やじうまミニレビュー
デサント「コウノエベルト」
■骨盤の矯正によりボディバランスを改善
デサント「コウノエベルト」 |
筆者のようにランニングを趣味としている人は多いだろうが、ランナーにとって大敵なのは突然の怪我。それまで快調に走っていたのに、怪我は前触れなくいきなりやってくる。特に筆者の場合、ふくらはぎや股関節の筋肉をたまに故障するのだが、左足のほうが痛くなる頻度が高い。おそらく左右でボディバランスが異なるのが原因だろう。
今回は、このようなボディバランスの悪さを改善するのに役立ちそうなアイテムとして、デサントの骨盤矯正ベルト「コウノエベルト」を紹介しよう。
製品名 | コウノエ(鴻江)ベルト |
希望小売価格 | 5,985円 |
購入場所 | 5,985円 |
購入価格 | アートスポーツ上野店 |
ベルトのロゴに「鴻江」の文字があるが、これは開発に携わっているスポーツトレーナーの鴻江寿治氏のこと |
商品名の「コウノエ」というのは、本製品の開発に携わっているスポーツトレーナーの鴻江寿治(こうのえ・ひさお)氏の名前から取ったもの。鴻江氏はプロ野球選手やプロゴルファー、サッカー選手などのトレーナーとして活躍しており、骨盤を整えることでパワーを引き出せるという理論を唱えている。コウノエベルトは骨盤矯正ベルトと銘打たれているが、骨盤は体を支える脊柱の土台で、ボディバランスを保つためには極めて重要な部分。本製品はこの骨盤を補正するための器具なのだ。
製品ページでも愛用者として、プロ野球では王貞治・元福岡ソフトバンクホークス監督や、オリックス・バファローズの木佐貫洋投手、バレーボールではイタリアなど海外でも活躍した加藤陽一選手と、プロスポーツ選手たちの名前が挙げられている。
しかしこのコウノエベルト、何もスポーツマンのためだけのものではない。メーカーの説明によれば、腰への加重を左右で均等することで負担が軽くなり、腰痛改善にも効果的が期待できるという。さらに、骨盤を支える筋肉を鍛えることで基礎代謝がアップし、ダイエットにも効果があるという。
一目見た印象はふつうのゴムベルトに見えるうえ、値段は約6千円と、けっして安くはない。個人的にも購入するのには少々勇気が必要だったが、怪我防止と腰痛改善、あわよくばダイエット効果も見込んで、思い切って購入することにした。
色は男性用が黒と白の2色、そしてピンク色のレディースモデルが用意されている。男性用のサイズはS~Oまで4段階あり、それぞれ骨盤周りの寸法が設定されている。骨盤は当然ウエストよりも外周が長いので、ウエストサイズよりも大きめのものがベスト。骨盤にベルトを回して、バックルとの間に握り拳2個くらいの隙間ができる長さが目安という。ちなみにウエストサイズ80cmの筆者の場合、Lサイズ(骨盤周り寸法94~106cm)を選んだが、ちょうどいい長さだった。
■ベルトはキツくもなく弱くもなく絶妙。安全性にも配慮
ベルトは、ウェットスーツなどに使われている「ネオプレン」という特殊なゴム素材でできており、その中にさらに滑り止めのゴムが貼り付けられている。ベルトの長さはLサイズで約74~89cm。縫製はかなりしっかりしていて頑丈だ。両端にはバックルが縫い付けられており、アジャスターで調節できるようになっている。ベルトには「KOUNOE BELT」のロゴが貼り付けられており、上下の方向はこのロゴを見ればわかるようになっている。
装着は腰の骨盤周囲に巻くだけと簡単だが、正しい装着法は骨盤の出っ張った部分の2cmほど下に、バックルが体の中心(ヘソ下あたり)に来るように装着するというもの。このベルトにより、骨盤を緩やかに補正する効果があるという。
メインのベルトに加えて、小型バックルの付いた補助ベルトも身につける必要がある。これによって、取り外すときにゴムが反発して事故が起こるのを予防している。コストが上がっている要因はこのあたりだろうと思うが、ベルトの伸縮性はかなり高いため、補助ベルトがないと事故が起こる可能性もありそうだ。
表面はウェットスーツで使われている素材「ネオプレン」のような質感 | 裏面には滑り止め用のゴムがあり、非常に安定感がある。ズリ上がったり下がったりということはない | 小型バックルの付いた補助ベルト。 |
ベルトの幅は約24mm。実際に巻いてみると、左右の腰の張った部分にベルトがちょうどよく食い込んで、安定する。ベルトは体に食い込んでいるものの、ゴムの強さが絶妙で、きつくて苦しいということはない。締め付けを調節すればストレスは感じないので、仕事や家事をしている間も気軽に身に付けられる。
走ったり激しい動きをしても、簡単にずり上がったり下がったりはしない。ベルトの内側にある滑り止め用のゴムのおかげだろう。一見すると安い素材でも代用可能かのようにも見えるが、実際に使ってみると、骨盤矯正という目的のために練り上げられた製品であることがわかる。
■装着して1カ月、確かに効果アリ
コウノエベルトを身につけたところ。締め付けのストレスは少ない |
実際に1カ月の間、使ってみた。デスクワークや家事をしているとき、そして運動中にはできるだけ巻くようにしてみた。体重にはあまり大きな変化は現れなかったものの、以前よりも歩行中や走行中の体のブレが少なくなり、疲労が少なくなったように感じられた。これがボディバランス改善の効果なのかもしれない。
効果に確証が持てたのは、ランニングシューズのアウトソールの減り方が、両足とも均等になってきたことだった。筆者の場合、以前から左足ソールの踵の減り方が右足に比べて激しかったのだが、コウノエベルトを付けて1カ月間走ったところ、ソールの減り方における左右の差が、以前よりも明らかに小さくなっていたのだ。
もうひとつ言えるのは、コウノエベルトを巻くと、骨盤への意識がものすごく高まるということ。ベルトを巻いたまま歩くと骨盤の動きが実感できるし、脚を組んだりすると「今、自分は左右のバランスが悪い体勢になっているな」と察知できるので、自然といい姿勢を取るようになる。これはとくに走っているときに顕著で、フォームチェックにも役立つと思った。
たちどころに腰痛が治ったり、すぐに痩せたりするわけではないが、長期的な姿勢改善には役立つのではないかという期待は持てた。左右のバランスや姿勢の悪さに悩んでいる人は、まずはスポーツショップなどに行ってサンプルを試してみてはいかがだろうか?
2010年 11月 17日 00:00
やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです