家電製品ミニレビュー
三洋電機「eneloop waist warmer」
三洋電機 エネループウエストウォーマー Lサイズ ENW-WW1S-L |
暑いのに寒い。寒いのに暑い。そんな経験、皆様もあるのではないだろうか。例えば、通勤電車の車内やオフィスがそうだ。夏は凍えるほど冷房が効いていたり、冬はガンガン暖房がかかっているのに、足元が冷えたりする。外回りの時は、外気と建物内の気温差が体に堪える。オフィスや外出先では、もはや自分で寒さをしのいで温度調整をするよりほかない。
これまでは、防寒アイテムというと、ダウンやひざ掛けのように、どうしてもかさばってしまうイメージがあった。今回、三洋電機から発売された「eneloop waist warmer(エネループウエストウォーマー)」(以下、ウエストウォーマー)は、一見しただけでは防寒アイテムとはわからないほど、薄くて軽く、それでいてきちんと暖もとれるものだ。
メーカー | 三洋電機 |
製品名 | eneloop waist warmer(エネループウエストウォーマー) Lサイズ ENW-WW1S-L |
希望小売価格 | オープン |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 7,254円 |
ウエストウォーマーは、コードレスで使える充電式の暖房器具で、ベルトのように巻いて腹部や腰を温めるものだ。セットには、ヒーターが内蔵された状態のベルトと、電源はeneloop mobile booster(エネループモバイルブースター) KBC-L3A、充電用USBコード、ACアダプターが含まれている。
箱から本体を取り出してみたら、あまりに薄くて軽いので、びっくりした。素材はナイロンとポリウレタンで柔らかい。こんなにペラペラで本当に温まるのだろうか…一抹の不安がよぎりながらも、ひとまず、エネループを充電して使ってみる。本体サイズは、ベルトが約1100×80×3mm(幅×奥行き×厚さ)で、電源KBC-L3Aが70×39×22mm(幅×奥行き×高さ)だ。
ヒーターは、炭素と特殊樹脂でできた薄いフィルム状になっている。薄いので体のラインに沿って、効率的に熱を伝えることができるという。付けた時の温度が平均38℃~40℃になるように設計されており、使い捨てカイロのように温度が上がりすぎたりもしないそうだ。
本体の電源をフル充電するにかかる時間はは約7時間で、ACアダプター使用時でもUSB電源使用時でも同様である。連続使用時間は、約4時間とのことだ。
エネループウエストウォーマー一式 | ACアダプターから充電した。もちろんUSBからも充電できる | ヒーターから伸びているUSB端子に取り付ける |
そのまま電源をベルトのポケットに収納する | 収納したところ。意外と厚みを感じない |
早速、服を一枚着た上に装着した。本体重量は、電源をベルトに装着した状態で約165gで、腰に巻きつけてみても、ほとんど重さを感じない。薄くペラペラしているので、体にピタッと巻きつけられる。折りたたんでバックに入れて持ち歩くのにも良さそうだ。ただ、今回使用したベルトはLサイズだったので、中肉中背の私のような女性には、若干長すぎた。Mサイズもあるので、そちらのほうでよかったかもしれない。
腰に巻いて3分程経つと、ヒーター部分からじんわりとした温かさを感じるようになった。最初は、少し熱が弱いかな?と思ったのだが、長時間同じ温度が保たれているからか、不思議とほどよくポカポカしてくる。それもまるで人肌のようなぬくもりだ。ヒーター部分は、本体のほんの一部にすぎないのに、ゆっくりと全身が温まって、足元まで血行が良くなっていくのがわかる。
本体の厚みがほとんどないぶん、服の下に着込んでも着膨れしないのも嬉しい。伸びをしたり、体をひねったり、デスクに突っ伏しても、体を圧迫されている感じがしない。なにかを体に巻きつけているという不快感もなく過ごせた。
時にはベルト周りが汗ばんだりもするが、ヒーター部と電源部を取り外せば、手洗いか洗濯機のデリケートコースで洗えるというのも嬉しい。
Lサイズは私には長かったみたいだ | 腰に巻いたところ | パッケージの裏には、使い方の例などが記載されている |
また、電源は、ゲームや携帯電話の充電にも使えるので、常日頃持ち歩いても損はない。
パッケージの裏には他に使用例として、同じ姿勢でいることが多い人のほか、お子さんの抱っこで腰の負担が大きいお母さんや、お腹が冷える人、釣りなどのアウトドアをする人などが挙げられている。年齢や性別、シーンを問わずに使えそうだ。
ただし、連続使用時間が4時間と限られているので、会社に着いたら充電するか、電源をOFFにして帰りの分のバッテリーを温存しておかねばならなのは面倒かもしれない。
とはいえ、冷え性で人一倍寒がりの私には、とても嬉しい商品なのは間違いない。オフィスの夏の冷房対策としてはもちろん、椅子に座ってずっと同じ姿勢でいる時の、血行不良の改善にもなる。また、これまでは毎年冬になると、私はおしゃれよりも防寒を優先して着膨れしていたが、これからはこのウエストウォーマーを全面的に活用して、寒くなってからも冬のおしゃれやお出かけを楽しみたいと思った。
バッテリーの問題は残るが、使いやすさという点では、こんな風に、場所を選ばずに、年がら年中使える暖房器具はなかなかない。しかも、繰り返し使えて、長い目で見れば、使い捨てカイロを買い続けるよりも安上がりだ。現代の腹巻きは、地球にも懐にも温かいみたいだ。
2010年10月14日 00:00