やじうまミニレビュー

ウィズ「車窓満喫」

~鉄道車窓を楽しむためのスマートフォンスタンド
by 藤山 哲人


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ウィズ「車窓満喫」のラインナップ。左から、「南房総の旅 113系 スカ色 内房線」、「大井川鐵道の旅 オハ35系 ブドウ色 大井川鐵道」、「踊り子号の旅 185系 リバイバル色 東海道線」

 近所のおもちゃ屋に行ったときのこと。鉄道模型「Nゲージ」の隣に、「車窓満喫」なる、電車の車内を模した模型が並んでいるのを発見した。

 この製品、本当は模型ではなくて、スマートフォンのスタンドだった。スマートフォンを模型の“窓”の部分にセットし、車窓の動画を再生することで、まるで電車に乗っているように風景が流れるというのだ。

 ラインナップは3種類あって、「南房総の旅 113系 スカ色 内房線」、「踊り子号の旅 185系 リバイバル色 東海道線」、「大井川鐵道の旅 オハ35系 ブドウ色 大井川鐵道」の3つ。どれもレトロな車両ばかりで、鉄道オタクとしては「どれを買うべきか……」と悩んでいたが、結局選べず終いで、全部買ってきた(笑)


メーカーウィズ
製品名アプリズムシリーズ 車窓満喫
販売店舗Amazon.co.jp
販売価格1,947円

  今回は、いつものやじうまミニレビューとは一味違った、高濃度な鉄道やじうまレビューをお届けしよう。


昭和を駆け抜けた「113系」で、車窓満喫の楽しさを満喫!

 車窓満喫という製品を一言で表現すると「旅気分が味わえるスマートフォン用のスタンド」だ。電車の車内を模した本体の“窓”部分にセットし、車窓の動画を再生することで、まるで電車に乗っているような気分が味わえるというもの。車窓の動画は製品セットには含まれておらず、自分で撮った動画や、YouTubeなどの動画サイトに投稿されている映像を利用する。

車窓満喫「南房総の旅 113系 スカ色 内房線」を、正面から撮影したもの。車窓は、あらかじめ入ってる紙に印刷されている

 と言葉で説明してみたが、こうした製品は今までなかったので、うまく説明しきれない。ここは、実際の製品「南房総の旅 113系 スカ色 内房線」を見ながら、使い方を紹介しよう。

 この「113系電車」は、東海道本線や山陽本線など、昭和の日本の各地を走っていたJR(旧国鉄)の近郊電車だ。首都圏ではあまり見られなくなったが、JR西日本やJR四国では、まだまだ現役走っている。

 車窓満喫の113系では、千葉県から神奈川県の久里浜までを走る横須賀線カラー(通称、スカ色)が採用された。車体のブルーは海を、クリームは砂浜をイメージした113系スカ色は、海が似合う車両だ。なお113系にはこのほか、オレンジと緑の“湘南色”など、さまざまなカラーリングがある。

 車窓満喫における113系は、ディテールもしっかり作りこんである。窓枠はスマートフォンの画面サイズに合わせているため、寸法を正確に縮小したスケールモデルではないが、車内の雰囲気は実車のイメージを完全に再現している。シート頭部についている立ち客用のアルミ製のハンドルや、ステンレス製の網棚、そしてアルミ製の帽子掛けなど、芸も細かい。ちなみに、車窓満載の本体サイズは140×65×101mm(幅×奥行き×高さ)となっている。

 写真ではすでに取り付け済みになっているが、テーブルと灰皿はオプションとして付属されており、好みに応じで両面テープや接着剤で取り付ける。瞬間接着剤は周りが白くなってしまうので、プラモデル用の接着剤が良いだろう。

車窓満喫「南房総の旅 113系 スカ色 内房線」のモデルとなった113系。写真は、2011年9月に行なわれた、総武本線の113系のファイナルランのようす
【写真提供:鉄道写真館『宿命』
大きさは、国鉄時代の灰皿とほぼ同じ(笑)。盗品じゃなくてジャンク市で買ったヤツですよ~。模型のシート幅はデフォルメされているが、違和感はそれほどない
座席下の電気式ヒーターの入ったボックスシートそうそう! ハンドルがアルミ製なんだよ!帽子掛けもちゃんと再現されていて細かい
ステンレス製の網棚。女性客ってなぜか足元に置くんだよなぁ同梱パーツのテーブルと灰皿は、自分で取り付ける

 さらにうれしいのは、女の子のフィギュアが付いている点。ポーズは“読んでいた本にしおりを挟み、流れ行く車窓に黄昏れる”といったところだ。これは超ポイント高けーっす! 車内をリアルにしてくれるだけでなく、心安らぐ旅情も再現してくれるのだ。

水色のワンピースに茶色のローファー。年齢は18歳と見た! 顔はアニメ「タッチ」などでおなじみのあだち充先生風の、あっさりとした美少女だひざ元にあるのは、読みかけの本。読んでいる本は不明だが、鉄道作家の種村直樹か宮脇俊三か。もしかすると「鉄子の旅」!?

 車内と反対側は、車両の外観側面になっている。この113系は千葉県の内房線という設定で、方向幕(行き先表示)は、内房線・外房線の「安房鴨川」となっている。

 この外観側面で凄いのは、床下機器のリアルさだ。ここからはフツーのヒトにはどうでもいい話が続くので、よくわからない人は読み飛ばしていただきたいが、車輪(台車)は高速で走ると超揺れる「DT21」で、中央のコイルバネと車軸を受けるウィングバネまでキッチリと再現。しかもブレーキのリンク構造まで描かれている。

 そのとなりにあるのはブレーキユニットでこれも本物ソックリ。一番右にあるのはピストン方式のエアーコンプレッサ(空気圧縮装置)で、113系らしい音を出していた懐かしいコンプレッサだ。鉄道ファンなら独特の音が耳に残っているかもしれない。

反対側は車両の外観となっている。ちなみに電動車のモハ113系がモデルだ床下機器も抜かりがない! 左から電動機(モーター)つき台車の「DT21」、プレーキユニット、エアーコンプレッサ「MH80-C1000」。ちなみに113系のエアーコンプレッサの音はこちら(MP3ファイル・1.3MB)。鉄道ファン以外でも、聞き覚えがあるかもしれない
【音声提供:HOUKOUMAKU氏

 もっと鉄道に詳しい方なら、「113系でもコイツはモハ113系なのか、クハ113系なのか?」という点が気になるかもしれない。コンプレッサが搭載されているので、おそらくモハに違いないのだが、メーカーのウィズに問い合わせて確認してみた。その結果判明したのは「方向幕を入れたかったので、モハ113系にしました」ということだ。どうやら設計者も我々の同志らしく、ツボを付いてくる。クハだと床下もスカスカだし!

江ノ電を113系に乗って旅してみた!

 113系の車窓満喫本体を紹介したところで、いよいよスマートフォンをセットして車窓を楽しんでみよう。取り付け手順はいたって簡単だ。外観側のカバーを外し、スマートフォンをセット。再びカバーをパチンとはめ込めば完了だ。

まずは外観側のカバーを外すスマートフォンをセット。ここではソニーエリクソンのXPERIAを利用再びカバーをパチンとはめ込んでセットOK

 スマートフォンのサイズは130×66×25mm以下という制限があるが、iPhoneシリーズはもちろん問題なし。アンドロイド系端末でも、ほとんどがセットできるだろう。心配な場合は、手持ちの寸法を測ってみてほしい。

 なお、窓の対角線の長さは9cmあるので、3.6インチ以上の画面を持つスマートフォンなら、窓全体に風景が映し出せる。また、ケースの一部には穴が開いているので、ヘッドホンや充電器の電線を通すことも可能だ。

 あとは車窓満喫の窓から、スマートフォンの画面を操作して、YouTubeなどで公開されている車窓の映像を再生すればいい。

 もちろん、自分で撮影した動画を再生したってかまわない。筆者は113系にはどうしても海辺を映したかったので、湘南の海辺を走る江ノ島電鉄(通称:江ノ電)を撮影をしてきた。製品よりもロケ代のほうが高くつくのが、このレビューの難点だ!

江ノ電の車窓がこちら。七里ガ浜駅を出発して、鎌倉高校前駅に向かうところが、江ノ電最高の車窓スポットだ

スマホでムービー撮影した動画。腰越→七里ガ浜駅区間
(
再生時間は4分6秒)

 最初は、正直「模型の車窓にビデオが映るだけじゃん?」と思っていたが、こうして見ると、単なる車窓の映像が何倍もリアルに見えるから不思議だ。まるで動く絵画のようでもある。風景とともに流れていく、踏み切りの音や鉄橋を通過する音など、目だけでなく耳でも楽しめ、車窓を本物なみにリアルに楽しめるのが、この車窓満喫の醍醐味だ。

 また今回のように、113系の車窓に江ノ電の風景を流すという、実際にはありえない車窓だって実現できてしまう。旅先で撮った車窓なら「車窓満喫」という窓枠を通すだけで、車内で出会った人々や、食べた駅弁などが蘇ることだろう。

 というか、さっき撮影してきたばっかの江ノ電の車窓なのに、何度も繰り返し再生して、さっぱり原稿が進まない(笑)!

 唯一の問題は、車窓満喫にスマートフォンをセットしていると、かかってきた電話に出られないという点。がっ! これは単に電話に出なきゃいいだけの話だ。

 ここで、より車窓満喫をリアルに楽しむために、筆者が気づいたポイントをまとめておこう。

(1)スマホにPC用のスピーカーなどを接続するべし!
 スマートフォンのスピーカーはショボいものが多く、音質云々以前の問題。より臨場感を増すためには、レールの継ぎ目の音やモーターの唸りなどの低音から、エアーの抜ける音の高音まで再生できるスピーカーを接続するのが良い。

(2)必ずステレオで録音すべし!

 もしスマートフォンのムービー撮影でステレオ録音できる場合は、必ずステレオで録音すること。踏み切りや対向列車のすれ違いの臨場感が立体的になる。

(3)ビデオカメラで撮影したものをスマートフォン用にエンコードすべし!

 スマホのビデオ撮影機能は、あくまでも簡易版。レンズフード(レンズの先につける日よけ)がないため、太陽光が画面全体に差し込んで、リアルさが欠けてしまう。できればビデオカメラで撮影した映像を、携帯用にエンコードし直しして、それを再生するといい。

音に臨場感を持たせるために、スピーカーを使うと良い。パソコン用の安いスピーカーでも、スマホのスピーカーに比べたら臨場感がまったく違うスマホのカメラで撮影すると、レンズフレア(光の映りこみ)が出やすい。車窓の右上から左下に移りこんでいる線がレンズフレア

 これらのポイントに注意して撮影したのが、以下の動画だ。

HD CAMで撮影して、それをスマートフォン用に変換した映像。ステレオ録音できるし、高画質になる。七里ガ浜→腰越駅区間(再生時間は6分43秒)


伊豆の車窓がよく似合う「踊り子号」185系のリバイバル塗装

 車窓満喫の基本的な機能については以上だ。113系以外のほかのデザインについても、基本的な使い方はまったく変わらない。残る「踊り子号の旅 185系 リバイバル色 東海道線」と「大井川鐵道の旅 オハ35系 ブドウ色 大井川鐵道」については、デザイン面について見てみよう。

 「踊り子号の旅 185系 リバイバル色 東海道線」は、東京と伊豆を結ぶJRの特急「踊り子」号に使われている185系を再現。デビュー当初のものではなく、2011年にリバイバル塗装された車両がモデルになっている。

2011年7月にデビュー当時のカラーリングにお色直しされた185系「踊り子」号。ヘッドマーク上の特急車両を示す三角マークも誇らしげに見える。
【写真提供:鉄道写真館『宿命』
車窓満喫の185系車内。リクライニングタイプのシートに、壁が窓下でツートンに塗り分けられているのが特徴本来は二人がけのシートだが、A席(もしくはD席)のみ切り出された車内
帽子掛けも113系から変更されている網棚はステンレスパイプ製のものに変更

 さらにシートだけでなく、帽子掛けも113系から変更されている(でも、この帽子掛けはグリーン車用かも?)。もちろん網棚はステンレスバイプ製のものになっており、塗装も窓の下側が紫がかったグレーとクリームのツートンになっているところも忠実に再現。

 一方外観は、旧踊り子号の緑の斜めストライプ3本に、乗務員扉が見られるので、クハ185系……つまり、先頭車両だ。台車はモーターなしの「TR69K」。車輪はショックを吸収するための機構として、コイルバネに加えてオイルダンパも確認できる。さらに中央部はボルスタアンカと呼ばれる、台車と車両の連結部もキッチリ描き込まれているぞ! 台車左側に下斜めに突き出しているのは、線路上の障害物を跳ね除けるバンパー「排障器」だ。

 モーターがない車両なので、これといった床下機器はないが、台車右横はおそらくATS車上子(緊急時に自動停止するための受信アンテナ)、それに付随する制御ユニットなどが見られる。車内外ともに細かいとことまで忠実に再現されており、鉄道ファンにはたまらなないだろう。

185系の外観。左の細長い扉は、乗務員用のドアだ台車や床下機器も185系をリアルに再現。デフォルメされているものの、鉄道ファンも納得の完成度だほかのフィギュアを組み合わせて、検札風景を再現してみたぞ! ANA制服コレクションのフィギュアを使ったので、検札しに来ている割には態度が横柄に見えるのはスルーな方向で(笑)

大井川鐵道に現存する「オハ35系」はレトロ感がイイ感じ

 「大井川鐵道の旅 オハ35系 ブドウ色 大井川鐵道」は、先に挙げた2車両よりも、さらにレトロ感が漂う。しかしこれは、静岡県の山間部を走る大井川鐵道が、現在でもSL(蒸気機関車)運行で牽引している「オハ35系」だ。

大井川鐵道が定期運行しているSL急行。小型の蒸気機関車だが、黒い煙に白い蒸気を吹き上げる姿、走行時のドラフト音は大迫力で、機械というより生き物のように鼓動する(C)大井川鐵道写真は車掌室が付いたオハフ33だが、オハ35と同じ系列の車両。車窓満喫もオハ35となってるが、おそらくオハフ33がモデルになっている。(C)大井川鐵道オハ35車内。木材のくたびれ方が哀愁漂う。足元窓側は、SLやディーゼル車の高温スチームを引いて車内を暖める、スチーム式暖房だ。実際に大井川鐵道のこの車両に乗ると、SLのドラフト音に加えて、石炭のいい臭いもして、旅を五感で堪能できる。(C)大井川鐵道

写真提供:大井川鐵道株式会社

 このオハ35系はドアが手動式で、走行中でも開けられる、ある意味で開放感溢れる客車だ(そういう時代があったんですねぇ)。車内は木製で、アルミサッシですらない。

 都市部を走っていた上記2車両と比べると、さすがに乗ったことがあるヒトは少なくなるだろう。しかし、国鉄全線を乗りつぶすイベント「いい旅チャレンジ20000キロ」や、青春18きっぷの前身である「青春18のびのび切符」を経験している世代なら、その後継でオハ35を色濃く残すスハ43系に揺られて旅をしたヒトも、中にはいるだろう。スハ43系は、京都駅0番ホームから出発する夜行各駅「山陰」出雲市行きや、紀勢本線の夜行、北九州や北海道の夜行各駅などでも運行されていた。

 そんなノスタルジックな想いを呼び起こすオハ35系の車窓満喫では、直角に切り立った背もたれのボックスシートを再現。これ、長時間乗っていると腰が痛くなるんだよなぁ……シートの座面下に時刻表や空き缶を入れて車中泊した筆者のようなヒトもいるかもしれない。網棚は鉄製の支柱に網を張ったものになっており、帽子掛けの部分は、扇風機のスイッチになっている。

オハ35車内。付いてくる女の子は、黒髪に黄色のワンピースだ鉄でできたフレームに木枠と座面を取り付けたシート
網棚は鉄製の支柱に、その名の通り網を張ったもの帽子掛けのあった部分は、車内天井についている扇風機のスイッチ。切ボタンと入ボタンの2つが縦に並んでいる

 なおオプションパーツの机と灰皿だが、パッケージの説明は「突起を下にしてつける」とあるが、おそらく上下逆だろう。実際は以下のようになると思われる。

パッケージの説明だと突起を下にしてつけているが……実際の灰皿は突起が上にあるなので、こんな感じに接着するといい

 外観は、大井川鉄道のSL急行なので、急行のサボ(行き先を表示する板。サインボードの略)があり、その上には車掌室の窓がある。車掌室があるということは、車窓満喫のモデルになっているのは、実際には「オハフ33」ではないのだろうか(ただし、オハフ33は35系なので、間違っているワケじゃない)。

 台車は中央に板バネ、車軸受けにコイルバネ1つが描かれた「TR23」。この台車、乗り心地は悪いが、鉄道ファンにとってはレールの継ぎ目がダイレクトに感じられるため、ある意味で“心地よい”。現在の台車は溶接されているが、当時は金属製の締結具「リベット」で止めているので、各所にリベットも描かれている。

右側が手動で開閉する昇降口で、その左にあるのは車掌室の窓。左側2つの窓とは違っていることが分かる。ここから車窓満喫のモデルはオハフ33と推理できるのだ!両側から車輪を挟むブレーキが見えるほか、車軸の軸受けには1本のコイルバネ。そして台車中央には板ばねが使われているTR23。リベット止めしているのが時代を感じさせる

 残念なのは、茶色のプラスチックでは、あまり木の感じが表現できない点だ。おそらく発売元も悩んだところだろう。もし工作のウデに覚えがあるようなら、ペイントしなおしてはいかがだろう? つーか、筆者は塗りなおしてしまった! 何度も塗りなおした感を出すために、ペイントする場合も何度も重ね塗りしてムラを出すのがポイント。タミヤの「ウェザリングマスターC」を使って、サビや汚れ、ペイントの剥げを再現するとソレっぽくなる。

 ついでに言うと、車窓満喫ではスチーム式の暖房も省略されていたため、これも再現してしまった! 旧国鉄客車は、冬に乗るとスチーム式暖房でカンカンと音がするのが風情だった。その上に缶コーヒーを乗せておくと、チンチンに熱くなるなんて思い出もある。これだけは譲れない! スチーム式の足元暖房を表現するために、5mmのプラスチック捧を接着して、緑がかったグレーで塗ってみた。

オハ35系のBefore、After。リペイント&ウェザリングでリアルさを出してみた
足元のスチーム暖房は5mmのプラ捧を入れてペイント。シート座面もあわせてウェザリングをかけて古びた感を出してみた。これは絶対譲れない(笑)。座面は白でウェザリングしたほうがよかったかも?壁は重ね塗りでムラを出し、網棚や扇風機のスイッチ、座席の鉄製の枠もサビや汚れをつけてみたら、買ってきたときよりイイ感じになった。ええ、自慢じゃないですよ~


車窓満喫は鉄道ファンの心を癒す最高のアイテム

 鉄道ファン寄りなレビューになってしまったが、自宅に居ながら旅気分が味わえる、面白いアイテムだ。スマートフォンをセットして流れる車窓を見ていると、なんだか気分が紛れてくる。イヤな上司からの頼まれごとでも「まぁ、やってやるか…」と心が和んでくるだろう。また、勉強や仕事の合間に、お聞き入りの路線の流れる風景を見れば、今度の休みはどこに行こうか? と心弾むに違いない。さらに、車窓をビデオに収め、旅から帰って再び自室で“旅”をする、という新たな楽しみも広がる。

 基本的には鉄道ファン向けのアイテムであることには間違いない。鉄道ファンには、乗り鉄(乗って楽しむ)、撮り鉄(写真を撮って楽しむ)、音鉄(録音して楽しむ)とさまざまあるが、いずれの鉄道ファンにもオススメしたい逸品だ。本物の鉄道ファンなら、今使っているスマホをすぐにでも機種変更して、車窓満喫専用のスマホにすべきだろう。

 あとは、ウチにもたくさんある運転台展望ビデオを流せる「運転台バージョン」の登場を待つのみだ! メーカーさんよろしく!





2012年 2月 17日   00:00