やじうまミニレビュー

prepara「powerplant ハーブセーバー」

~野菜やハーブを長持ちさせるケース
by すずまり


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


プレパラ社のpowerplant ハーブセーバー

 つい買いすぎた、思ったほど使わなかった、少しずつ使いたい……このように野菜やハーブが余った際はどうしているだろうか。筆者はほとんどの場合、切り花のごとく、ガラス瓶に水を入れてそこに挿していた。すでに切り口ができているセロリ、根がついた細ネギ、香り付けに使いたい香草類、とにかく水を吸いそうだと思えばみんなガラス瓶行きだ。

 しかし、多くの場合その鮮度は短い。水を吸い上げてシャンとしてくれるかと期待していたのに、あれよあれよという間にぐったりとしおれていく。しかも葉もの野菜が傷むとドロドロしてくるし、なんとも言えぬニオイが生じてやっかいだ。

 一方で、水にはつけていないけれど、ビニール袋などに入れて冷蔵庫に入れた野菜のほうが、意外と保存できたりする。種類にもよるだろうが、やはり鮮度の保持に冷蔵保存は効果的なようだ。「どうせなら吸水しながら冷蔵庫の中で保存できたら一番いいんだろうな。でも花瓶を冷蔵庫に入れるわけにもいかないしねぇ……」ということをぼんやりと考えていたところで見つけたのが、prepara(プレパラ)の「powerplant(パワープラント) ハーブセーバー」(以下、ハーブセーバー)である。

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メーカーprepara
製品名powerplant ハーブセーバー
希望小売価格オープンプライス
購入場所楽天市場
購入価格4,725円


冷蔵庫のドアポケットに入る、ハーブの長期冷蔵保存用アイテム

 「ハーブセーバー」は、ハーブや野菜などを長期間冷蔵保存するためのアイテムだ。ハーブを収納するハーブバスケットとステンレス製の水切り、水を入れてハーブバスケットを差し込むためのハーブキャビネット、ハーブキャビネット用の栓で構成されており、バーブバスケットにハーブを入れ、水を入れたハーブキャビネットに差し込み、冷蔵庫のドアポケットに収納して冷蔵保存するのである。サイズは60×135×265mm(幅×奥行き×高さ)で、冷蔵庫のドアポケットにスッキリ収まるようになっている。

 ステンレス製の水切りに穴は開いているが、ハーブバスケットにはない。底に吸水用の穴があるのみだ。水を入れてしまえば吸水用の穴もふさがるため、中にハーブを入れると適度に密閉されて低酸素状態になるのである。茎や根が水に浸かるため、水の補給はできる。このため長持ちさせられるらしい。なんでもハーブなら3週間は持つという。

 ハーブキャビネットとハーブバスケットはかなりしっかり密着するため、ハーブバスケットを掴んで持ち上げたくらいでは抜けない。おかげで冷蔵庫から取り出す際に、うっかり水をぶちまけるといった心配もほとんどないのでありがたい。ただし取り出すのに少々力がいること、小型の冷蔵庫ではドアポケットを占有されてしまう点が、難点といえば難点だろうか。

左からハーブキャビネットと栓、ステンレス製の水切り、ハーブバスケット全体を組み立てた状態側面の様子。全く穴は開いていない
正面から見た様子反対側側面から見た様子。穴のように見えるのはステンレス製の水切り栓をはずすと、バーブバスケットを差し込んだ状態で給水できる
ステンレス製の水切り。取り出したハーブを直接洗うのにも便利ハーブキャビネットには水を入れる水を張ったハーブキャビネットにハーブバスケットを入れて使用する

春菊がシャキッと! 香菜も鮮度をキープ

見切り品の春菊1束を「ハーブセーバー」にセット

 まずは、見切り品のワゴンで見つけた、少々弱り気味の春菊がどうなるか試してみた。

 春菊は1束丸ごと水切り入りのバーブバスケットで挟み込み、水を入れたハーブキャビネットにセットした。茎の先端が水に浸かっていることを確認したら、冷蔵庫のドアポケットに入れた。

 しばらくしてから見ると、買ってきたばかりにはちょっと元気のなかった春菊にハリが戻っていた。そこで1/3ほどを分離し、同じ水をいれた別のボトルに移して、冷蔵庫の外で常温保存してみることにした。残りはそのままハーブセーバーに戻し、冷蔵保存を継続した。

 約半日後にして保存状態の違いは明らかだった。「ハーブセーバー」内の春菊はまだ鮮度を保っていたのに対し、常温保存した春菊は元気を失い、垂れ下がって無残な姿に……そう、これまでよく見た光景である。

 冷蔵庫の春菊は茎の先端が曲がってはいたが、買った直後よりむしろ良いコンディションだ。根があるわけではないので、さすがにこの状態で3週間保存できるとはとても思えないが、買った翌日、翌々日くらいまでならグッタリさせることなく調理に使えるだろう。これはありがたい。ただし切り口によっては痛んでしまう場合もあるので、注意が必要だが。

冷蔵庫のドアポケットに入れて保存する約4時間後の春菊。葉が元気であるハーブバスケットの底の穴を通じて水を吸い上げる
約半日後の様子。「ハーブセーバー」を使用した春菊(左)と、瓶で常温保存した春菊(右)鮮度の違いは明らかだぐったりしてしまった春菊

 香菜でも試してみたところ、こちらも常温で水につけておくより「ハーブセーバー」に入れたほうが保存できた。細ねぎも入れてみたが、こちらはさすがに長すぎて保存が難しかった。保存できないことはないが、折れ曲がった部分から先に水が行かなくなる可能性が高いし、毎回出し入れが面倒だ。

 ちなみに「ハーブセーバー」に香菜を入れた状態で常温保存してみたところ、ハーブバスケット内が湿気で白くなり、ちょっと弱っているような葉や茎がドロドロになりはじめるなど痛みが激しくなった。やはり「ハーブセーバー」は冷蔵庫で使うべき製品のようだ。

香菜もぴったりサイズ分かってはいたが、細ねぎを収納するには無理があった……

ハーブや葉ものの冷蔵保存にお勧め

 ハーブというとなじみがないと思われる方もいらっしゃるかもしれないが、要するに容器に収まり、水を吸い上げられるものなら、よくある野菜類にももちろん使える。サイズさえ合えばアスパラガスなどにも利用できるし、特にハリと形状を維持したい葉ものにはよさそうだ。自宅でハーブを育てている方や、ハーブを頻繁に使う方だけでなく、ちょっと余った野菜の鮮度を保持したい方に便利なアイテムだ。食材を大切に使い切りたい方はお試しいただきたい。




2010年 6月 2日   00:00