家電製品ミニレビュー

電気ポット感覚で設置できる家庭用ハンドドライヤーで食中毒対策

キッチン用のタオルには雑菌がいっぱい!

小泉成器の「ハンドドライヤー KAT-0550」

 食器用ふきんには大量の菌が繁殖しているから、こまめに取り替えたり、除菌しないといけないというのは、以前からよく聞いていた。筆者は今、食器洗浄乾燥機を使用しているため、ふきんを使う機会は格段に減ったが、それでも食器用ふきんを使うときは、できるだけ頻繁に取り替えるよう気をつけている。

 にも関わらず、キッチンで使うタオルにはほとんど気を使っていなかった。考えてみたら、肉や魚を触った手を洗って拭いているのだから、食器用ふきんより遥かに雑菌が繁殖していそうな気がする……。思わずゾワッとした。そこで導入したのが、小泉成器の「ハンドドライヤー KAT-0550」だ。

メーカー名小泉成器
製品名ハンドドライヤー KAT-0550
購入場所Amazon.co.jp
購入価格24,399円

 見た目はまるで鼻の長い電気ポット。ハンドドライヤーといえば、ショッピング施設やオフィスビルなどのトイレに多く設置されているが、これが家庭で手軽に設置できるという。吹出ノズルがシンクの上に来るようにセットし、水滴をシンク内に飛ばすため、水受け用のトレイがいらないのが特徴だ。こういったトレイを設置すると、どうしても水アカが溜まり、お手入れの手間が増えてしまう。

取扱説明書によると、設置場所はかなり限定されている
ベースの裏側に吸盤が付いている
まずはベースをしっかり固定。かなり強力に吸着する
その上に、本体をはめ込む
風がちょうどシンクに吹き込む位置になる
本体はくるくると回転する

 まず電源コードを差し込み、背面のスイッチカバーの内側にある電源スイッチをオン。風量が変えられる運転切替は、温かい弱風が出る「ヒーター」と常温の強風が出る「強」、常温の弱風が出る「弱」の3つから選べるので、とりあえず「ヒーター」を選択した。

スイッチカバーを外すと、3つのスイッチが隠れていた
「ヒーター」を選択すると、「温風」「送風弱」のランプが点灯

 準備はこれだけなので、設置も簡単。さっそく手を濡らし、吹出ノズルの下に手を差し入れると、思ったより強い風がブワーッと吹きつけてきた。「ヒーター」にしていたが、いわゆるドライヤーのような温かさは感じず、ほんのり温かいかどうか、といったところだ。

手を洗い、さっと振って水滴を落とす
吹出ノズルの下に手を差し入れると、ブワーっと自動で送風が始まった
吹出ノズルの近くにセンサーがついている
手もみしているうちにあらかた乾いた

 気になるのは、その音だ。弱、強に関わらず、結構大きな音がするので、赤ちゃんのいる家庭では注意したほうがいいかもしれない。

乾燥時間は20秒以上かかる

 使ってみて、ちょっと気になったことがある。タオルで手を拭くのはものの数秒で済むのだが、ハンドドライヤーを使うと、手もみしながら20秒以上乾かさないといけない。そこで、だいたい何秒くらいで乾かせるのか、タイマーで測ってみた。その結果、最短が「ヒーター」で23秒、「強」が24秒とさほど変わらず。「弱」は31秒と長めだった

 ちなみにセンサーの感度は非常にいい。作業中、うっかり手がセンサーの下に入ろうものなら、いきなりブワーっと運転を始める。予想していないときに運転が始まると、ビニール袋など軽いものが飛びかねない。

 そんなときは、背面の「検知時間」スイッチを切り替えればいい。「通常」時は、検知後、約1秒以内に運転を開始するが、「遅」にすれば、約3秒後に運転を開始する。こちらに切り替えたら、うっかりの運転はなくなった。

お子さんやお年寄りのいる家庭に特におススメ!

 さて、使い始めて数週間。最初は20秒超の乾燥時間が長く感じたが、徐々に、濡れた手をそのまま右へ、という流れができてきた。こうなってくると、逆にタオルの菌が気になっちゃって、もうタオルには戻れない。お手入れの手間が少ないのも使いやすさを感じさせる。

キッチンタイマー機能もついているので便利
定期的なお手入れは、フィルターのホコリ取りくらい

 気をつけたいのが手肌の乾燥。ハンドドライヤーを頻繁に使うと、どうしても手肌が乾燥してしまうので、料理が終わったら、これまで以上に保湿をしっかりしたいところだ。

手前の作業台は広くとっておきたいので、奥側に置いた

 あとは設置場所が確保できるかも重要なチェックポイント。シンクのそばに置くという条件があるため、どうしても作業スペースが狭くなってしまう。筆者宅の場合も、奥側に置くのが現実的だった。

 忙しい家事の合間、いつもハンドドライヤーを使うのは難しいかもしれない。でも小さなお子さんやお年寄りがいるなど、特に食中毒に気をつけたいご家庭には、ぜひおすすめしたい1台だ。

田中 真紀子