やじうまミニレビュー

ラ・パレット「スリムにポン!」

~簡単に細巻き寿司ができる
by 石井 和美


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


ラ・パレット「スリムにポン!」

 お料理上手な奥様なら、巻き寿司はお手の物。しかし、不器用で面倒くさがりの主婦にとって巻き寿司作りのハードルは高い。具が真ん中に入らなかったり、偏ってしまったり、ごはんが海苔からはみ出したり……なかなかうまくできないのである。

 巻き寿司が食べたいときは、スーパーのお総菜コーナーで買ってすませていたのだが、家族四人分買うなら作ってしまった方が安いので、思いきって作ることにした。巻き寿司が苦手な人でも簡単にできる調理道具はないものか?と探していたところで、見つけたのが「スリムにポン!」である。


メーカー有限会社ラ・パレット
製品名スリムにポン!
購入場所ホームセンター
購入価格378円


 スリムにポン! は、ご飯を入れる型とフタを使って、巻きすを使わずに巻き寿司が作れる調理器具だ。

 型の1/3くらいの高さまでご飯を入れ、具を真ん中に乗せる。さらに、ご飯を型の高さまで入れ、押し蓋でしっかりと押さえる。そして、半分に切った海苔の上にご飯を取り出して巻けば完成だ。巻きすで作るときは海苔にごはんを置いてから具を乗せて巻いていくが、こちらは先に中身を作ってから最後に海苔を巻いて作る。

本体はご飯を入れる型と上蓋だけ。構造はとてもシンプルだ中は縦溝加工でごはんがくっつきにくくなっている上蓋を閉めたところ。余計な装飾などは一切なく、洗いやすい

 マグロを細長く切り、実際に作ってみたところ、あっという間に完成した。巻きすで作るよりも早い。マグロもきちんと真ん中に収まって、きれいにできた。

型の1/3くらいの高さまで、均等にご飯を入れる。ご飯は酢飯を使用具を乗せる。今回はマグロを使ったが、具はお好みで何でも良いさらにご飯を載せる。型の高さまでご飯を入れるのだが、スカスカでも、詰め込みすぎでもキレイにできない
上蓋をしてギュッと押さえる上蓋はスッととれる。ここまでの手順はとても簡単であっという間にできる上蓋の縦溝部分にごはんのこびりつきはない。外側にくっついていたごはんは潰れてくっついていた
海苔の上に、出来上がったごはんを乗せる。海苔は2枚に切っておく。本体のごはんはなかなかとれないので、海苔で蓋をするようにしてふるとうまくとれるクルッと海苔を巻いて完成!!切ってみると、マグロがちゃんと中心に収まっている。とてもキレイにできて大満足

 何度か作ってみたが、ごはんの量によって出来上がりに差が出る。少なすぎると切ったときにごはんが潰れてしまい、多すぎると海苔からはみ出てしまう。ごはんの量は詰め込みすぎず、軽く押して型にぴったりと収まるくらいがちょうどよさそうだ。何本か作っているうちのコツがつかめてくる。

上手にできた細巻き寿司。何本か作るうちに、ちょうどごはんのいい量がわかってきたごはんの量が少なく、切るときに潰れてしまった失敗例ごはんの量が多すぎて海苔からはみ出してしまった。最初は加減が難しい

 中側は細い縦溝加工でごはんがくっつきにくくなっている。本体には空気穴があり、取り出しやすくなっている。しかし、実際には本体は簡単にとれるわけではなかった。海苔で蓋をするようにして、ふるようにすると落ちる。

 作るのは簡単だが、切るのはなかなか難しい。押すように切ると潰れてしまうので、引くように切る。包丁はよく研いでおいたほうがよいだろう。我が家の切れない包丁で切ったところ、切り口が汚くなってしまった。

 スパッときれいに切るコツは、濡れたキッチンペーパーを準備しておき、包丁の水分をマメに拭き取ることだ。

 小さな手でも持ちやすい細巻き寿司は、子供にも好評だ。調理するときに5才の娘にも手伝ってもらったが、完成した巻き寿司を見てとても喜んでいた。巻きすで作るよりもはるかに簡単にできるので、子供と一緒に巻き寿司作りを楽しむこともできそうだ。

 使用後の手入れも手間が掛からない。竹の巻きすを使った場合、汚れがなかなか落ちないうえに、洗い落とした後はきちんと乾燥させなければいけないので、使用後の後片付けには少々気を遣う。スリムにポン!ならプラスチック製で、ごはんのこびりつきはほとんどないし、本体と蓋だけなので、洗うのも簡単。余計な装飾もなく、すっきりしているので収納場所をとらないのも嬉しい。

 巻き寿司が苦手な人でも、思い立ったときにできそう。ツナや納豆など、ふだん常備しているものを使えば、さらに手軽にできるだろう。朝の忙しい時間でも簡単に作ることができるので、お弁当にも活躍しそうだ。また、巻き寿司は家庭の食卓に並ぶとちょっとしたご馳走になるので、子供の日、誕生日、お正月など、あらゆるシーンで使うこともできるだろう。

 今回使用した「スリムにポン!」のほかにも、「太巻き寿司がポン!」も販売されている。太巻き寿司のほうが難易度はさらに高いので、そちらも欲しくなってしまった。スリムでポン!は価格も安く、失敗なくできるので、巻き寿司作りが苦手な人におすすめしたい調理器具である。





2010年 4月 2日   00:00