家電製品ミニレビュー

梅雨の部屋干しに、シャープ「銀イオンホース」を後付けして洗濯機をアップグレード!

銀イオンホース「AS-AG1」

関東もついに梅雨入りし、これから部屋干しも増えることが予想される。その直前のタイミングに、洗濯機の給水ホースに後付けできる、シャープの「銀イオンホース AS-AG1」を取り付けてみた。

この製品は、洗濯機の給水ホースに直結することで、洗濯水に銀イオンをプラスできる銀イオン水生成器だ。以前から、シャープの洗濯機には「Ag+イオンコート」機能を搭載したモデルが存在する。

この「Ag+」というのが「銀イオン」のことで、同社によれば、洗濯中に衣類の除菌を行ない「洗濯直後だけでなく干している間や保管・着用中も衣類の防臭効果が持続」するという。

「Ag+」は「銀イオン」のことで、洗濯水に銀イオンを溶出させることで、除菌や脱臭の効果が期待できるという

また、「洗濯槽内の樹脂部分やパルセーターの内側まで抗菌。黒カビの繁殖も抑制します」とも言っている。まさに雨が多く、部屋干しする機会が増える梅雨に、備えておきたくなる機能と言える。

「なにそれ? うちの洗濯機にも、そんな機能があればいいのに! でも、うちの洗濯機はシャープじゃないしな……」と、半ばあきらめてしまう人に向けて発売されたのが、今回紹介する「銀イオンホース AS-AG1」。

このホースは、シャープ以外の洗濯機にも、工具不要で取り付けられる製品なのだ。

ということで、わが家で10年以上活躍してくれている東芝の洗濯機「DDインバーター銀河 AW-70DE(2007年製)」をアップグレードするべく、「銀イオンホース AS-AG1」を取り付けてみた。

銀イオンホース「AS-AG1」のパッケージ

5~10分で簡単に取り付けられる

東芝の洗濯機「DDインバーター銀河 AW-70DE(2007年製)」に取り付けてみた

前置きが長くなったが、商品が届いたのでさっそく取り付けてみた。

取り付けはいたって簡単。筆者は当レポートのために、写真を撮るなどが必要だったので、取り付け完了まで30分以上かかったが、単に取り付けるだけであれば5~10分ほどで十分だろう。なお、床給水タイプの水栓には非対応なので注意してほしい。

基本的には、現在使っている給水ホースの蛇口側を外し、蛇口と給水ホースの間に「銀イオンホース」を取り付けるだけだが、詳細の手順を下に記しておく。

まずは蛇口を完全に閉めて、洗濯機の電源をONにし、洗濯機を15秒ほど運転させる。これで蛇口や給水ホールに溜まっていた水を吐き出させ、給水ホースを外した時に、水が溢れ出ないようにする。

次は給水ホースの蛇口側のアダプターの爪を押しながら、ホースを蛇口から取り外す。

あとは「銀イオンホース」の本体下部にある接続部に、給水ホースの蛇口側の接続部をカチッと接続。さらに「銀イオンホース」の短いホースの先端を、蛇口に接続する。

蛇口を閉めて、洗濯機を15秒ほど運転させる
蛇口側の給水ホースを外す
蛇口についていた給水ホースの先端を、「銀イオンホース」の本体下部に接続する
「銀イオンホース」のホース先端を蛇口につなげる

最後に、本体下部にあるUSB端子に、付属のACアダプターのmicro USBをつなげて、アダプターをACプラグに挿せば完了だ。

通電したとほぼ同時に、本体が1~2秒だけ青く光る。光ったら、問題なく取り付けられたということだ。

ACアダプターのmicro USB端子(オス)を、「銀イオンホース」の本体下部の端子へ差し、ACアダプターをコンセントにつなぐ。すると本体が青く光る。忘れずに蛇口を開けて設置完了

取り付け時は本体の向きにも注意

簡単に取り付けられたのは、筆者が使用している東芝製洗濯機が、日本電機工業会規格(JEM)の給水ホースを採用していたからだ。

採用していたと言っても、国内で販売されている洗濯機のほとんどのモデルで採用されているので、心配は少ない。ただ、万が一ということもあるので、「銀イオンホース」を購入する前に、念のため給水ホースの接続部がJEM規格かどうかを確認しておこう。

蛇口側の接続部。JEM規格なので、取り付けが簡単

そのほかに、洗濯機の近くにACコンセントに余裕があるかや、給水ホースを「銀イオンホース」で延長させるスペースがあるかも確認しておこう。

特に、筆者が取り付け完了まで心配だったのは、給水ホースを「銀イオンホース」で延長させた場合の、ホースの取り回しだった。給水ホースは、無理に曲げたりできないよう硬い。そのため、本体を「銀イオンホース」の本体部を上向きにしないと、うまく設置できないんじゃないかと心配していた。

取り扱い説明書には、本体部を上向きにして設置しては「いけない」とは書かれていない。ただ、給電用のUSB端子が本体部の下部に配置されていることを考えると、上向きに設置すると(当然、USB端子が上に配置されることになり)、万が一に水が漏れたり飛び散った場合に、USB端子内に水が侵入する危険が、一気に高まるはず。そのリスクを回避するには、本体を想定された向きで設置すべきだろう。

筆者宅の場合は、「銀イオンホース」の本体を洗濯機の脇に位置させることで、本体部を規定の向きで、なおかつ給水ホースを無理に曲げることなく設置できた。

洗濯機周辺にACコンセントが余っているか、また蛇口と洗濯機との位置を確認し、「銀イオンホース」で延長させるスペースがあるかを確認しておく

カートリッジ利用期間は1年。交換も簡単

銀イオンを発生させる仕組みは、給水時に銀電極から電気制御で銀イオンを溶出するのだとか。この銀イオン電極の寿命は、毎日1回の洗濯で約1年となっている。

約1年後には、「銀イオンホース AS-AG1」用の銀イオンカートリッジ「AS-CT1」を取り替える必要があるのだ。

給水時に銀電極から電気制御で銀イオンを溶出していく。その銀イオン電極は、約1年で寿命が尽きるという

ということで、その際にあたふたしないように、製品パッケージを開けたあとに、カートリッジの取り外しを練習しておいた。結果、取り扱い説明書に従って行なえば、なんの問題もなさそうだ。

まず「銀イオンホース」を取り外しておく必要がある。取り外した状態で、本体部の前後をグッと押してカバーを外す。するとカートリッジ部が見えるが、カバーと導線でつながっているので、カバーを無理に外そうとしてはいけない。

導線のカートリッジ側のコネクターのツメを押しながら、コードを抜く。あとは、外したコードを新しいカートリッジのコネクターに差し込み、カバーをセットし直して、交換は完了する。

給水ホースから本体部を外したところ
本体のカバー(写真右)をカートリッジ(写真左)から外したところ

部屋干しの服のニオイが気になる人に

取り付けたところで、銀イオンが見えるわけでも、目に見える効果が必ずあるわけでもないので「うわぁ~、銀イオンすげぇ~」となりづらい。ただ、銀イオンの除菌や消臭効果は、シャープだけがうたっているものではなく、同社以外の家電メーカーも、これまで冷蔵庫や加湿器などに組み込んできた。また家電製品以外でも、消臭スプレーや寝具、シャンプー、浴槽水用の殺菌装置などにも応用されている。

取り付けてからの期間が短く、正直なところ、筆者はまだ効果を実感できていない。ただ、洗濯機を置いている部屋のニオイが気になる人や、部屋干しした時に服から発生するニオイを抑えたいなどの人は、一度試してみる価値はあるだろう。

河原塚 英信