家電製品ミニレビュー

クマザキエイム「ハンディ・ソーラー・キット P2301B」

~USB充電にも対応した1台4役のソーラーグッズ
Reported by 林 佑樹

 

クマザキエイム「ハンディ・ソーラー・キット P2301B」
 エコと叫ばれ続ける近年、ソーラーパネルを利用したアイテムは注目を浴びている。ケータイの充電器からライティング機材まで幅広く用意されているので、なにかしら愛用している人も多いのではないだろうか。以前にもいくつか紹介してきたが、1つだけ不満を感じていた。ソーラーバッテリーが1つしかないため、充電中はほとんど使用できないケースや天候に左右されてしまうのだ。そんなとき発見したのがクマザキエイム「ハンディ・ソーラー・キット P2301B」だ。脱着式のソーラーバッテリで、ライトやカイロ、充電器として使用できる便利アイテムである。

メーカーSOLPA
製品名ハンディソーラーキット
希望小売価格オープンプライス
購入場所楽天
購入価格5,800円

 まずはソーラー充電池から見てみよう。ソーラー充電池は2つ用意されており、サイズは115×64×24mm(幅×奥行×高さ)、重量は75g。ほぼ表面積と同じサイズのソーラーパネルを備え、最大出力は5.5V/60mA、充電池としてリチウムイオンバッテリを内蔵している。他の製品と比べるとかなりパワフルだが、充電時間は晴天時に10~15時間と長めだ。ちなみに、蛍光灯などでも多少は充電してくれるが、24時間放置してもほとんど充電されていなかった。

 

ソーラーパネルは本体サイズとほぼ同じ。手のひらくらいの縦幅といったところ

充電中はソーラー充電池本体にあるLEDが赤く点灯

光を遮ったとき、充電が十分だとグリーンのLEDが点灯する。意外とソーラーグッズには充電状況を確認できる機能が少ないので、地味に便利である

付属のUSBケーブルを利用すれば、太陽光がなくてもUSB端子を持つ機器から直接充電が可能

 このソーラー充電池はUSB接続による充電にも対応しており、天候に左右されず充電できるのだ。このときの充電時間は8~10時間。USBハブ経由ではなく、直接接続であれば約8時間で充電は終了するし、ソーラー充電池は2台あるため、交互に使用することができる――USBは充電ケーブルとしても広く浸透しているなと感じてしまった。

 さて、ソーラー充電池には電源スイッチと便利キットであるライトやランタン、チャージャー、カイロとの接続端子が用意されている。つまり用途に応じてライトなどのユニットをソーラー充電池に接続して利用するのだ。最初はライトとして使っていても、チャージャーユニットに切り替えれば、ケータイなどの充電が行なえるため、防災用品だけでなくレジャーにも便利。筆者は主にチャージャーとして愛用中で、出先でのケータイバッテリとして活用している。

 

ソーラー充電池と便利キットの背面。スライドさせて接続すると、中央の端子が触れあい、通電するというわけだ

取り付け途中を撮影してみた。軽く押せばスライドするので取り替えはそれほど手間ではない

 便利キットを紹介しよう。まずはランタン。光源はLEDだ。重量はソーラー充電池と合体した状態で約211gと軽く、キャンプであれば吊すこともできるし、室内であれば足下灯として活用できる。操作方法はランタンユニットをソーラー充電池にセットしたあと、ソーラー充電池にある電源ボタンを押すだけ。フル充電での点灯時間は約8~10時間なので、季節を問わず夜間の光源として活躍してくれる。またバッテリ残量が少なくなってもそれほど光量が変化しないところもステキなところだ。

光源面積の多いランタン。足がついているため自立が可能

光量は強烈ではないが、足下や狭い閉鎖空間を照らすだけなら十分

ハンディライトだけでなく、読書灯としても使用できるライト
 次はライト。これはほぼ手のひらに収まるサイズになるので、ハンディライトとしても使用できるし、説明書上では読書灯として位置づけられている。ライトユニットはパカッと開くことができ、内部にはページ止め用のクリップがあり、これを本のノドあたりに設置して暗中でも本だけを照らしてくれるのだ。またライト部分は180度動くため、A4版の本だけでなく、定点設置のライトとしても十分で、ハンディライト以外でも使えそうだと感じた。

 

パカッと開き、内部にはクリップがある。これを表紙に挿し込んだり、開いているページのノドあたりに設置するとイイ感じになるのだ

ライト部分は180度可動するので、本のサイズを問わず使用可能だ。実用レベルだとA4やB5変形が最大といったところ

暗所で実際に照らしてみたところ。片ページだけ照らしているが、見開きを照らしたい場合は少しライトを離せばOK

カイロ。銀色の部分が発熱する。説明不用なくらいシンプルなキットだ

 カイロは、写真を見てもわかる通り、銀色の部分が発熱する仕組み。ややソーラー充電池が大きいため、服の中に入れておくことは難しいが、指先だけ温めたいときに便利である。

 このときの発熱時間は約1時間と短めなので、ピンポイントでの用途となるだろう。筆者は外での写真撮影の際、右手だけ温めないとシャッターが切れなかったため、そこでカイロの恩恵にあずかった。室外での体感温度は使い捨てカイロよりは低いが、指先だけを温めるのであれば問題ナシ。

 そしてチャージャーは、ひどく使い勝手がいい。チャージャーにあるUSB端子に付属のケーブルを挿し、その先端のプラグにケータイ用のコネクタを接続して、本体の電源を押せば通電する。さらに、USB充電ができるアイテムであれば、そのアイテム付属のUSBケーブルをチャージャーに挿し込めば、そのまま充電が可能だ。ポータブルオーディオプレイヤーだけでなく、USB扇風機なども使用できてしまう。通信規格以外にも躍進するUSBの偉大さを堪能してほしい。

 

チャージャーにはUSB端子が装備されている

USBケーブルのほかに、ケータイ電話用のコネクタも同梱されている

ケータイ電話の充電風景。iPodなどのプレイヤー付属のUSBケーブルがあれば充電可能だ

 筆者は出先や泊まり込みの取材時に持ち歩いているが、ソーラー充電池が2台あるのでバッテリ残量を気にする必要はない。最悪、バッテリが切れてしまっても太陽光に当てておけばいいし、ノートPCのUSB端子から充電も行なえるため、死角のないチャージャーと感じている。

 1台4役の便利アイテム。ソーラーグッズを愛用しているが、充電中に使用できないという状況に不満を感じるという人にはオススメである。まだまだ早朝や夜は冷え込むため、カイロも十分に役立ってくれるし、室内ではライトが活躍してくれるだろう。筆者としては常時安心して使用できるチャージャー機能が一押し! ソーラーパワーを最大限に活用してほしい。




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2009年3月31日 00:00