やじうまミニレビュー

アテックス「ネム まくら AX-KP320」

~横向きにも上向きにも対応! 高さを自由に調節できる枕

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

高さが自由に調節できる

アテックス「ネム まくら AX-KP320」

 枕は「変わると寝られない」という人がいるほど、就寝時に重視されるアイテムだ。頭の形や、首との高さの違いなど、人によってかなり差が出るため、サイズを細かく測定して作るオーダーメイド枕も登場している。しかし、値段が高額だったり、お店に出かけていかなくてはならなかったりと、ハードルは高い。そこで、おすすめしたいのが、今回紹介するアテックスの「ネム まくら AX-KP320」だ。

 ネム まくらは一言でいうと、「空気で高さを調節できる枕」だ。中にはエアバッグが内蔵されており、中の空気の量を調節できる。これで、頭や肩幅、首のサイズに合わせて、自在に調節できるという。

メーカー名アテックス
製品名ネム まくら AX-KP320
希望小売価格20,000円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格12,800円

 エアバッグといっても、風船のようにパンパンになってしまうわけではない。ネム まくらのエアバッグは綿が入った柔らかい感触で、最大限に空気を入れた状態であっても、頭を置くと、柔らかく沈み込むような感覚が味わえる。ネム まくらの中には手前側に3つにわかれたエアバッグが、奥にはソフトパイプと、低反発のチップウレタンを入れた3つの小さなクッションが内蔵されている。

製品パッケージ
エアーバッグが内蔵されており、高さが調節できる
製品本体
本体裏側
中央部が少しへこんでいる
中は6つに分かれている。手前3つが綿入りのエアバッグ、奥の3つにはソフトパイプと、低反発のチップウレタンが入っている

 使い方は、少し拍子抜けするくらい簡単だ。サイドに設けられているスイッチを下げると、中のエアーバッグが膨らみ、スイッチをあげると膨らみが止まる。3つあるエアバッグはそれぞれ調整できる。「S」と書いてあるボタンを押すとサイドのエアバッグの高さが、「C」というボタンを押すと中央のエアバッグの高さが調整できる仕組みだ。これにより、肩幅の広い人にも対応できるだけでなく、横を向いて寝る人も、自分に合った高さを調節できるという。

本体サイドについているスイッチでエアバッグを調節する
空気が一番入っている状態
抜けている状態。明らかに高さが違う
本体側面

フィット感がクセになる

 様々な素材を使っているので、違和感を感じないか不安だったが、実際には頭のカーブに沿って心地良くフィットする。ここら辺の素材のチョイスは、おそらく様々な検証を行なった上での結果なのだろう。

 何しろ、毎日使うものなので、「合わなかったらどうしよう」と内心ドキドキしながら使い始めたが、そんな心配は無用だった。私の場合、上を向いて寝るので、センターのエアーバッグを首の高さに調節、サイドのエアーバッグを少し高めに設定している。すると、首の両サイドをエアーバッグが支えてくれて、包まれるような安心感が味わえる。

 最初は、エアーが抜ける時の「スー」という音が少し気になったが、高さを固定してしまえば気にならない。

 これまでは「高めの枕が好き」だといって、1人で2~3個の枕を使って寝ていたが、ネム まくらを使い始めてからは、これ1つで十分。必要以上に高い枕を使わなくなってからは、肩や首にかかる負担が減ったのが、肩こりなどの症状も緩和されたような気がする。

 本体のカバーは取り外して、水洗いできる。エアーバッグにスイッチが付属していることもあって、カバーの取り外しは少々手間がかかるが、内部が6つに分かれているという構造上、これは仕方ないだろう。ユニークなのは、ハンガーにかけて外干しするための、ストラップが付いていること。手軽に枕を干せるので、とても便利な機能だ。

カバーは取り外し可能
エアバッグにスイッチが直接付いているので、カバーを取り外すのには少々手間がかかる
ハンガーに枕を直接掛けられるストラップが付いている
女性の寝室に置くには少々違和感のあるデザイン。カバーなどはもう少しバリエーションが欲しい

 気になったのは、少々医療っぽいニオイがするそのデザイン。機能上、形はしょうがないにしても、女性の寝室に置くには違和感を感じた。カバーなどもう少し工夫してあると、より手に取りやすくなるかもしれない。アテックスは、もみ玉を内蔵したクッション「マッサージクッション」など、女性向けのデザインが得意なメーカーなので、今後に期待したいところだ。

 1万円を超える値段は決して安くはないので、万人にお勧めできる製品ではないが、高さを自分で調節できるというのは、やはり良い。私のような小心者は、枕をオーダーメイドしてくれるショップに行っても、初対面の人の前で横になったり、色々なところのサイズを測ったりするのは、やはり抵抗があるのだ。その点、ネム まくらは、自分で色々工夫できるのが大きな利点。ユーザーの好みに対応できるので、祖父母や両親へのプレゼントとしても最適だろう。

阿部 夏子