やじうまミニレビュー
センチュリー「ソラコット」
センチュリー「ソラコット」 |
防災用のライトやラジオとして、手回し充電が可能なタイプは今や珍しくはなくなったが、実際に手回しすると、意外と重労働であることに気付く。電源を確保できない非常時の手段とはいえ、フル充電までに長時間回し続けなければならないとなると気が遠くなってしまう。
そこで今回紹介するのは、手回し充電およびUSB充電のほかに、ソーラー発電による充電も可能なセンチュリーのLEDデスクライト「ソラコット」だ。
メーカー | センチュリー |
製品名 | ソラコット |
購入場所 | 直販サイト |
購入価格 | 4,980円 |
ソラコットは基本的にはLEDのデスクライトだが、電源となるリチウムポリマー電池を、手回し充電やUSB、ソーラー発電で充電し、かつその電池を携帯電話などに給電できるという、さまざまな機能を備えた製品だ。
本体はコンパクトで、サイズは128×170×300mm(幅×奥行き×高さ)。高さは300mmあるが、フレキシブルアームなので折り畳んで収納できる。重量は520g。
バッテリーには、ソーラーパネルユニットが付いており、サイズは実測で約63×38×106mm(同)、重量は約160gとなる。繰り返し約500回まで充電可能だ。
ソーラー発電については、晴天時に太陽光の下で行うよう書かれており、夏場の日中でもフル充電までには約10時間かかる。ちなみに手回しでの充電時間は約3時間、USBからは約4時間となる。
なお、手回し、USB、ソーラーいずれの方法でも、充電する際は赤色の充電表示ランプが点灯し、充電が完了すると消灯する。
ソーラーパネルと電源スイッチ | ソーラーパネルユニットとライト部を分離できる | 取り出したソーラーパネルユニット |
折りたためるフレキシブルアーム | アームを伸ばした状態 |
サイドに充電/給電用のUSB端子を搭載 | 充電時はレバーを引き出して回転させる |
ソラコットは前述のとおり、充電器としての機能も持っている。バッテリーを内蔵したソーラーパネルユニットから、携帯電話やスマートフォンへ直接給電できるのだ。
付属のUSBケーブルと変換コネクター |
機器への給電は、バッテリーのUSBの出力端子に、本体に同梱のケーブルを使う。ケーブルの出力側はMicro USBで、このほか各端末ごとに変換コネクタが用意されている。付属のコネクタはiPhone/iPod、au、NTTドコモのFOMAおよびソフトバンクの3G携帯電話に対応したコネクタの3種類だ。
試しにiPhoneを充電してみた。電池残量が28%、iPhoneの電源をオンにした状態で充電したところ、1時間後に65%まで回復できた。その後、68%まで充電した時点でそれ以上は上がらなくなり、充電表示が消えた。充電が止まったのは開始から66分後だった。なお、説明書にはiPadについての記述はなかったが、実際にiPadに接続して試してみても充電はできなかった。
このコンパクトなソーラーパネルユニットだけを取り出せるのは便利だった。ソーラー、手回し、USBという3つの方法で充電する場合でも、またバッテリーから携帯電話へ給電するときでも、ユニットだけを取り出せるので、設置場所の自由度がとても高く、軽快に使えるからだ。欲を言えばユニットはもう少し小型だともっとよかったが、手回し充電機構も備えていることを考えると、このくらいのサイズは仕方ないだろう。
ソーラーパネルユニットを取り出し、手回しで充電しているところ |
ライト部もコンパクトで、明るさもこのサイズにしては十分。フレキシブルアームで自由にセッティングできるのも便利だ。前述したように、アームが短いのでメインのデスクライトとして使うのは少し厳しいが、サブライトとしては役立つだろう。
発光部は小さいが意外と明るい | 暗闇の中でも楽々と本が読める |
東日本大震災では、携帯電話やスマートフォンが非常時の通信手段として大いに役立った。また、震災に伴う計画停電では、明かりの必要性について改めて気づかされた。これからも非常時におけるモバイル端末の電源確保は大きな課題となるだろうし、ソラコットのように複数の電源から照明やモバイルバッテリーとして使える機器を保有することは大事なことだ。防災用のライトやバッテリーを探している人は、選択肢に加えて良いだろう。
2011年 10月 27日 00:00
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