千切りやスライスなど6つのカットができる、カラフルな自動フードカッター

ティファール「フレッシュエクスプレス」

　ティファールの自動フードカッター「フレッシュエクスプレス」は、5種類の刃「ドラム」を取り替えることで、スライスや千切りなど、6種類ものカットができるという。

　ユニークなデザインで注目されているこちらの製品だが、本当に使いやすいのか気になるところだ。さっそく購入し、色々試してみることにした。

　製品のサイズは280×160×280mm(幅×奥行き×高さ)、重さは1.5kg。刃が付いているドラムは5個付属しており、本体にセットして収納できる。

ドラムを全部本体に収納できる。かわいい!

使用するときは本体裏側の大きな電源ボタンを押す

野菜が小さくなっても押し込めるプッシャー付き

電源コードは収納できるが、押し込む形になるので少々面倒

　ドラムは1つずつカラーと刃の形状が異なり、オレンジが「千切り・細」、赤が「千切り・太」、黄が「砕く、削る」、黄緑が「スライス」、緑が「クリンクルカット」用だ。いわゆるビタミンカラーがカラフルで可愛らしい。食材をおろす機能はないので、大根おろしやとろろなどは作ることができない。

ドラムは全部で5種類。色分けされている

ドラムは手の平サイズ。食洗機で洗うことも可能

ドラムホルダーは外せる

投入口に入る大きさにカットしてから野菜を入れる

　基本的な使い方はとても簡単だ。ドラムホルダーを右に傾けて差し込み、半時計回りに回してからドラムをセットする。電源プラグはコンセントに差し込む。あとは、野菜をいれて、ボタンを押せばカットされた野菜が自動で出てくる。カットした野菜は、直接お皿に盛りつけられるので便利だ。

　黄緑(スライス)のドラムを使って、レシピ集にあったセロリのきんぴらと即席漬けを作ってみることにした。

　セロリは筋を取ってから、投入口に入る大きさにカットし、スライスする。ボタンを押すとどんどん出てくる。セロリの筋取りが甘かったせいか、筋がずいぶん残ってしまった。筋はきっちりとったほうがいい。

セロリは筋を取ってから投入口へ

筋が残っていたせいか、うまく切れていないところも

下ごしらえ完了!　薄く切れている

ドラムには筋が残っていた

　カブときゅうりも同じくカットした。こちらは筋取りの必要もなく、次々カットされて出てくる。カブ3個、きゅうり1本のスライスが数分で終わってしまった。

きゅうりとカブもカットしておく

スライスは短時間であっけないほど……

セロリのきんぴらとカブときゅうりの即席漬け完成。日本人好みのレシピが充実

　ティファールはヨーロッパのメーカーであるが、レシピ集は日本人好みのきんぴらや漬け物のレシピが紹介されている。アレンジするときもヒントになりそうだ。

表面がギザギザのクリンクルカットはおやつ作りにぴったり

　ジャガイモ、サツマイモ、れんこん、かぼちゃを使った「ベジタブルチップス」を作ってみた。表面がギザギザしたスライスも、緑のドラムを使えばあっという間にできる。細かい野菜屑のようなものが少し出た。

表面がギザギザしている

色々活用できそうなクリンクルカット

子供が大絶賛! バクバク食べていた。これなら子供にも安心して出せる

　スライスした野菜は、160℃～170℃の揚げ油で素揚げした。塩をかければ、子供達のおやつにぴったりだ。野菜の甘味が増して、子供達も大喜びだった。

　野菜を薄くスライスするのは、包丁では難しいが、フレッシュエクスプレスを使うと素早くできるので嬉しい。

せん切りが早く、しかも細い!

　さらに、にんじん、大根をせん切りのドラムを使って細くカットした。せん切りのドラムは「細」と「太」の2種類あるが、「細」はかなり細く切れる。こういった細さは包丁では難しく、スライサーなどを使っても時間がかかる。短時間でできるので作るのも億劫にならない。これなら色々な調理に活用できそうだ。

大根のせん切り。投入口の形状から、繊維に沿ってカットするのは難しいようだ

左が「細」、右が「太」。細いほうはかなり細かく、サラダにもぴったり

「砕く」でクルミが細かく均等に

　このほか、レシピ集にあった「せん切り野菜の豚しゃぶしゃぶ」を作ってみた。大根とにんじんは先ほどせん切りにしたもの。あとはもやし、水菜などを足してしゃぶしゃぶにする。

　たれは、ローストしたくるみを使った「クルミだれ」を作る。黄色(削る・砕く)のドラムを使ったところ、粒が揃った状態で細かく砕かれていた。こちらにニンニクやみりん、だし汁を入れて作ったクルミだれは絶品だった。やはり削り立てのクルミは香りが違う。

　こんなしゃぶしゃぶを作ったのも初めてだ。いつもは白菜などの野菜をザクザク切って、市販のポン酢とごまだれですませていたが、せん切りした大根とにんじんも豚肉とよく合う。クルミだれもこれなら簡単にできるので、気軽に作れそうだ。

クルミを細かくするのも簡単

　豚肉で巻いてしゃぶしゃぶにしていただいた。クルミだれが絶品!

キッチンをおしゃれに演出するフードカッター

とってもオシャレなフードカッター

　最後に、気になった点をまとめておこう。例えば大根サラダなどを作りたい場合、繊維に沿って少し長めにカットしたい。しかし、投入口に入れるには約10cm×5cmのサイズにカットしなければならない。このサイズだと、大根を横にした状態で入れることが難しかった。垂直に切るとどうしてもしゃっきりと仕上がらず、食感の点で残念だ。

　もう1つ気になったのは、ドラムとドラムホルダーとの間に食材がはさまってしまうと取り外しにくいということ。ドラムホルダーを本体から取り外してから傾ければ取れるのだが、なかなか取れないときがあった。もう少し簡単に取れるようにしてほしい。

　個人的にとても気に入ったのは、せん切り(細)がとても細く、キレイに切れること。これだけ細く切るのは、手でやると時間がかかる。クリンクルカットやスライスもあっという間にできて楽しかった。カットがきれいにできると、見た目はもちろん、食感やおいしさも変わってくる。特にお料理初心者で、なかなか包丁がうまく使えないという方は、便利に使えるだろう。そのままお皿に盛りつけられるという点も便利だ。

　5色のドラムはコンパクトで、本体に収納できるため無くすこともない。一般的なスライサーは味気ないデザインのものが多いが、機能的でありながら、キッチンで出しっぱなしにしたときのことまできちんと考えられたオシャレなデザインだ。結婚祝いのプレゼント等にもおすすめできる製品だ。