル。皮脂汚れが目立つiコロコロでクリーニング後の状態。皮脂汚れがきれいに取れている

 ちなみに説明書には粘着テープ1周分で約40回使用可能と記載されている。10インチディスプレイの場合、だいたい7~8回転がせばきれいに掃除できるから、フィルム1周分で5~6セット掃除できることになる。実際に使い続けてみると、7セットあたりで粘着力が落ち、粘着フィルムを張り替えたくなった。皮脂汚れや埃の多さによって個人差はあるだろうが、テープ1本でも意外と使い回せるな、という印象だ。

 なお、粘着フィルムが無くなった場合のために、スペアテープが別売りで用意されている。希望小売価格は525円とちょっと高めだが、1本で12周巻あるので、けっこう長く使える。iコロコロを買う場合は、このランニングコストも考慮して検討してほしい。

 保護フィルムを貼ると使えないのは残念だが、使い方自体は簡単で、メンテナンスも非常に楽。クロスなどを使って拭くと静電気で埃などが付いてしまうことがあるが、iコロコロの場合は、静電気が発生しにくいため、使用後に埃はあまり付かないというメリットもある。“タブレット端末に保護フィルムは貼らない派”の人にはかなりおすすめだ。





2012年 11月 13日   00:00