家電製品ミニレビュー

三洋電機「オーブントースター SK-WA22」

~食パン4枚が一度に焼ける! 広い庫内のオーブントースター
by 石井 和美
三洋電機 オーブントースター「SK-WA22」

 毎朝、家族4人分の朝食とお弁当を同時に作らなければならないので、いつも目が回るほどの忙しさだ。朝食は簡単なトーストを出しているのだが、4人分ともなると、パンを焼くだけでも手間と時間がかかる。

 現在我が家が使っているオーブントースターは、一度に2枚までしか食パンを焼けない。一度に3、4枚焼けるトースターがあればだいぶ手間が省ける。そこで、もっと庫内が広いオーブントースターはないか探したところ、我が家の条件にぴったり合いそうな三洋のオーブントースター「SK-WA22」を見つけた。

 


メーカー三洋電機
製品名オーブントースター「SK-WA22」
希望小売価格オープン
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,885円

 SK-WA22は、食パンが一度に3枚焼けるほどの広い庫内と、1,300Wという強い火力が特徴のオーブントースターだ。庫内の上下に配置されたヒーターは、上火のみ、下火のみなど切り替えて使うこともできる。

 庫内が広いというと、当然本体サイズも大きくなるものだと思っていたが、SK-WA22の外寸は370×326×222mm(幅×奥行き×高さ)で、今まで使っていたオーブントースター(パナソニックNT-T17)と並べても、それほど大きさが変わらなかった。これまでのものは調節つまみなどが本体の横側に付いていたが、SK-WA22では本体の手前下部についているため、庫内を広く使うことができるようだ。

 火力は1,300W(トースト)、650W(ピザ)、300W(あたため)、700W(下火グリル)、600W(上火グリル)の5段階となっている。一般的なオーブントースターは1,000Wまでのものが多いが、SK-WA22は最大出力が1,300Wとあって、火力が強い。トーストの場合、火力が十分でないとパンの水分が蒸発してポソポソしてしまい、おいしく焼けない。1,300Wあれば、カリッと焼くことができそうだ。

後ろは半円形に飛び出ている。上面は10cm以上、側面・後面は4.5cm以上、壁から離す必要がある焼き網と受け皿が付属。受け皿は油や汁の出るモノを料理するときに使う
今まで使っていたオーブントースターはトーストは2枚焼けるタイプ。それほど大きさが変わらないことにビックリ!火力は5段階。「キッチンタイマー」にしておけば、ヒーターは通電しないので15分までのキッチンタイマーとしても使うことが可能庫内は広いが、U字管ヒーターがムラなく食品を温める

 さらに、SK-WA22には、熱の伝わるムラを抑えてすばやく焼けるという「U字管ヒーター」が搭載されている。また庫内奥の反射鏡が、火力を食材に集中させ、トーストなどをムラ無く焼きあげるそうだ。これによって、強い火力で広範囲を一気にこんがり焼くことができるしくみだ。

 さっそくトーストを焼いてみることにした。取扱説明書には1回で食パン2~3枚焼けるとあったが、市販の食パンを入れてみると…なんと4枚も入ってしまった! 食パンの大きさにもよるが、一般的な食パンのサイズなら4枚まで焼けそうだ。

一般的な食パンなら4枚同時に焼くことができる。イギリスパンなど細長い食パンなら3枚こんがり! あっという間に焼けてしまった。カリッとしていておいしい

 3分ほど焼くと、食パンの表面にきつね色の焼き目がついた。サクッと香ばしく、中ももちもちしていておいしい。火力が強いおかげで、表面の焦げ目はさっくり、中はしっとりしている。1度に4枚の食パンが焼け、家族全員の朝食が一度に作れるので、朝の忙しい時間にはとても助かる。

 スーパーなどでよく売っている直径が約23cmの冷凍ピザも余裕で入る。650Wで10分ほど焼いて取り出してみたところ、生地はパリッとしていて、上のチーズがとろりと溶けていた。とてもおいしい。

ロールパンも1度に5~6個温めることができる

 さらに、火力を調節することで、ロールパンやクロワッサンもおいしく焼ける。ロールパンやクロワッサンは強火であためると表面が焦げてしまい、中は火が通らない…ということがあるが、SK-WA22では出力W(ワット)数を切り替えることで、火力を弱くできる。300Wの弱火なら、ロールパンの中心までじっくりとあたためることができる。


グラタンの「焦げ目」も短時間!

 SK-WA22を購入したもう一つの決め手は、上火と下火が切り替えられることだ。火力の強さは調節できても、上下切り替えできるオーブントースターは少ない。

 現在販売されているオーブントースターの大半は、自動で温度を調節するサーモスタットという装置が組み込まれている。高温のまま加熱し続けるとサーモスタットが作動して、ヒーターが約4~5分で消える仕組みだ。火が点いたり消えたりしながら焼いていくのだが、表面に焦げ目だけをつけたいだけのグラタンやドリアなどは、とても時間がかかってイライラしてしまう。

 表面に焦げ目を早くつけるなら、「上火だけ」の方が早い。下火を点けないので庫内の温度が上がりすぎず、サーモスタットが作動しないのである。上火にしてグラタンを入れたところ、8分ほどで焦げ目がしっかりついた。以前仕様したオーブントースターは、上下の強火で焦げ目をつけるのに、20分以上かかっている。グラタンは子供が大好きなので、これなら気軽に作ることができそうだ。

 しかも、グラタン皿が1度に3皿も入った! 我が家では大人1人が1皿、子供2人で1皿を食べるので、1度焼けば間に合う。子供が大きくなって1度では焼けなくなっても、これだけ短時間で焼けるなら、待つのも苦にならない。グラタンを焦げ目をつける作業で時間をとられてストレスだったが、それが解消された。

上火だけに設定できるので、焦げ目をつける場合にはとても便利!グラタン皿は3皿置くことができた上火だけでこんがり焼き上げる
完成! 3皿とも焦げ目がきちんとついている以前は20分以上かかったのだが、8分ほどでこんがり

 また、一般的なオーブントースターは、網が前にせり出てくる際、いったん上にあがりながら前に出てくるのに対し、SK-WA22は水平に出てくる。具をたくさん乗せたピザトーストなどでも、振動でこぼれてしまうということが少ない。細かいところまで配慮が行き届いたオーブントースターである。

水平にせり出す受け棚。食品も取り出しやすい

 お手入れも簡単だ。焼き網、受け皿は受け棚に乗せているだけなので取り外しも、あっという間。パンくずトレイも引き出してはずすことができる。なお、庫内が汚れているとサーモスタットが早く作動してしまい、焼き色が淡くなる場合があるので、こまめに掃除をしたほうがよさそうだ。

 安いオーブントースターは1,000円台から買えるので、実売価格約6,000円はちょっと高いな…と思ったのだが、1度使ってしまったらSK-WA22を手放せなくなってしまった。単身者には少々大きすぎるかもしれないが、3人以上のご家庭に、ぜひおすすめしたい製品である。





2010年10月7日 00:00